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入院や療養のあいだにお見舞いをいただいたら、回復したのちに、感謝の気持ちを込めてお返しをします。これが快気祝いです。とはいえ、いつ贈ればよいか、どんな品がふさわしいか、お礼状には何を書けばよいか、迷う方は少なくありません。お返しの段取りをつかんでおけば、回復したあとの忙しい時期にも、慌てずにていねいなお礼ができます。
快気祝いには、ほかの贈りものにはない、独特の考え方があります。「病やけがを、あとに残さない」という願いから、使えばなくなる品を選ぶのがならわしです。また、すっかり回復したのか、まだ療養が続いているのかによって、贈り方や呼び名が変わります。心配をかけたお詫びと、無事に回復したよろこびを、品とお礼状の両方で伝えるのが、快気祝いの心づかいです。
このページでは、快気祝いのお返しについて、誰がいつ贈るかという段取りから、喜ばれる品の選び方、そして感謝が伝わるお礼状の書き方までを順にまとめます。お見舞いをくださった方々へ、気持ちよく感謝を返すための手がかりにしてください。なお、金額の目安について詳しくは、相場のページもあわせてご覧ください。
まずは、誰がいつお返しを贈るのか、段取りを押さえておきます。回復の段階によって、贈り方が変わります。
快気祝いは、お見舞いをいただいた本人が、回復のよろこびとともに贈るものです。心配をかけたお詫びと、無事に元気になった報告を、自分の名で伝えます。体調がすぐれず手配が難しいときは、家族が代わりに用意しても構いませんが、贈り主の名は療養していた本人にそろえます。
お返しを贈る時期は、退院して床上げがすみ、身辺が落ち着いてから、十日からひと月以内が目安です。あまり遅くなると、感謝の気持ちが薄れて見えてしまいます。とはいえ、退院してすぐ慌てる必要はありません。体調が戻り、ゆっくり品を選べるようになってから用意すると、心のこもったお返しになります。
すっかり回復したなら「快気祝い」として贈ります。一方、退院しても通院が続いていたり、療養が長引いていたりするときは、全快を表す言葉は使いません。その場合は「快気内祝い」や、お見舞いへのお礼として贈ります。現状にそぐわない言葉を避けることが、相手への誠実さになります。
お返しの額は、いただいたお見舞いの三分の一から半分ほどが目安です。いただいた額より高い品を返すのは、かえって失礼にあたるので避けます。金額の細かな考え方は相場のページにゆずりますが、大切なのは、金額をきっちり合わせることより、感謝の気持ちがていねいに伝わることです。
快気祝いの品には、選び方にちょっとした決まりがあります。「病をあとに残さない」という願いに沿った品をまとめます。
快気祝いには、使えばなくなる、あとに残らない品を選ぶのがならわしです。形に残る品は、「病をあとに残す」ように感じられるため、避けられます。それぞれの品には、縁起のよい意味が重ねられています。洗剤や入浴剤は「病を洗い流す」、タオルは「病を拭きとる」、お菓子や食べものは「病を食べてしまう」という願いが込められます。
具体的には、タオルの詰合せ、石けんや洗剤のセット、個包装のお菓子、コーヒーや紅茶といった飲みものが、快気祝いの定番です。どれも日々の暮らしで使い切れるうえ、相手の好みを大きく問わず、幅広い相手に向きます。上質なものを選べば、ふだん自分では買わない特別感も添えられます。
職場の有志からお見舞いをいただいたなら、その場で分けられる品が向きます。個包装のお菓子の詰合せを届け、休憩のときにでも召し上がってもらうと、一人ひとりに気持ちが行き渡ります。配るときに、回復の報告と感謝のひとことを添えれば、復帰のあいさつもかねられます。
金券や商品券は、便利な一方で、お返しの金額が相手に伝わってしまうため、とくに目上の方へは避けるのが無難です。また、後に残る記念品や、縁起の悪いとされる品も選びません。迷うときは、相手が自分で選べるカタログ式の贈りものにすると、好みを問わず、あとに残らない形で感謝を届けられます。
お返しの品に添えるお礼状は、回復の報告と感謝を伝える、大切な役割を担います。書き方の流れをまとめます。
お礼状は、お見舞いへの感謝、回復の報告、今後のあいさつ、という三つの要素で形になります。心配をかけたことへのお詫びと、おかげさまで回復したという報告を、素直な言葉で綴ります。最後に、これからも変わらぬ付き合いを願うひとことを添えると、すっきりとまとまります。形式ばらず、自分の言葉で書くことが、何より気持ちを届けます。
文面は、贈る相手に合わせて調えます。親しい友人へは、よろこびを分かち合うような温かい言葉で。職場の上司や目上の方へは、ていねいな敬語で、感謝と復帰の報告を改まって記します。職場あての一通なら、留守の間に迷惑をかけたお詫びを添えると、周囲も気持ちよく迎えてくれます。
長く書く必要はありません。感謝と報告が、まっすぐ伝わることのほうが大切です。たとえば次のような調子で、簡潔にまとめられます。
> このたびは、温かいお見舞いをいただき、ありがとうございました。おかげさまで全快し、もとの暮らしに戻ることができました。心ばかりの品をお送りいたしますので、ご笑納ください。今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。
まだ通院が続いているときは、全快という言葉は使いません。「経過は順調で、快方に向かっております」と現状を添え、お見舞いへのお礼として綴ります。正直に状況を伝えることが、かえって相手を安心させ、誠実な印象を残します。
お返しは、相手によって考え方が少し変わります。間柄ごとの対応と、判断に迷いやすい場面をまとめます。
お世話になった上司や目上の方へは、きちんと感のある品を選びます。上質なタオルや、名の通った店のお菓子の詰合せが向きます。金券は金額が伝わるため避け、品物で感謝を示します。お礼状には、留守中の感謝とお詫び、復帰の報告をていねいに記すと、丁重さが伝わります。
気のおけない友人へは、相手の好みに沿った品を、肩肘張らずに選べます。よろこびを分かち合うような、温かいひとことを添えると、ぐっと心がこもります。お見舞いに来てくれたお礼を、改まりすぎず素直に伝えると、相手も気持ちよく受け取ってくれます。
入院を知らせず、お見舞いを受け取らなかった相手には、改まったお返しは要りません。回復したことを、折にふれて伝えれば十分です。とくにお世話になった方がいれば、ちょっとした手みやげに感謝のひとことを添える程度で、気持ちはきちんと届きます。
上司などから「お返しは気にしないで」と言われることもあります。その言葉に甘えるときも、回復の報告と、心配をかけたお礼の言葉だけは、きちんと伝えると角が立ちません。ささやかな品や、お礼状を一枚添えるだけでも、感謝の気持ちは十分に伝わります。
Q. 快気祝いは、いつごろ贈ればよいですか。
A. 退院して床上げがすみ、身辺が落ち着いてから、十日からひと月以内が目安です。遅くなると感謝が薄れて見えますが、退院してすぐ慌てる必要はありません。体調が戻り、ゆっくり品を選べるようになってから、ていねいに用意すると、心のこもったお返しになります。
Q. なぜ快気祝いには、使ってなくなる品を選ぶのですか。
A. 「病やけがを、あとに残さない」という願いを込めるためです。洗剤は病を洗い流す、タオルは拭きとる、お菓子は食べてしまう、といった縁起のよい意味が重ねられています。形に残る品は病を残すように感じられるので、日々の暮らしで使い切れる品が好まれます。
Q. 職場のみんなからお見舞いをいただいたら、どう返しますか。
A. 一人ひとりへ個別に返すより、その場で分けられる個包装のお菓子を職場へ届けるのがスマートです。休憩のときに召し上がってもらえます。配るときに、回復の報告とお礼のひとことを添えれば、復帰のあいさつもかねられ、職場の雰囲気もやわらぎます。
Q. お返しに商品券を贈ってもよいですか。
A. 商品券や金券は便利ですが、お返しの金額が相手に伝わってしまうため、とくに目上の方へは避けるのが無難です。同じ理由で、後に残る記念品も快気祝いには向きません。迷うときは、相手が選べるカタログ式の品にすると、好みを問わず感謝を届けられます。
Q. お礼状には、どんなことを書けばよいですか。
A. お見舞いへの感謝、回復の報告、今後のあいさつ、という流れでまとめると書きやすくなります。心配をかけたお詫びと、おかげさまで回復したという報告を、自分の言葉で素直に綴ります。まだ通院中なら、全快とは書かず、快方に向かっている旨を添えると誠実です。
快気祝いは、お見舞いをいただいた本人が、回復したのちに、感謝を込めて贈るお返しです。時期は、退院して落ち着いてから十日からひと月以内。すっかり回復したなら「快気祝い」、まだ療養が続くなら「快気内祝い」やお見舞いへのお礼として、現状に合わせて贈ります。額は、いただいたお見舞いの三分の一から半分ほどに収めます。
品は、「病をあとに残さない」という願いから、使えばなくなる品を選びます。洗剤やタオル、お菓子や飲みものなど、日々の暮らしで使い切れるものが定番です。金券は金額が伝わるため目上の方へは避け、職場のみんなへは個包装の品を分けてもらうとよいでしょう。そして、品とあわせて欠かせないのが、回復の報告と感謝を綴ったお礼状です。
何より大切なのは、心配をかけたことへのお詫びと、無事に元気になったよろこびが、相手に伝わることです。お見舞いをくださった方々へ、感謝を形にして返すときは、快気祝い・お見舞いのテッパンギフト一覧もあわせて、気持ちにふさわしい品を選んでみてください。