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頭に直に当たる帽子は、汗を吸うので毎日洗うことになります。洗って干しているあいだにかぶる一枚が別に要るので、二枚三枚とあって困りません。相手の家に同じものがすでにあっても、洗い替えとしてそのまま働きます。
贈るときに最初に決まるのは、その帽子をどこでかぶってもらうかです。寝ているあいだなのか、家で過ごすあいだなのか、外に出るときなのか。同じニット帽でも、寝るための一枚と外を歩くための一枚では、求められるものが変わります。
そのうえで効いてくるのが、肌に当たる面の作りです。縫い目が内側に出ているかどうか、頭を締め付けないかどうか。長い時間かぶるものなので、そこが合わないと相手はその日のうちに脱いでしまいます。
商品名には、就寝用か外出用か、コットンかガーゼかシルクか、無縫製かどうかが並んでいます。この三つが読めれば、同じ丸い帽子に見えるものが分かれてきます。
寝るあいだにかぶるものは、快適さと頭皮を守ることを先に置いた作りです。枕との摩擦が続くので、薄手でやわらかく、寝返りを打っても脱げにくい形になっています。
外に出るときのものは、見え方と日差しの両方に応えます。つばの付いた形なら、つばで日を防ぎながら、もみあげや襟足のあたりまで覆えます。家で過ごすあいだのものは、その二つの中間の厚みで、締め付けの少ない薄手のものが楽です。ウィッグをかぶる人が下に一枚重ねる使い方もあり、その場合は汗を吸うことが第一になります。
形はワッチ、つば付き、頭に巻く形の三つ。ワッチは丸くかぶるだけの形で、飾りがありません。巻く形にはバンダナ型とターバン型があり、バンダナ型は後ろにギャザーとゴムが入っていて頭に乗せるだけで留まります。ターバン型なら、結び目や折り返しで見え方を変えられます。
ニット帽として並んでいても、編み地の厚いものばかりではありません。コットンとガーゼは、汗をよく吸って風を通します。オーガニックコットンと書かれたものは、農薬や化学肥料を使わずに育てた綿。肌への刺激が少ないとされ、肌の弱い人に選ばれています。ガーゼは薄く軽いので、真夏でもかぶっていられる厚みです。
シルクは、吸湿がコットンの一・三倍から一・五倍、湿気を逃がす力もコットンの一・五倍ほど。汗を吸ってすぐ放すので、蒸れにくくなります。糸の表面が滑らかで摩擦が小さいため、乾燥してヒリヒリするときや、寝返りで擦れるのが気になるときに合います。値段はコットンより上に来ます。
選ぶ人が見るのは、相手の汗が多いか、乾燥のほうが気になるかです。蒸れてかゆくなるほうならガーゼやコットン、擦れて痛むほうならシルクへ。
無縫製、シームレスと書かれたものは、内側に縫い代が出ない作りです。縫い目やゴムが肌に当たって、かゆくなったり赤くなったりしにくくなります。長い時間かぶる相手ほど、商品名にこの語があるかどうかが響きます。
大きさは、少しゆったりめが基本です。締め付けると血のめぐりが悪くなり、頭が痛くなることがあります。伸びる生地のものならずれにくく、そのぶん擦れも減ります。
深さも見どころです。後頭部と耳のまわりがゆったり作られたものなら、襟足やもみあげのあたりまで自然に覆えます。浅いものだと、後ろから見たときに襟足のあたりが覆いきれません。
家にいる時間が長いのか、外に出る用事があるのか。相手の一日を思い出すと、三つの形のどれかに寄っていきます。
室内でかぶるなら、丸いワッチが楽です。飾りが少ないぶん軽く、家の中で邪魔になりません。薄手のガーゼやコットンなら、暖房の効いた部屋でも蒸れずにいられます。
そのまま横になれるかどうかも、この場面では効いてきます。つばの付いたものは、ソファで頭を預けたときにつばが当たります。日中うとうとすることのある相手なら、つばの無い形のほうが着けたままでいられます。
日差しのある時間に出るなら、つば付きです。レースや透かし編みのように目の粗いものは、頭の上から光が入ります。外を歩く時間が長い相手には、目の詰まった生地のほうが安心です。
人と会う予定があるなら、頭に巻く形も選べます。同じ一枚でも、結び方や折り返しで印象が変わるので、着ていく服に合わせられます。手間をかけずにかぶりたいなら、ゴムで留まるバンダナ型のほうです。
就寝用は、日中のものと分けて考えます。枕と擦れる時間が長いので、縫い目の無い、やわらかいものへ。寝汗を吸うガーゼか、摩擦の小さいシルクが合います。
寝返りを打っても脱げにくいかどうかも、この場面だけの条件です。伸びる生地で頭に沿うものなら、朝までかぶっていられます。日中と就寝時を一枚で兼ねるより、それぞれに一枚あるほうが、どちらの時間も楽になります。
形と素材が決まっても、まだ二つ残ります。何枚を組にするか、どの季節に合わせるか。ここは相手の事情ではなく、渡す側で決められるところです。
まず二枚か三枚あると、その日のうちに回ります。相手がすでに何枚か持っている段階なら、一枚だけを足すという渡し方でも足ります。
組にするなら、同じ形で色違いにするか、日中用と就寝用を一枚ずつにするか。前者は替えても同じかぶり心地のまま。後者は、日中に締め付けの少ないものを、夜に縫い目の無いものを、と場面ごとに合わせられます。どちらの組み方でも、届いた日から使い始めてもらえます。
薄手のものは、真夏でもかぶっていられる作りです。極薄と書かれたものだと、厚みは1ミリに満たず、重さも数十グラムに収まります。汗をかく時期に渡すなら、この薄さが効いてきます。
寒い時期なら、そのぶん厚みのあるものへ。ただし室内では暖房が効いているので、外を歩くときと家にいるときで替えることになります。冬に一枚だけ渡すなら、外向きの厚さより、家でかぶれる薄さのほうが出番が多くなります。
聞きにくい相手なら、伸びる生地のものが安全です。頭に沿って伸びるので、多少の差は吸収されます。後ろにゴムや紐が入っていて、詰められるものもあります。
迷ったときは、小さいほうより大きいほうへ。締め付けるものは、相手がその日のうちに脱いでしまいます。ゆったりしているぶんには、深くかぶるか、後ろで少し詰めるかで合わせられます。
薄手で肌当たりのいい帽子なので、そのまま普段の帽子として使えます。髪をまとめる代わりにかぶる人もいますし、寝ているあいだの髪の擦れを減らすために使う人もいます。商品名に書かれている用途は、その店が想定した場面の一つです。
生地と縫い方に手が入っているぶん、飾りを優先した帽子よりかぶり心地はよくなります。相手が普段から帽子をかぶる人なら、素材と縫い目の作りだけを見て選べます。
渡すときに、商品名の用途をそのまま伝える必要もありません。オーガニックコットンの帽子として、あるいはシルクの帽子として渡せます。
どこでかぶるか、どの素材か、肌に当たる面はどう作ってあるか。この三つで、渡す一枚が決まります。
場面では、寝るあいだなら縫い目の無いやわらかいもの、家で過ごすなら軽いワッチ、外へ出るならつば付き。つばがあると横になったときに当たるので、日中うとうとする相手には、つばの無いほうが着けたままでいられます。
素材は、汗と蒸れが気になるならガーゼやコットン、乾燥と擦れが気になるならシルク。真夏に渡すなら、薄いガーゼが一日かぶっていられる厚みです。
作りでは、無縫製と書かれたものへ。締め付けは避けて、少しゆったりめに。後頭部と耳のまわりに深さがあれば、襟足のあたりまで自然に覆えます。頭の大きさが聞きにくいときは、伸びる生地の大きめのものです。
家で過ごす時間の長い相手には、無縫製の薄手のワッチを色違いで二枚。夜の擦れが気になる相手には、日中用のコットンとシルクの就寝用を一枚ずつ。外の用事が続く時期なら、つば付きで襟足まで隠れる深さのものを、洗い替えと合わせて二枚。どの渡し方でも、一枚では洗っているあいだが空きます。そこだけは組にしておくと、渡した日から途切れません。
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