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暑中見舞いはもともと、はがき一枚で相手の体調を気づかうおたよりです。そこに品物を添えて贈るとき、迷うのが掛け紙の整え方。表書きを何と書くか、水引はどんな結びを選ぶか、立秋を過ぎたら書き方は変わるのか――はがきの文面とはまた別の作法があり、つまずきやすいところです。
暑中見舞いの掛け紙でいちばん肝心なのは、表書きが時期に合っているかです。同じ品でも、立秋の前日までと立秋を過ぎてからでは書く言葉が変わります。相手が目上かどうかでも言い回しが少し変わるので、ここを押さえておくと安心です。
このページでは、暑中見舞いの表書きの基本と、立秋を境にした残暑見舞いへの切り替えから、水引と名前の入れ方、手渡しと配送での内のし・外のしの使い分け、生ものや喪中のときの扱いまでを順に整理します。品物そのものを選びたいときは、暑中見舞いのテッパンギフト一覧もあわせてご覧ください。
暑中見舞いの掛け紙でまず決めるのが、水引の上に書く表書きです。ここは「いつ届くか」と「相手が目上かどうか」の二つで言葉が変わります。
品物が立秋の前日までに届くなら、表書きは「暑中御見舞」とします。相手が上司や恩師など目上の方の場合は、より敬った言い方の「暑中御伺い」にすると、ていねいな印象になります。「お見舞い」には目下の相手を気づかうような響きがあるため、目上には「お伺い」を選ぶ、と覚えておくと迷いません。
立秋(2026年は8月7日)を過ぎてから届くなら、表書きは「残暑御見舞」に切り替えます。目上の方へは「残暑御伺い」です。立秋を境に呼び名が変わるのは、はがきの文面と同じ考え方で、掛け紙の表書きもそれにそろえます。八月のうちに届くように送るのが目安です。
お中元を贈ろうとして時期を逃してしまったときも、掛け紙の表書きを変えれば、そのまま夏のごあいさつとして届けられます。お中元の期間を過ぎて立秋の前日までに届くなら「暑中御見舞」、立秋を過ぎたら「残暑御見舞」とすればよいのです。品物はお中元に選んだものをそのまま使えます。表書きひとつで時期に寄り添えるのが、夏のおたよりの融通のきくところです。
表書きは、毛筆か筆ペンの濃い黒い墨で書くのが基本です。薄墨は弔事に用いるものなので、夏のおたよりには使いません。文字は読みやすく、はっきりと。市販の掛け紙やネット注文では「暑中御見舞」を選べば整いますが、時期が立秋にまたがりそうなときは、届く日に合わせてどちらの表書きにするかを確かめておくと確実です。
表書きが決まったら、水引の結びと贈り主の名前を整えます。暑中見舞いは毎年くり返すおたよりなので、それにふさわしい結びを選びます。
暑中見舞いの品に使う水引は、紅白の蝶結び(花結び)です。蝶結びは何度でも結び直せることから、「これからもくり返したいこと」に使われます。暑中見舞いは毎年の夏に重ねていくごあいさつなので、この蝶結びがぴったりです。一度きりであってほしい場面に使う結び切りは、ここでは用いません。掛け紙の右上には、縁起の印である熨斗(のし)の付いたものを選びます。
贈り主の名前は、水引を挟んだ下側、表書きと向かい合う位置に書きます。このとき、名前の字は表書きより少し小さめにすると、全体が落ち着いて見えます。
仕事の関係で贈る場合は、名前の右側に少し小さく会社名を入れると、どの立場からの品かがはっきりします。いずれにしても、受け取った相手が差出人をすぐに分かることを第一に整えます。
掛け紙の付け方や、生もの・喪中など迷いやすい場面の整え方をまとめます。暑中見舞いは配送で贈ることも多いので、付け方の選び方も知っておくと役立ちます。
品物を包んだ上から掛け紙を掛ける外のしは、表書きが外から見えるので、手渡しでごあいさつするときに向きます。何のための品かがその場で伝わります。一方、品に直接掛け紙を掛けてから包む内のしは、掛け紙が包みの内側に収まるので、配送で贈るときに選ばれます。夏の配送で表書きが擦れるのを防げて、控えめな印象にもなります。宅配便で送るなら内のしにしておくと安心です。
ハムや魚介、肉や卵などの生ものを贈るときは、熨斗(あわびの飾り)を付けないという考え方があります。熨斗そのものがもともと生もの(干しあわび)を表す縁起の品なので、生ものに重ねないという習わしです。この場合は熨斗のない掛け紙や短冊で、水引と表書きだけを整えます。そうめんや冷たい品など暑中見舞いらしい品を選ぶときは、注文時に「暑中見舞い・生もの」と伝えると、店側が適切に整えてくれます。
相手が喪中でも、暑中見舞いは体調を気づかうおたよりなので贈って構いません。ただし、のしや紅白の水引は使わず、無地の掛け紙で包みます。表書きは通常どおり「暑中御見舞」(残暑の時期なら「残暑御見舞」)として構いません。気になるなら、忌明けを待ってからにすると、相手にも気をつかわせずにすみます。
品物を添えず、はがきのおたよりだけで気持ちを伝えるときは、当然ながら掛け紙は必要ありません。掛け紙の作法が関わるのは、あくまで品物を添えるときの話。多くの相手にはおたよりだけでも十分に心は伝わります。
Q. 表書きは「暑中御見舞」と「暑中お見舞い」のどちらで書きますか。
A. 掛け紙の表書きとしては、漢字の「暑中御見舞」が正式です。はがきの文中や会話で「暑中お見舞い」とやわらかく書くのは問題ありませんが、水引の上に入れる文字は漢字でそろえると引きしまります。目上の方へは「暑中御伺い」を選びます。
Q. 届くのが立秋の前後になりそうで、表書きを決めかねています。
A. 相手に届く日で判断します。立秋の前日までに届くなら「暑中御見舞」、立秋(2026年は8月7日)以降に届くなら「残暑御見舞」です。配送に日数がかかって立秋をまたぎそうなときは、無理に暑中に間に合わせず、残暑御見舞として送るほうがすっきりします。
Q. 短冊のしでも失礼になりませんか。
A. 親しい相手や小ぶりな品なら、細長い短冊のしでも構いません。ただし、上司や取引先など改まった相手には、品全体を覆う正式な掛け紙のほうがていねいに映ります。相手との間柄で選び分けてください。
Q. 名前を入れない無地の掛け紙でもよいですか。
A. ごく親しい相手で、誰からの品か言わなくても分かる場合は無地でも通じますが、暑中見舞いはあらたまったおたよりなので、目上の方へは名前を入れるのが基本です。迷ったら記名しておくと、相手も誰に礼を返せばよいか分かって安心です。
Q. はがきの暑中見舞いにも、のしのようなものは要りますか。
A. はがきだけで送るときは、のしや掛け紙は必要ありません。掛け紙の作法は品物を添えるときのものです。はがきは、季節のあいさつと相手を気づかう言葉をていねいに書けば、それで十分に気持ちが伝わります。
暑中見舞いの掛け紙は、表書きを時期と相手に合わせることがいちばんの肝心どころです。立秋の前日までに届くなら「暑中御見舞」、立秋を過ぎたら「残暑御見舞」、目上の方へはそれぞれ「御伺い」に。水引は紅白の蝶結び、名前は水引の下に贈り主を入れ、目上へはフルネームで整えます。
渡し方では、手渡しなら外のし、配送なら内のし。生ものには熨斗を控える考え方があること、喪中の相手には紅白の水引を使わず無地の掛け紙にすることも、頭の隅に置いておくと迷いません。はがきだけで送るときは掛け紙そのものが不要、という点も覚えておくと気が楽です。
掛け紙の整え方がわかれば、あとは相手に喜ばれる品を選ぶだけです。贈る時期や相手別の相場とあわせて確認しておくと、より安心して届けられます。品物を選ぶときは、暑中見舞いのテッパンギフト一覧で見くらべてみてください。