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妊婦健診の日も、予防接種の日も、子どもが熱を出した日も、母子手帳ケースはそのまま鞄に入って病院へ行きます。子どもが小学校に上がるころまで出番が続くものなので、渡したあと何年も相手の手元で開かれます。
持ち歩くのは、たいてい小さな子を連れているときです。抱いているかベビーカーを押しているかで、相手の片手はふさがっています。その状態で受付に立ち、必要なものを片手で出すための入れ物になります。
選ぶときに最初に決まるのは大きさです。中に入れる母子手帳そのものの寸法が相手によって違うので、そこが合わないと、柄も素材も出番がありません。
母子手帳は、妊娠届を出したあとに住んでいる市区町村の窓口で受け取ります。妊娠八週から十一週ごろ、心拍が確認されたあたりが目安です。
母子手帳の寸法を決めているのは、交付する市区町村のほうです。小さい順にA6(縦14.8×横10.5センチ)、B6(縦18.2×横12.8センチ)、A5(縦21×横14.8センチ)の三通り。B6は単行本と同じ大きさだと思ってもらえれば近いです。ケースの商品名に並ぶS・M・Lは、この三つにそのまま対応しています。
大きい寸法の手帳ほど記入欄が広く、健診の記録を書き込みやすくなります。そのかわり、持ち歩くと鞄の中でかさばります。どれが配られるかは、相手に選べるものではありません。
ジャバラは、蛇腹に連なった仕切りが横へ広がる形です。ポケットの数が多く、手帳を何冊も入れられます。抱いたまま横へ広げれば、どこに何を入れたかが一度に見えます。そのかわりケース自体に厚みと重さが出ます。
ブックは本のように開く形。薄いので小さな鞄にも収まります。ポケットは少なく、ファスナーで閉じるものだと、急いでいるときに開け閉めでもたつくという声もあります。
ポーチはファスナーで閉じる袋です。仕切りが少ないぶん、放り込んで閉じるだけで済みます。診察券を一枚ずつ分けて持ちたい相手には向きませんが、出し入れの手数はいちばん少なくなります。
窓口では手帳だけを渡されるわけではありません。妊婦健診の費用に使う受診票が綴りになったものや、自治体からのお知らせが、袋にまとめて手渡されます。
受診票は健診のたびに一枚ずつ使っていくものなので、手帳と同じ回数だけ鞄に入ります。手帳を受け取ったその日から、相手は手帳と一緒にこの紙束も抱えて病院へ通います。
交付が妊娠八週から十一週ごろということは、妊娠中に渡すときも、生まれてから出産祝いとして渡すときも、相手はすでに手帳を受け取っています。大きさはとっくに決まっていて、それでいて贈るこちら側からは確かめようがありません。
身近な誰かの手帳を思い浮かべて同じだろうと当てても、まず外れます。決めているのは交付する市区町村なので、隣の市に住んでいるというだけで別の寸法ということが起こります。
聞いてしまえば早いのですが、手帳の大きさを尋ねた時点で、何を贈るつもりかはだいたい伝わります。伝えずに決めたいなら、対応する寸法の幅で選ぶ形になります。
商品ページの寸法の欄には、二通りの書き方が混ざっています。A6・B6・A5と紙の規格で書くものと、S・M・Lと書くもの。両方を並べているものも珍しくありません。
そこに三つとも挙がっていれば、相手の手帳がどの寸法であってもケースに収まります。一つしか挙がっていないものは、その寸法の手帳を持っている相手にしか渡せません。
ただし、交付のときに手帳へカバーを付けて配る市区町村もあります。カバーごと入れるなら、対応と書かれた寸法よりひと回り大きいものが要ります。三つとも対応と書かれていても、いちばん大きいA5の手帳にカバーが付いていれば入りきりません。ここまで来ると相手に聞く以外に手がなくなります。
刺繍や箔押しで名前を入れられるものが、この分野にはよく並びます。名前が入っていれば、その人のために選んだものだと一目で伝わります。
ただし名入れや受注生産の品は、返品も交換も受け付けないと決めている店が多くなります。寸法が合っていなかったことが渡したあとに分かっても、直す手立てが残りません。
名前を入れられるのは、相手の手帳を実際に見たことがあるときだけです。見ていないなら、返品も交換もできない品を、寸法の確信がないまま渡すことになります。名前は入れずに渡して、合わなかったときの逃げ道を残しておくほうが安全です。
受付に出すのは、子どもと親の保険証、自治体の医療証、その病院の診察券。会計まで来ればお薬手帳も要ります。母子手帳そのものを開くのは健診と予防接種の日で、それ以外の通院で相手が出しているのはカードばかりです。
小児科だけで済むうちはいいのですが、耳鼻科や皮膚科にもかかるようになると診察券は一枚ずつ増えます。加えて、次回の予約票や領収書のような紙もたまります。カードを差す場所しかないケースだと、こうした紙は畳んで押し込むしかありません。
妊娠中に入っているのは、手帳と受診票の綴り、それにエコー写真です。写真を持ち歩きたい人向けに、透明のポケットを付けたものがあります。使うのは妊娠中だけですが、そこが無いと写真だけ別に持ち歩くほかありません。
生まれたあとは、受診票の綴りが予防接種の予診票に置き換わり、子どもの保険証と医療証が加わります。入るものが入れ替わるだけで、量そのものはあまり変わりません。
同じケースを、この二つの時期を通して使ってもらう形です。どちらか一方の時期にだけ都合のいい作りだと、相手は途中で自分で買い替えることになります。
母子手帳は子ども一人につき一冊です。二人目が生まれれば二冊になり、上の子と下の子を同じ日に病院へ連れて行く日は、両方を持って出ます。
商品ページに並ぶ二人分、三人分という書き方は、この冊数を指しています。すでに上の子がいる相手なら、はじめから二冊入るものを選んでおけば、下の子が生まれても買い替えずに済みます。
一人目の出産祝いで渡すなら、話が変わります。二冊分の作りは、一冊しか入っていないうちは幅も重さも余ります。二人目が来るかどうかは相手にも分からないので、当面の身軽さを取って一冊分にしておくほうが、これからの何年かは扱いやすくなります。
大きさ、形、入れるものの量。この三点で渡すケースが決まります。
大きさを決めているのは相手の住む市区町村なので、当てずっぽうでは合いません。A6・B6・A5の三つとも対応と書かれたものを選んでおけば、どれが配られていても収まります。
形は、抱いたまま広げられるジャバラ、鞄の中で薄く済むブック、放り込んで閉じられるポーチ。相手が子どもを連れてどうやって病院まで行くかで、向くものが変わります。
入れるものは、妊娠中の受診票の綴りとエコー写真から、生まれたあとの保険証や医療証や診察券へ移っていきます。カードを差す場所だけでなく、紙をそのまま入れられる場所があれば、その入れ替わりにも付いていけます。
名入れに手を伸ばせるのは、相手の手帳を一度でも目にしている場合に限られます。そうでなければ、一人目の出産祝いには三つの大きさに対応した一冊分で、紙も一緒に入るものを。すでに上の子がいる相手には、二冊分が並ぶジャバラを。どちらも渡したその日から、次の健診に持って行ってもらえます。
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