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つまみたい、通したい、積みたい。子どもが今いちばんやりたがっている動作に、道具のほうが合ったとき、その子は大人が驚くくらい長いあいだ一人で遊びます。知育玩具が誕生日や入学の贈り物に選ばれてきたのは、そこがあるからです。
先に決まるのは、相手の子の年齢です。このジャンルには生後六か月の赤ちゃん向けから、十歳向けまでが一緒に並びます。「知育玩具」という一つの名前でくくられていても、0歳の子と小学生では、別の道具を見ていると考えたほうがいい。
もう一つ、3歳より下の子には、部品の大きさという別の線があります。口に入る大きさのものは、そもそも作りの段階で分けられています。
赤ちゃんの手は、おおよそ決まった順で使えるようになっていきます。生後三か月ごろに大人の親指を握り、生後六か月ごろに物をつまむ力がつき、その先で親指と人差し指を使った細かいつまみ方ができるようになる。一歳までには両手を使った遊びへ進みます。早い子も遅い子もいますが、通る順序は変わりません。
この順序が、そのまま知育玩具の作られ方になっています。対象月齢の下限が生後六か月あたりに置かれるのも、つまめるようになる時期だからです。
手先を使うものが、このジャンルでいちばん厚い顔ぶれです。「形合わせ」「紐通し」と書かれたもの、卵の形を合わせるもの、お着替えの練習や靴紐結びが付いた板があります。
大事なのは、同じ動作が段を上がっていくことです。棒に差す、紐を通す、針で縫い刺す。手の動きは同じ系統で、難しさだけが上がります。その子が今どこまでできているかを一つ聞ければ、次の段が選べます。
もう一つの大きな顔ぶれが、組み立てるものです。磁石でくっつく板、チューブでつなぐ部品、木の積み木、ボールの転がる道。どれも数十から数百の部品を箱ごと渡す形になります。
両手を使う遊びは一歳ごろから始まりますが、組み立てるものは対象年齢が三歳からになります。部品の大きさに別の決まりがあるためで、両手が使えるようになってすぐ渡せる道具ではありません。
同じ「ブロック」でも、磁石で面をくっつけるのと、チューブを差してつなぐのとでは、手の動きがまるで違います。家にすでにある系統と、別の動きのものを選べば、両方が並び立ちます。
小学生になると、顔ぶれがまた変わります。立体を描ける3Dペン、電気の回路を組むもの、自分で撮れるカメラ。「7歳 8歳 9歳 10歳」「小学生」と書かれた側です。
ここまで来ると、手先の練習ではなく、作ったものが残る道具になります。自由研究や工作に使えることをうたうものもあり、遊びと学校の課題の境目にあります。
この語は、商品名によく添えられます。教育の方法の名前ですが、商品名に付いているときは、道具がどういう形をしているかを指していると読むと分かりやすくなります。
「つかむ」「入れる」「積む」のうち、一つに集中できる単純な作りを指します。光って音が鳴って回転するような多機能なものは、この考え方では逆になります。動作が一つだから、子どもがそこに沈み込めるという組み立てです。
卵の形を合わせるもの、紐を通す積み木、着替えの練習の板は、どれもこの形です。やることが一つしかないので、渡した大人が説明しなくても始められます。
もう一つの特徴が、正しくないと結果でそれが分かることです。合わない形は入らない。積み方が不安定なら崩れる。大人が「違うよ」と言わなくても、道具のほうが答えを返します。
子どもが自分で試して、自分で直せる。この形になっているかどうかは、商品ページの写真で確かめられます。穴と形が一対一で決まっているもの、はまるところが決まっているものは、ここに当たります。
「モンテッソーリ」は誰でも商品名に書ける語です。「講師監修」「講師推薦」と添えたものもありますが、その語があること自体は、その子に合うかどうかを示しません。
見るのは語ではなく形のほうです。動作が一つに絞られているか。合っていないことが子どもに分かるか。この二つで見れば、語が付いていないものの中にも同じ作りのものが見つかります。
対象年齢の下の数字は、難しさの目安であると同時に、安全の線でもあります。三歳より下の子に向けたおもちゃは、部品の大きさを検査したうえで作られています。
日本の玩具の安全基準(STマークで示されるもの)では、三歳未満向けのおもちゃについて、口に入るおそれのある小さな部品や小さな球が無いかを調べます。判定に使うのは小部品シリンダーと呼ばれる筒で、その中にすっぽり収まってしまう部品があってはならないという決め方です。
とがったところが無いか、燃えにくいか、鉛のような体に悪い物質が出ないか。同じ検査のなかで、そこまで見ています。三歳未満向けの試験がとくに厳しいのは、口に入れる年齢だからです。
磁石でくっつく板も、チューブでつなぐ部品も、三歳からと書かれます。枚数や個数の多い少ないにかかわらず、そろってここで線が引かれます。
「対象年齢3歳から」は、その子が理解できるかどうかだけの話ではありません。組み立てるものは、手放しで置いておける年齢まで待つという前提で作られています。一歳、二歳の子へ贈るなら、部品の大きなものか、布や板のように飲み込めない形のものへ寄せることになります。
大きな輪を紐に通す積み木のように、一歳から使えると書かれた手先の道具もあります。同じ「紐通し」でも、通す物の大きさで対象年齢が変わるということです。
「食品衛生法試験合格」と書かれたものがあります。口に触れる食器と同じ基準で、材料から有害なものが溶け出さないかを調べてあるということです。まだ何でも口へ運ぶ年齢の子へ渡すときは、この一行が手がかりになります。
木のおもちゃなら塗料、布のものなら染料。赤ちゃんへ贈るときは、対象年齢と合わせてこの表示も見ておきたいところ。STマークのほうは商品名に書かれないことが多いので、気になるなら商品ページの表示欄まで下りることになります。
下回るものを渡すと、すぐ飽きます。逆に上すぎると触らないまま置かれます。目安は今できることの、少し先。
発達の早い子が対象年齢より上のもので遊ぶこと自体は、それほど心配は要りません。ただし部品の大きさの線だけは別で、そこは大人がそばで見られるかどうかにかかります。値段の高さと、その子に合うかどうかは関係がありません。
「いま家で何をして遊んでいますか」の一言で足ります。今その子が何をやりたがっているかは、家の人にしか見えません。
答えが「小さいものを容器に入れている」なら、通す・差すの一段上。「積み木を積んでいる」なら、磁石やチューブでつなぐ側へ進めます。同じ動作の少し先を選ぶのが、いちばん外れない道です。持ち物を全部たずねる必要はありません。
手の動きが違うものを選べば、両方が並び立ちます。磁石で面をくっつけるものと、チューブを差してつなぐもの。見た目は近くても、やっていることが別なので、片方が余りません。
贈る人が何人もいる場では、誰か一人が代表して家の人に確かめるほうが、相手も答えやすくなります。それも難しいなら、遊びの種類そのものを変える手があります。
音の出る図鑑、光る板、動画の撮れるカメラ。子どもは喜びますが、置き場所と音を引き受けるのは家の人です。集合住宅や、下に小さい子がいる家では、そこが負担になることもあります。
電池や充電が要るものは、開けたその日に動かないことがあります。渡した場で遊び出す姿を見たいなら、電池の要らないものを。箱の大きさも、そのまま置き場所の話になります。
手でできることの順序が、このジャンルの並び方になっています。生後六か月ごろにつまめるようになり、八か月ごろに指先で小さなものをつまみ、一歳までに両手を使う。つまむ・入れる・通すの段を過ぎると、積む・組む・つなぐへ。小学生になると作ったものが残る道具へ移ります。
三歳未満には、部品の大きさという別の線があります。筒に収まってしまう部品が無いかを検査したうえで、三歳未満向けかどうかが決まります。組み立てるものが、どれも三歳からになっているのはそのため。それより下の年齢では、選べる範囲がぐっと狭くなります。
まだ何でも口へ運ぶ年齢なら、「食品衛生法試験合格」のような材料の表示も見ておきたいところ。
商品名によく出る「モンテッソーリ」は、道具の作りを指しています。動作が一つに絞られていて、合っていないと子どもに分かる形。その語が付いているかではなく、そういう作りかどうかを見れば、語の無いものからも同じ形が見つかります。
難しさは、今できることの少し先へ。下回るとすぐ飽き、上すぎると触られないまま置かれます。高いものを選んだからといって、その子に合うわけではありません。
一歳の誕生日なら、輪の大きな紐通しか形合わせを。やることが一つに決まっているので、渡したその場で手が動きます。三歳から就学前なら、磁石やチューブで組み立てるものを。ここがこのジャンルのいちばん厚いところです。入学のお祝いなら、作ったものが手元に残る道具へ。夏の自由研究まで持ちます。
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