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入園と入学の前には、持ち物のほとんどに名前を書くことになります。その一つずつを、押す動作に置き換えられるのが名前スタンプです。もらう側は「油性ペンで足りる」と自分では買わずに済ませがちなので、贈り物として渡すと、相手の家の二月三月の夜が何時間か戻ります。
選ぶときに最初に決まるのは、押し方の作りです。インクが中に入っていて続けて押せるものと、押すたびにスタンプ台を使うものがあり、向く相手が変わります。
そのうえで、本数と大きさを合わせます。保育園に預ける子と、小学校に上がる子とでは、要る本数も大きさも違います。
「シャチハタ式」「浸透印」「インク内蔵」と書かれたものは、判子の中にインクが入っていて、スタンプ台を使わずに押せます。押して、次の一枚、また次の一枚と手が止まりません。
これが効くのが、紙おむつのように何十枚も押すものです。保育園に預ける家では、おむつの一枚ずつに名前が要ります。一枚ごとにスタンプ台へ付け直していると、それだけで夜が終わります。押す数が多い相手には、この作りのものを。
押すたびにインクを付けるタイプは、手数が増えます。その代わり、インクの色を選べます。布の色に負けない色を使いたいときや、押す先によって色を変えたいときは、こちらです。
文字を組み替えられるものもあります。名字だけのものを買い足せば、きょうだいで一組を使い回せます。判子だけを買い足せる売り方もあるので、すでにスタンプ台を持っている家なら、そこから足していけます。
布用のインクは、繊維に染み込むので洗濯に強い。その代わり、乾くまでに時間がかかります。体操着や靴下、ハンカチのように毎日洗うものには、この種類が要ります。
油性のインクは、プラスチックや金属に付きます。コップ、弁当箱、水筒のように洗って使うものはこちら。ただし布のようににじみやすい素材には向かないので、布とプラスチックの両方に押したい家では、どちらにも対応と書かれたものを選ぶことになります。
セットの点数は、判子の大きさと、書き方と、絵柄の組み合わせです。十本前後のものは、大小のサイズに縦書きと絵柄が加わった、はじめの一組。園に通うあいだの持ち物なら、これで足ります。
十六本ほどまで入ったものは、極小から特大までそろいます。入園から小学校の卒業まで、買い足さずに済む組です。押す対象が決まっている相手には、単品のほうが無駄になりません。
一年生の算数セットには、おはじきが五十個、かぞえ棒が五十本、計算カードが二百枚といった細かいものが入っています。その一つずつに名前が要るので、押す数は百か所どころではありません。
ここで効いてくるのが、極小の判子が組に入っているかどうかです。おはじき一つに押せる大きさがないと、この山を越えられません。小学校に上がる子へ渡すなら、いちばん小さい判子が何ミリかが見どころになります。
一歳前後で預け始める家では、名前を書く数がいちばん多いのが紙おむつです。大きめの判子が入った、インク内蔵の組なら、袋から出して続けて押していけます。
このとき、ひらがなだけで足りることがほとんどです。園では読み手が保育士なので、漢字よりひらがな。名字だけのものと、名前だけのものが両方入っていると、持ち物によって使い分けられます。
コップ、歯ブラシ、上履き、通園かばん。着替えは一枚ずつ。押す先が増えるぶん、大きさの種類が要ります。大きい判子だけでは、歯ブラシの柄に押せません。十本前後の組なら、この段階の持ち物はひと通り押せます。
書き方は園によって指定があります。ひらがなで、と決めている園が多いものの、ひらがな・漢字・ローマ字のそろった組を選んでおけば、どの指定にも当たります。そのまま小学校へも持ち越せます。
算数セットの細かい部品まで押すことになるので、極小の判子が入っているかどうかが決め手になります。ここが無いと、結局は油性ペンで一つずつ書くことになり、渡した意味が薄くなります。
学校では漢字を使う場面も出てきます。漢字の判子が入った組なら、名札やノートにも使えます。画数の多い名前ほど、手で書く負担が大きいので、そこに効いてきます。
きょうだいで使うものには、名字だけの判子が役に立ちます。下の子のときに買い直さずに済むからです。文字を組み替えられるものなら、上の子の名前を外して、下の子のぶんだけ足せます。
すでに一組持っている家に渡すなら、補充のインクや、足りない大きさの単品へ。組をもう一つ渡しても、同じ判子が二本になるだけです。
彫って作るものなので、名前の字が違うと作り直しがききません。渡す相手の子の名前を、書き方まで確かめておくことになります。ひらがなか、漢字か。漢字なら、点の有無や、旧い字を使っていないか。
親しい相手なら直接聞くのがいちばん早く、「入園の準備に何か」と言えば、字を教えてもらう理由になります。驚かせたいなら、年賀状や出産の知らせに書かれた字を確かめておく手もあります。
名前を入れて作るものは、注文してから手元に届くまで日数がかかります。入園と入学の前は注文が集中する時期でもあるので、その年の一月二月はさらに延びます。
渡す日は、相手が持ち物をそろえ始める前になるように決めます。そこから逆に数えると、注文の締め切りが出ます。使い始める時期のはっきりしている贈り物なので、間に合わないと分かったら、注文の早いうちに別のものへ切り替えるほうが役に立ちます。
1,000円台には、おむつ用の一本や、タグ用の小さい一本が並びます。すでに一組ある家への買い足しや、ほかの贈り物に添える一つがこのあたりです。補充のインクだけなら、もっと下から選べます。
2,000円台には十本前後の組、3,000円台には十数本の組が入ってきます。入園の祝いとして一つで渡すなら、この二つのどちらか。シールが付いた組もあり、押しにくい素材のものにはシールを回せます。
押すのも、名前を書く義務を負っているのも親のほうです。子への贈り物というより、親の作業を減らすものとして渡すことになります。
そのため、包みも子ども向けにしすぎないほうが収まります。「入園の準備、大変でしょう」の一言と一緒に渡すと、何のための品かがそのまま伝わります。
指定されるのは、書き方と、名前をどこに書くかです。道具そのものを決めている園はほとんどありません。ひらがな・漢字・ローマ字のそろった組を選んでおけば、どの書き方の指定でも押せます。
心配なら、その家がもう園を決めているかどうかだけ聞いておく手があります。決まっていない段階でも、家の持ち物には先に使えるので、渡す時期が早すぎて困ることはありません。
作業は元から相手のものです。名前を書くのは、渡しても渡さなくても親がやること。その一つずつが、手で書けば十数秒かかるところ、押すだけで済むようになります。
ただし、乾かす時間は残ります。布用のインクは染み込むぶん、乾くまで置いておくことになります。押した先から重ねられないので、そこは変わりません。それでも、字を書く手間が消えるほうが大きいところです。
押し方の作り、インク、本数と大きさ。この三つの順に決めると、一組に絞れます。
押し方は、押す数で決まります。おむつのように何十枚も押す家には、インクの内蔵されたもの。数がそこまで多くないなら、スタンプ台を使うものでも手は足ります。
インクは押す先で分かれます。毎日洗う布には布用、コップや弁当箱には油性。両方に押す家なら、どちらにも対応と書かれたものへ。色を変えたい家なら、スタンプ台を使うものが選べます。
本数は使う年数に置き換えて読みます。園に通うあいだの持ち物なら十本前後で足り、小学校の卒業まで使うなら十六本ほどの組。算数セットのおはじきまで押すなら、極小が入っているかどうかが決め手です。
保育園に預け始める家には、大きめの判子が入ったインク内蔵の組を。幼稚園なら、ひらがな・漢字・ローマ字のそろった十本前後を。小学校に上がる子の家には、極小と漢字の入った組を選んでください。
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