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命名紙は、生まれた子の名前だけを大きく書いた一枚です。ほかの誰にも当てはまらないので、その子のためだけに用意する贈り物としては、これ以上の形がありません。生後七日目のお七夜で、家族に名前を披露するのに使われてきました。
まず決めるのは、その名前を誰が書くかです。名前の欄が空のまま届いて相手の家で書くものと、名前を伝えると書かれた状態で届くものに分かれます。
もう一つ、相手の家がどれくらい飾るかを見込んで、選ぶ形が変わります。ひと月ほどで下ろす紙と、何年も置いておける木や布が、どちらも命名紙という名前で売られています。
正式な形では、奉書紙というやや厚めの和紙に毛筆で書きます。書いたものは三方に載せて、神棚か床の間に供えるところまでが決まった手順です。
略式は半紙や色紙に書いて、飾り方も決めずにやります。色紙、掛け軸、額に入れたもの、アルバムに綴じたものまであって、額縁や色紙立てで自由に飾れます。
いま贈り物として選べるのは、ほとんどが略式のほうです。デザインの数が多く、飾る形も選べる幅が広くなっています。
お七夜は生後七日目にあたる日で、その日に家族へ名前を披露します。
飾る期間は、お宮参りが終わる生後一か月ごろまでという家がいちばん多くなっています。初節句やお食い初め、一歳の誕生日まで飾り続ける家も少なくありません。
飾り終えたものは、へその緒と一緒の箱に入れて、水引をかけて保管するのが一般的です。渡した一枚が、いずれ壁から下りて箱へ移るということでもあります。
正式でも略式でも、誰が書かなければいけないという決まりはありません。かつては名付け親になった人が書くことが多かったのですが、いまは両親が書くか、代筆を仕事にしている人に頼むかが増えています。
名前の欄が空のものなら、家のなかで誰が書くかは相手が決められます。父親が書く家もあれば、祖父に頼む家もあります。
自分たちで書くつもりだった家に、すでに名前が入ったものを渡すと、書く場面そのものが無くなります。反対に、筆を持つ人が家にいない相手には、書かれた状態で届くほうが助かります。
名前は、出生届を出すまでに決まります。出生届の期限は、生まれた日を1日目として数えて14日以内。実際には生後3日から7日のうちに決めて、お七夜で披露する流れが多くなっています。
名前を入れてもらえるのは、早くても生まれて数日たってからということです。生まれる前に何か渡しておきたいなら、名前の欄が空いているものに限られます。
空欄で売られているものは、渡す日と書く日を切り離せます。出産前に手元へ置いておくこともできますし、書く日は相手の都合で決めてもらえます。生まれてから注文して間に合うかを気にするより、先に渡してしまえば、日程の心配そのものが消えます。
名前を店に伝えると、書道家や職人が書いたものが届くという買い方があります。毛筆の見栄えは家で書いたものとは差が出ますし、書く人が家にいなくても形が整います。
そのかわり、注文の時点で名前が確定していなければなりません。同じ読みでも字が違えば別の名前になるので、字の形まで伝える必要があります。そこは相手の家に確かめてから、店へ回すことになります。
お七夜に間に合わないと分かったときは、渡す日を後ろへずらす手があります。お宮参りの準備をする時期でも、飾る期間の内側にはまだ入っています。
名前のほかに、生年月日、身長、体重まで入れられるものがあります。
どれも生まれた日にならないと決まりません。入れる項目が増えるほど、それを聞いてから注文することになるので、届くのは後ろへずれていきます。
生まれる前に用意しておきたいなら、入る項目の少ないものか、空欄のものです。渡す時期を先に決めてから、どこまで入れるかを決める順番になります。
神棚も床の間も無い家では、赤ちゃんのベッドの枕元に貼ってもよいとされています。ただし顔を覆ってしまわないよう、貼る側はテープでしっかり留めることになります。
額や色紙立て、木のスタンドが付いたものなら、貼らずにそのまま立てられます。テレビの上でも玄関でも置けるので、和室があるかどうかを気にせずに済みます。
相手の家に神棚や床の間があるかを知らないなら、立てられる形にしておけば外れません。
大色紙と呼ばれる色紙は縦27.2センチ×横24.2センチで、正方形に近い形です。A4は縦29.7センチ×横21センチなので、こちらは縦に細長くなります。半紙はそのどちらとも違う縦長です。
色紙額は市販の色紙の寸法に合わせて作られています。あとから相手が額を買い足すことになっても、色紙の大きさなら合うものを見つけやすくなります。
半紙の大きさのものは、はじめから額縁が付いた状態で売られていることが多くなっています。こちらは買い足しが要らないぶん、届いたその日から立てられます。
木札、名前旗、彫刻の入ったプレート。こうした形のものは、下ろすことを見込んで作られていません。木や布は紙より傷みにくいので、年をまたいで出しておけます。
商品名に初節句や七五三、ひな祭りが並ぶのは、その日にもう一度出せる作りだからです。
ただし、飾る場所を年単位で占めることになります。相手の家に置き場所の当てがあるかどうかが、大きさや柄より先に来ます。
大丈夫です。行事としてのお七夜をやらない家は珍しくありませんし、命名紙を頼む時期としても、お七夜ではなくお宮参りの準備に合わせる勧め方がされています。
七日目に何もしなかったからといって、命名紙の出番が消えるわけではありません。飾り始める日を後ろへずらせば、そのまま同じように使えます。
行事をやるかどうかより、飾る場所の当てがあるかどうかで決めるほうが外れません。
名前が決まっているか。書く人が家にいるか。どれくらい飾るか。どこに置くか。この四つを順に当てていくと、渡す一枚が決まります。
名前がまだなら、選べるのは名前の欄が空いているものだけです。生年月日や身長、体重まで入れるつもりなら、注文できるのは生まれたあとになります。
書く人が家にいるなら、空欄のままのものを。誰の字にするかは相手が決められます。筆を持つ人がいない家なら、名前を店に伝えて書いてもらったものを渡すほうが形になります。
飾る期間で、紙か木かが分かれます。お宮参りが終わるころに下ろすなら紙で足ります。初節句や七五三でもう一度出すつもりなら、木札や名前旗のほうが持ちます。
置き場所は、神棚や床の間があるとは限りません。額や色紙立て、木のスタンドが付いていれば、和室のない家でも立てられます。
生まれる前に渡すなら、名前の欄が空いていて、そのまま立てられる紙のものを。生まれてから渡すなら、名前を書いてもらったうえで、ひと月で下ろすか何年も出すかを相手の家に合わせて。どちらの時期に渡すかを先に決めれば、あとは大きさを選ぶだけになります。
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