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鍋を囲む日も、停電した日も、カセットこんろが一つあれば火が使えます。自分では「まだ無くても困らない」で買わないまま何年も過ぎる道具なので、贈られてはじめて家に入ることも多いものです。
選ぶときに最初に決まるのは、火力の数字です。商品ページにkWで書かれていて、この数字がそのまま湯の沸く速さになります。
そのうえで、使う場所を合わせます。外や寒いところで使うなら、ボンベの冷えを抑える作りかどうかが効いてきます。
台所に据え付けてあるガスこんろが、およそ4.1kW。カセットこんろはそれより下で作られていて、2.7kWあれば鍋も肉も焼けます。3.5kWを超えると、炒め物まで任せられるあたりに入ります。
3kWに満たないものは、そのぶんガスの減りが遅くなります。湯が沸くまで待つことにはなりますが、ボンベ一本で長く使えます。湯を早く沸かしたい家なら火力の高いほう、置いておくだけなら低いほう。同じ数字を、使う頻度で読み替えられます。
ボンベの中のガスは、気温が10度を下回ると気化しにくくなります。5度を切ると、火がつかないこともあります。さらに、使っているあいだにボンベ自体が冷えていくので、時間がたつほど火力が落ちます。
これを抑えているのがヒートパネルと呼ばれる仕組みで、炎の熱の一部をボンベへ返して、冷えるのを防ぎます。冬の屋外で使う相手、車で出かける相手には、この作りがあるかどうかがそのまま火力の差になります。
標準的なものは、鍋底の直径が11センチ以上、鍋そのものの直径は20センチほどまでが目安です。幅を広く作ったものなら、30センチの土鍋やパエリア鍋まで載ります。
上限を超えた鍋を載せると、ボンベの入っているところまで鍋がかぶさります。ボンベが火の熱で温められることになるので、この大きさのものは載せてはいけません。大きく重い鍋では、五徳がゆがむこともあります。相手がすでに大きい土鍋を持っているなら、その直径が載る作りかどうかを先に見ておくところです。
内炎式は、炎を内側へ集める作りです。熱が逃げにくいので、小さい鍋や少ない水を早く温められます。一人か二人で使う相手なら、こちらです。
外炎式は、炎が外へ向かう作りです。熱は逃げやすいものの、大きい鉄板やプレートを載せたときに、端まで火が回ります。焼き物をする相手や、大きい鍋を使う相手はこちら。どちらが良いという話ではなく、上に載せるものの大きさで決まります。
続けて使えるのは、ボンベ一本でおよそ60分から75分です。火力の強いものほど、そのぶん早く減ります。
鍋を一回囲むならこれで足りますが、外で一日使うなら本数が要ります。ボンベが何本か付いた組で売られているものなら、その本数がそのまま付いてくるので、買い足しに出る手間が省けます。備えとして渡すなら、本体だけでなく、ボンベが何本付くかも見ておきたいところ。
家の中だけで使うなら、厚みの薄いものを。食卓に出したときに鍋の高さが上がらず、取り分けやすくなります。しまうときも、戸棚のすき間に立てて入ります。
火力は2.7kWから上なら足ります。寒さに強い作りは、屋内では働きません。そこに払うはずだった予算を、色や形の収まりのほうへ回せます。食卓に出しっぱなしになる道具なので、そこは効いてきます。
庭やベランダ、車で出かける先で使うなら、話が変わります。風で炎があおられない作りと、ボンベの冷えを抑える仕組みの二つが要ります。この二つが入ったものは厚みも重さも出ますが、屋外ではその二つが働きます。
持ち運ぶなら、取っ手や収納ケースが付いているかも見ておきたいところ。ボンベを中に入れたまま運べる形なら、荷物が一つで済みます。
停電のための一台なら、火力の高さよりガスがどれだけもつかが効きます。ここで効いてくるのが、さきほどの3kW未満という数字です。
置き場所も関わります。箱に入れたまま押し入れへ入れておく家が多いので、薄いもののほうが場所を取りません。ボンベは本体と一緒に置いておけるので、何本か付いた組で渡すと、そのまま備えになります。
同じ会社の本体を持っている相手なら、上に載せる鉄板やたこ焼きのプレートが選べます。本体をもう一台渡すより、載せるもののほうが使う場面が増えます。置き場所も小さく済みます。
このとき、その本体に合う型かどうかを確かめることになります。会社が違うと五徳の形が合いません。相手が使っているものの名前が分からないなら、本体ごと選ぶほうが確かです。
3,000円台には、薄くて小さい形のものが並びます。食卓で鍋を囲むだけなら、この値段で足ります。引っ越しの祝いや、一人暮らしを始めた相手への一台にも使えます。
6,000円台から上になると、風に強い作りや、ボンベの冷えを抑える仕組みが入ってきます。外で使う予定のある相手なら、6,000円台から上を見ることになります。10,000円ほどのものは、プレートやボンベが組になっていることが多く、届いたその日から火が使えます。
魚や串を焼くための台は、同じ燃料で動きますが、できることが違います。煮炊きには使えないので、鍋を囲むための一台としては渡せません。
すでにカセットこんろを持っている家に、焼く楽しみのほうを足すという渡し方になります。煙の出るものなので、相手が屋外で使える場所を持っているかは、選ぶ前に考えるところです。
本体は箱に入ると場所を取ります。手渡しするなら、袋に入れて持ち運べる大きさかどうかを見ておくところです。ボンベが付いた組だと、そのぶん重さも出ます。
ボンベ付きの組を送る場合は、中身の入った状態で届きます。火の気や日の当たる場所を避けて置く、という注意書きは箱に入っているので、相手はそれを読んで置き場所を決められます。
火を使う道具なので、包装や名入れの用意があるものは多くありません。箱のまま渡すことになると考えておくほうが確かです。
そのぶん、渡す理由のほうを一言添えると収まります。鍋の季節に入る前、引っ越しの直後、防災の話が出たあと。渡す時期のほうで意味が付く道具です。
本体だけで届くものと、ボンベが何本か組になっているものがあります。どちらなのかは商品ページの表記で分かれるので、注文の前にそこを見ておくところです。
渡したその日に使ってもらいたいなら、組になっているものへ。本体だけを渡すと、相手が買い足しに出るまで箱が開かないこともあります。ボンベは近所の店でも売っているので、手に入らないわけではありませんが、そのひと手間を渡す側で引き取れます。
同じ用途のものをもう一台となると、置き場所が増えるだけになりがちです。ただし、家の中用に一台しか無い家が、外へ持ち出せるものを別に欲しがることはあります。屋内用と屋外用は作りが違うので、この二台なら役が分かれます。
そこまで分からないなら、上に載せるものへ回す手があります。鉄板やたこ焼きのプレートなら、置き場所も小さく済みます。ただし、相手が使っている本体の名前が分かっているときだけ、この選び方ができます。
火力、使う場所、上に載せるもの。この三つの順に決めると、一台に絞れます。
火力はkWで読めます。2.7kWあれば鍋も肉も焼け、3.5kWを超えると炒め物まで。数字の低いものは湯が沸くのを待つ代わりに、ガスの減りが遅くなります。
使う場所は、屋内か屋外かで分かれます。家の中だけなら薄くて置きやすいもの、外や寒いところで使うなら、風に強くて、ボンベの冷えを抑える仕組みの入ったもの。
上に載せるものからは、二つが決まります。直径20センチほどが標準の上限で、ボンベの上までかぶさる大きさの鍋は載せられません。そして、小さい鍋を早く温めたいなら炎を内へ集める内炎式、大きい鉄板の端まで火を回したいなら外炎式です。
食卓で鍋を囲む家には、薄くて2.7kW以上のものを。外へ持ち出す相手には、風と冷えに強い一台を。備えとして渡すなら、ガスの減りが遅いものを、ボンベの付いた組で選んでみてください。
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