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新しい部屋で暮らし始めた人が、鍋より先に欲しくなる道具です。お湯が沸くまでのあいだ台所に立っていなくてよくなるので、朝の一杯にも、夜のカップ麺にも効きます。進学や就職、引っ越しの祝いに選ばれてきたのは、この一台があるかないかで一日の動きが変わるからです。
先に決まるのは、どの型を渡すかです。この道具は、お湯を沸かすだけのもの、コーヒーを淹れるためのもの、持ち運ぶためのものの三つに割れます。同じ電気ケトルという名前でも、別の道具として作られています。
もう一つ、すでに一台持っている相手も多いという前提があります。同じ型を重ねれば置き場所が増えるだけですが、用途の違う一台なら二台目でも働きます。相手が今どう湯を沸かしているかを思い出せるかどうかで、そこが決まります。
商品名を読むと、その一台が何のために作られたかが分かります。何も書いていないもの、「ドリップ」「細口」と書いてあるもの、「ポータブル」「海外対応」と書いてあるもの。相手の使い方と合わない側を選ぶと、払った金額がそのまま宙に浮きます。
いちばん数が多い型です。スイッチを入れて、沸いたら自動で止まる。それだけの道具です。容量は0.8リットルから1.5リットルあたりで刻まれます。
カップ麺、味噌汁、お茶。湯を注ぐだけの使い方ならこれで足ります。温度を細かく決める操作が無いぶん、押すところが一つしかありません。機械の設定を触りたくない相手や、年配の相手にはこちらが向きます。
注ぎ口が細く伸びていて、温度を決められる型です。商品名に「ドリップケトル」「コーヒーケトル」「細口」「グースネック」と入ります。
細い注ぎ口は、点滴のように一滴ずつ落とすことも、細く流し続けることもできます。湯切れがよいので、粉のどこへ落とすかを狙えます。ハンドドリップは80度前後から90度弱が適温とされるので、温度を決められることとセットで意味を持ちます。
豆や粉から自分で淹れる相手に向いた型です。インスタントに湯を注ぐだけの相手には、細い注ぎ口はかえって出が悪く感じられます。煎茶や紅茶で湯温を変えたい相手も、温度を決められるのはこの型なので、ここから選ぶことになります。
折りたためるもの、300ミリリットル台から600ミリリットルほどの小さいもの、海外の電圧に合わせたものがあります。
容量はカップ一杯から三杯ぶんなので、家の台所で毎日使う道具としては足りません。出張や旅行の多い相手、ホテルの部屋で湯を沸かしたい相手に向きます。
海外へ持って行く相手なら、「100-240V」のように電圧の幅が書かれているものを。日本の電圧しか書かれていないものは、海外では使えないと考えるほうが安全です。電気ケトルは消費電力が大きく、旅行用の小さな変圧器では容量が足りません。行き先によっては差し込み口の形も違うので、変換のプラグが別に要ります。
型が決まったら、次に見るのが大きさと温度の決め方です。どちらも「大きいほうがよい」「細かいほうがよい」とはならないので、相手が何杯ぶんを何に使うかから決めます。
一人で使うなら0.8リットルまでが目安とされています。この容量がいちばん多く作られている大きさでもあります。コーヒーや紅茶を一杯、二杯淹れるだけならここで足ります。
二人以上で使うなら1リットルから。一杯に500ミリリットルを使うインスタントの麺なら、二つ同時に作った時点で1リットル。0.8リットルでは足りません。1.5リットルまで上げるのは、来客が続く家や、湯を何度もポットへ移す家です。
何人で使うか分からないなら0.8リットルから1.0リットル。一人暮らしに大きすぎるものを渡すと、毎回余分に沸かして電気を捨てることになります。
1℃単位で決められるもの、何段階かから選ぶもの、そして調節そのものが無いもの。この三通りに分かれます。
ハンドドリップの適温は80度前後から90度弱。この幅なら、段階から選ぶ型でも作れます。煎茶や紅茶で湯温を変えたい相手にも、段階式で足ります。1℃単位が効いてくるのは、豆や淹れ方によって湯温を詰めていく相手です。
そこまでこだわらない相手には、細かい刻みは使われないまま終わります。逆に調節の無い型は必ず沸騰まで上がるので、湯温を下げたいときは注いでから冷ますことになります。
ステンレスは丈夫でさびにくく、汚れも落としやすい。いちばん多く使われる素材です。外から中が見えないので、内側の汚れに気づくのは蓋を開けたときになります。
ガラスは、においが移りにくく、中の汚れが見えます。お茶やコーヒーの味を気にする相手に向きます。そのかわりぶつけたり落としたりすると割れるので、小さい子のいる家には勧めにくい。
素材の書かれていないものは、内側にプラスチックを使っていることがあります。買ってすぐは独特のにおいが出ることがあり、洗っても抜けにくい。贈り物として渡すなら、素材が書かれているものを選んでおくほうが確実です。
商品名には「空焚き防止」「転倒お湯もれロック」「蒸気レス」といった語が並びます。似た顔をしていますが、止めているものが別々です。贈る先に小さい子や年配の人がいるなら、ここが選ぶ理由になります。
水が入っていない状態で加熱されるのを止めるしくみです。水を入れずにスイッチを押してしまう、注いだあと空のままもう一度押してしまう。そのうっかりを機械の側で受け止めます。
ただしほとんどの商品に書かれているので、ここで候補は分かれません。沸いたら自動で電源が切れる機能と組みで書かれていることが多く、この二つは今どき付いていて当たり前と考えて差し支えありません。実際に候補を絞るのは、次の二つです。
倒れたときに、こぼれるお湯の量を抑えるしくみです。「転倒お湯もれロック」「転倒湯漏れ防止」と書かれたものがこれにあたります。付いていないものもあるので、ここは実際の分かれ目になります。
沸きたての湯が入ったまま倒れれば、出た量だけ危ないことになります。子どもが走る家、猫や犬が台に飛び乗る家では、この一語があるかどうかを見ておきたいところ。この点は求められる基準そのものが厳しくなってきたという背景があり、その後に設計されたものほど手当てが進んでいます。
沸くときの蒸気を本体の外へ出さないしくみです。「蒸気レス」「省スチーム」と書かれたものがこれにあたります。蒸気を九割ほど減らしたとうたう設計もあります。
働くところが二つあります。一つは、噴き出す湯気に手をかざしてしまうやけど。もう一つが置き場所で、吊り戸棚の下やレンジ台に置くと、湯気が当たって水滴になります。相手の台所のどこに置かれるかまでは読めないので、そこを気にせずに渡せるのがこの型です。
あわせて「二重構造」「触れても熱くない」と書かれたものは、本体の外側が熱くなりにくい作りです。ただし注ぎ口と蓋のまわりは熱くなるので、そこまで安全になるわけではありません。
用途の違う一台なら、二台目でも使われます。お湯を沸かすだけのものを持っている相手に、コーヒー用の細口を渡す形です。置き場所さえあれば、目的が別なので両方が働きます。持ち運び用も同じで、家の一台とは役割が重なりません。
同じ型を重ねるなら、買い替えの合図が要ります。注ぎ口から漏れると言っていた、蓋が閉まりにくいと話していた、長く同じものを使っている。台所の道具は壊れるまで使い続ける人が多いので、こうした一言を聞いたことがあるなら、そこが渡す理由になります。
0.8リットルから1.0リットルの、お湯を沸かすだけの型。押すところが一つなので、届いたその日から説明書なしで使えます。転倒湯もれ防止が書かれているものにしておけば、そのあと家族が増えても置き続けられます。
引っ越しの準備で先に買っていることがあるので、そこだけは残ります。気になるなら、渡す前に本人へ一言たずねるのがいちばん早い。新生活の贈り物は、聞いたからといって興ざめになるものではありません。聞けない相手なら、細口の温度調節つきへ寄せます。先に買う一台目が細口であることはまずないので、重なりません。
先に決めるのは型です。湯を沸かすだけなら、商品名に何も書き足していないもの。豆や粉から自分で淹れる相手、煎茶や紅茶の湯温を変えたい相手には、細口で温度を決められるもの。出張や旅行の多い相手には、折りたためるものか海外の電圧に合うもの。この三つは別の道具なので、相手の使い方に合わない側を選ぶと、払った金額の分だけ働きません。
容量は一人ぶんなら0.8リットル、二人以上なら1リットルから。人数が読めないなら0.8から1.0リットルに置いておけば、どちらにも転びます。持ち運び用はカップ数杯ぶんなので、家の一台には足りません。
温度の刻みは、1℃単位まで要る相手かどうか。ハンドドリップの湯温は、段階から選ぶ型でも作れます。豆ごとに詰めていく相手でなければ、細かい刻みは使われないまま終わります。
安全のしくみのうち、実際に候補を絞るのは転倒湯もれ防止と蒸気レスの二つです。空焚き防止はほぼ全部に付いているので、そこでは分かれません。小さい子や年配の人がいる家なら、この二語が書かれているかどうかが決め手になります。ガラスの型は中が見えてにおいも移りませんが、落とせば割れるので、子どものいる家では候補から外れます。
新生活を始める相手へなら、0.8リットルの押すだけの一台を。設定を覚えなくても、その日から湯が沸きます。毎朝コーヒーを淹れている相手へなら、細口で温度を決められるものを。いつも同じ湯温で落とせるようになります。
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