掲載16商品 / 楽天ランキングを90日分記録して選定
時点の楽天ランキングを集計
机に向かう仕事をしている相手なら、一日のうち何時間もそこに座っています。クッションは、その時間のあいだずっと働くものです。使う日が決まっている道具ではなく、毎日、座るたびに使ってもらえます。
自分で買うとなると、後回しになりやすいものでもあります。今のままでも座れてはいるので、わざわざ買い替える理由が立たない。座り心地に不満があっても、椅子ごと替えるほどではないという段階が長く続きます。
選ぶときに最初に決まるのは、中に何が入っているかです。低反発、高反発、ゲル。同じ大きさで並んでいても、この三つでは座ったときの沈み方が違います。そこから厚みと大きさが決まり、値段の差もここから出てきます。
商品名の頭に、低反発、高反発、ゲルといった言葉が付いています。これは触り心地の形容ではなく、中に入っているものの名前です。
低反発は、跳ね返す力が弱い素材です。体重をかけるとゆっくり沈み、離すとゆっくり戻ります。お尻の形に沿って面で受けるので、当たっているところが一点に集まりません。座った瞬間の柔らかさは、こちらのほうがはっきり出ます。
高反発はその逆で、跳ね返す力が強く、押しても沈み込みが少なくなります。長い時間座ったときに姿勢が崩れにくいのは、こちらです。沈み切らないので、腰の位置が最初と同じところに留まります。
ゲルは、弾力のある素材を格子の形に組んで、体重を散らす作りです。ハニカム構造と書かれているものは、その格子が六角形に並んでいます。押した部分だけがつぶれて、隣の格子が支えに回るという受け方をします。
両方を重ねたものもあります。上に低反発、下に高反発と並べて、当たりの柔らかさと沈み過ぎない支えを一枚にしたものです。
商品名に「高密度50D」のように書かれていることがあります。このDは密度のことで、一立方メートルあたりの重さを表します。50Dなら、その素材を一立方メートル集めるとおよそ50キログラムになるという意味です。
見るところは、数字が大きいほどへたりにくいという点です。30Dで五年から八年、40Dで八年から十年、50Dを超えると十年以上もつものが多くなります。中身がぎっしり詰まっているぶん、つぶれた形が戻らなくなるまでの時間が長くなります。
気をつけたいのは、これが硬さの数字ではないことです。硬さはニュートンという別の単位で表します。高密度と書いてあっても、硬いという意味にはなりません。密度が示すのは、どれだけ長く使えるかのほうです。
同じ大きさで並んでいても、値段には数倍の開きがあります。差が出るのは、中の素材の質と密度、そして厚みです。
低いほうに並ぶのは、密度の書かれていないウレタンや綿を詰めたものです。座り心地が悪いわけではありませんが、どれくらいもつのかを先に読めません。高いほうに並ぶのは、密度を数字で出しているものや、独自の素材を名前で売っているものです。
密度を数字で書いているかどうかは、それ自体が一つの手がかりです。書いていないものが悪いわけではありませんが、書いてあるものは、その数字で比べられます。
椅子に敷くものは、厚みのぶんだけ座る位置が上がります。ここを見落とすと、良いものを贈ったのに前より座りにくくなります。
薄いものは2.5センチほどで、座布団というより敷物に近い形です。厚いものは6センチ前後まであり、極厚と書かれたものもこの辺りに入ります。
厚いほうが体重は散ります。お尻の一点に集まっていた重さが、広い面に分かれるからです。そのかわり、座面が高くなります。足の裏が床から浮けば、体重の一部を太ももの裏で受けることになります。
相手が使っているのが高さを変えられる椅子なら、厚いものでも下げて合わせられます。事務用の椅子はたいていこの形です。
高さの変わらない椅子だと、話が違ってきます。食卓の椅子と、床に置く座椅子。この二つは高さを動かせないので、厚みをそのまま足すことになります。食卓に6センチを足すと、机との間隔が変わって肘の位置も変わります。
高さの読めない相手には、2.5センチから3センチほどの薄いものが向きます。体重の散り方は厚いものに劣りますが、今の座り方を崩しません。
床で使うものは大きさが自由です。丸型で直径60センチというものもあり、これは座るというより寄りかかる使い方になります。
椅子に敷くものは、座面をはみ出すと縁で折れ曲がります。40センチを超えるものは、体格の良い相手か、座面の広い椅子だと分かっている場合に選びます。事務用の椅子に大きすぎるものを敷くと、はみ出した部分が垂れて、そこから傷みます。
長座布団と呼ばれる細長いものは、50センチ×100センチ、50センチ×150センチといった寸法で、床やベンチに敷きます。椅子に敷くものとは寸法の決まり方が違うので、置く場所の側から先に決まります。
同じクッションでも、置かれる場所によって向き不向きがはっきり分かれます。相手がどこで座っているかを一つ決めると、素材のほうが半分ぐらい絞れます。
ゲルは熱に弱い素材です。熱が加わると形が変わるおそれがあるので、夏の車内に置いたままになる使い方には向きません。運転席用として売られているものにもゲルはありますが、それは降りるたびに持って出る前提のものです。
置きっぱなしになると分かっているなら、高反発のウレタンのほうです。日の当たる窓際に置く椅子も同じで、そちらにもゲルは向きません。
一日に何時間も同じ椅子に座る相手なら、沈み込みの少ない高反発が向きます。低反発は座った瞬間の当たりが柔らかいのですが、時間が経つと沈み切って、腰の位置が下がっていきます。
低反発が合うのは、座る時間がそれほど長くない場所です。食卓の椅子、来客用の椅子、短い会議のあいだ。当たりの柔らかさがそのまま良さとして残ります。
観戦や観劇に持って行くもの、折りたためるものが並んでいます。この使い方だと、支える力より、鞄に入るかどうかが先に来ます。
厚みは2.5センチほど、大きさもお尻が乗る分だけ。据え置きのものと同じ基準で選ぶと、重くて持ち出さなくなります。
中の素材が何であっても、座る面は毎日こすれます。カバーの外せるものなら洗って戻せますが、外れないものは全体を洗うことになり、中の素材によっては洗えません。
贈り物では、カバーが外せるものにしておくと間違いがありません。相手が几帳面な人だと分かっているならなおさらで、洗えない一枚は使いにくいものになります。
置き場所が分かれるので、重なりにくいものです。事務机の椅子に一枚あっても、食卓の椅子や車の運転席には無いという家がほとんどです。
今使っているものが何年か経っているなら、そちらが先にへたっています。同じ場所で入れ替えてもらう形になるので、置き場所が増えるわけでもありません。
体のことに触れずに渡せる品ではあります。座る時間が長いと聞いたから、という理由で十分に通ります。
心配なら、機能をうたった言葉が商品名に並んでいないものに寄せます。同じ高反発でも、素材と厚みだけを書いた素っ気ない売り方のものがあります。
置く場所の寸法を測る必要があるので、贈り物には向きません。相手の家具を測らせてもらうところから始まってしまいます。
ベンチや窓辺の造り付けの棚など、寸法の合うものが売られていない場所に敷くための売り方です。相手の家をよく知っている場合を除けば、決まった大きさのものから探します。
毎日使うものは、そういうものだと受け取ってもらえます。むしろ、へたったまま使い続けている相手のほうが多いところです。
長く使ってもらいたいなら、密度を数字で書いているものに絞ります。50Dを超えるものなら十年以上もつので、贈った側の記憶より長く残ります。
相手がどこで座っているかを一つ決めると、あとは順番に絞れます。
事務机に向かう時間が長い相手なら、高反発を。事務用の椅子は高さを変えられるものがほとんどなので、厚みも好きに選べます。分かっているのが「机に向かっている」というところまでなら、2.5センチから3センチの薄いほうにしておくと、今の座り方を崩しません。
車の運転席なら、ゲルは外して高反発のウレタンを。夏に置いたままになる場所なので、熱に弱い素材は向きません。食卓や来客用の椅子のように、座る時間が短い場所なら低反発が合います。こちらは厚みで悩まずに済みます。長く座らないので、足が少し浮いても差し支えないからです。
場所と厚みが決まったら、最後に見るのが密度の数字です。値段に少し足せるなら、Dの付いた数字が書いてあるものへ。同じ見た目で並んでいても、へたるまでの年数がまるで違うからです。十年もつものを渡しておけば、次に何を贈ろうかと考えるころには、まだ現役で使われています。
同じ形でも、こちらは中に動く部分が入っていて、置く場所ではなく当てたい場所から選ぶものです。
この記事の更新日