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ピアノの発表会で弾く子は、舞台では一人で椅子に座ります。着ているドレスは客席からも見えますし、その日の写真にも残ります。
選ぶときに最初に決まるのは、どの日に着るかです。発表会で弾く日なのか、親戚の結婚式に連れて行かれる日なのか。同じ「子供ドレス」として売られていても、その日によって選べるものが変わってきます。
背丈は低学年のうちでも一、二年で10センチほど動くので、去年の一枚が今年も着られるとは限りません。何年か着回すつもりで選ぶより、その日に合わせて選ぶほうが結局は外しません。
商品ページに並ぶ100、110、120という数字は、着る子の身長です。100なら身長95センチから105センチ、110なら105センチから115センチ、120なら115センチから125センチ。ぴったりの一点ではなく、前後に幅を持たせた目安になっています。
年齢しか分からないときの当てなら、100が三歳から四歳、110が四歳から五歳、120が六歳から七歳あたり。120は幼稚園の年長から小学一年生のころ、と言われる数字です。ただし同じ年齢でも背丈は開くので、年齢から当てにいくと外れることのほうが多くなります。
数字が身長である以上、背丈さえ分かれば迷いません。相手の背丈を知らないまま買おうとすると、この数字を選ぶところで止まります。
スカートの形には呼び分けがあります。プリンセスラインは、ウエストの位置から裾へ向かってふわっと大きく広がる形。写真で見たときにいちばん「ドレス」らしく見えるのは、こちらのほうです。
Aラインは、同じくウエストから裾へ広がりますが、その広がりが控えめです。上から下へゆるやかに開いていくので、着た姿がすっきり見えます。
プリンセスラインのふくらみは、布の重さだけでは出ません。スカートの下にペチコートやパニエを入れたり、薄い生地を何枚も重ねたりして作られています。写真でふくらんで見えるものほど、下に重なっているものが多いということです。
チュールは、六角形やひし形の網目をした薄いメッシュです。一枚では透けるので、何枚も重ねてスカートのふくらみに使われます。
オーガンジーは網目ではありません。半透明で軽い光沢のある薄い生地で、チュールより表面がなめらかに見えます。
サテンは、つやのある織り方の名前です。光を面で返すので、胸元やスカートに使うと一枚で華やかになります。ただし絹のサテンはシミが付きやすく、どこかに引っかけるとすぐ破れます。子どもが着て動く一枚なら、見た目の似たポリエステルのほうが強く、汚したあとの手入れも楽です。
白は花嫁が着る色なので、招かれた側は着ないのがしきたりです。大人だけの話ではなく、子どもも同じ扱いになります。せっかくの一枚が当日に着られない、という事故は白を選んだときに起きます。
ところが、リングガールやフラワーガールを頼まれている場合は逆で、花嫁と同じ白いドレスを着るのが正式な形です。同じ結婚式でも、その子がどの立場で出るかで白の意味が反転します。
招かれる側なのか、式の中で役目があるのか。そこが分からないうちは白を選べません。役目のあるなしは招く側が決めることなので、渡す前に確かめておきたいところです。
鮮やかな色や強い色は、結婚式より、発表会やパーティーのほうに向きます。花嫁より目立たないようにする、という気の遣い方が要らないからです。
結婚式のほうは、会そのものの改まり具合で加減が変わります。ホテルできっちり行う式なら落ち着いた色へ、身内だけの気楽な式なら鮮やかなものでも浮きません。
両方に着せたいなら、落ち着いた色のほうへ寄せた一枚を。どちらを主にするかを先に決めておくと、色で迷わずに済みます。
ピアノの発表会では右足でペダルを踏みます。裾が長いとペダルの上に布がかかるので、膝下丈か膝丈くらいの、足に絡まない長さで足ります。床まで届いている必要はありません。
歩くときも裾が邪魔になります。踏んで転ばない長さかどうかが、見た目より先に来ます。
短ければよいわけでもありません。膝上10センチより短いと、そのぶん幼く見えてしまいます。膝の少し上から、ふくらはぎのあたりまで。この範囲に収まっていれば、舞台でも階段でも困りません。
床まで届くロング丈は、小さいうちは転ぶもとになります。裾さばきを自分でできるようになる中学生くらいから、と考えておくと外しません。
大きなホールの舞台に立つ日なら、色のはっきりしたものや花柄のような、遠くからでも見えるものが映えます。客席との距離があるぶん、控えめにすると沈みます。
小さな会場では逆に、華やかすぎると浮きます。教室の一室でやる会なら、少しおめかしをした程度のワンピースくらいがちょうど収まります。
来年も着られるように一つ上げておく、という買い方が通る形と通らない形があります。分かれ目は上半身の作りです。
パフスリーブや、胸から腰までがぴったり作られているものは、大きめを選ぶとずるずるになります。肩が落ち、袖の膨らみが腕の途中まで下がるので、外へ着ていける姿になりません。
反対に、袖のない形で、後ろのウエストにリボンが付いているものなら、締めて詰められる幅があります。一つ上げてよいかどうかは、スカートの形ではなく、ここで決まります。
低学年のうちは背が伸びるので、少し先を見込みたくなります。ただし120より上のサイズになると、大きめを買っておく手は使いにくくなります。
一つ上げるだけで、着丈が5センチから7センチ長くなることがあります。丈だけでなく肩幅も身幅も一緒に大きくなるので、上半身から余ってきます。
その日に写真を撮る服だと考えれば、当日ちょうどのほうを取るのが順当です。翌年また要るなら、そのときの背丈でもう一枚選び直すほうが、着ている姿はきれいに残ります。
がっしりした子と細い子では、同じ120でも着たときの余り方が変わります。数字だけを合わせても、胴が詰まったり、逆に泳いだりします。
商品ページには、身幅、ウエスト、着丈、肩幅が実寸で載っています。胸まわりについては、その子の胸囲に5センチほど足したあたりが目安になります。ぴったりの数字ではなく、少し余らせる側です。
年齢や学年から当てにいくより、こうした実寸どうしを突き合わせるほうが早く決まります。背丈と胸囲の二つが分かっていれば、あとは形と丈の話になります。
その日が何の日で、どこでやるのか。裾はどこで止まるのか。背丈はいくつか。この三つの順に決まっていきます。
日が決まれば色が決まります。結婚式に招かれる側なら白は外し、フラワーガールを頼まれているなら逆に白へ。発表会なら鮮やかな色も出せます。両方に着せたいときだけ、色は落ち着いた側へ。
丈は、ペダルに裾がかかるかどうかで決まります。ピアノを弾く日なら膝下から膝丈まで。床に届く長さは、裾さばきが自分でできる年ごろになってからです。
背丈のほうは、数字がそのまま身長の目安なので、その子の親に聞いてしまえば片が付きます。一つ上げてよいかどうかは上半身の作りしだい。袖のない形でウエストにリボンが付いていれば詰められますし、パフスリーブなら当日ちょうどの一枚へ。
迷ったら、まずその子の親に「いま何センチ?」と一言聞いてしまうことです。数字さえ分かれば、発表会で弾く子には足に絡まない膝下丈を、結婚式に連れて行かれる子には白を外した落ち着いた一枚を、それぞれ選ぶだけになります。
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