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財布とスマートフォンと鍵。それだけを持って出たい日に、ちょうどいい鞄が家に無い人は多くいます。通勤の鞄は大きすぎるし、ポケットに全部入れると膨らむ。その隙間を埋めるための鞄なのに、無くても何とかなってしまうので、自分で買う順番はいつまでも後ろに回ります。
すでにリュックや通勤鞄を持っている相手でも、渡す鞄の行き先が残ります。荷物の多い日は背負う鞄、身軽に出たい日は肩に掛ける鞄、と使い分けている人がほとんどだからです。肩に掛ける鞄は片側だけで重さを支えるので、もともと荷物の多い日を担当する道具ではありません。役目がはっきり分かれます。
選ぶときに最初に決まるのは、相手がその鞄に何を入れるかです。スマートフォンと財布だけなのか、書類まで入れるのか。ここで大きさが決まり、大きさが決まれば生地もストラップの作りもついてきます。
まず何が入る大きさかを決め、次に生地を選び、最後にストラップとマチの作りを見る。ここまで来れば、渡す一つが決まります。
肩から掛ける鞄には、ポシェット・ボディバッグ・サコッシュ・メッセンジャーバッグといった呼び名が並びます。男性向けの並びで実際に迷うことになるのは、そのうち二つです。薄いサコッシュか、書類まで入るメッセンジャーバッグか。
薄い袋を肩から下げる形をサコッシュと呼びます。もとは身軽に動くための鞄なので、財布・スマートフォン・鍵を入れて、体の前ですぐ開けられるところに下げておく使い方が本来の姿です。
大きさを選ぶときの目安は、スマートフォンと、あと少しが入るかどうか。小さすぎるものを選ぶと、見た目はすっきりしていても入るものが足りず、結局使われなくなります。贈り物としては、大きさがいちばん外しやすいところです。
スマートフォンで支払いまで済ませる相手なら、この大きさで足ります。逆に長財布を使っている相手だと、財布を入れた時点で他が入らなくなるので、一回り大きいものが要ります。
片方の肩からたすきに掛けて、本体を背中に沿わせる形がメッセンジャーバッグです。重さを背中の広い面で受けるので、荷物が入っていても体から浮きません。
厚手の生地を使ったものなら、重い荷物を入れても破れにくく作られています。長財布、書類、飲み物と、持ち歩くものが増える相手には、この大きさになります。
前へ回せば体の正面で開けられるので、混んだ場所では前、歩くときは背中、という動かし方ができます。掛けたまま中身を出せるのは、背負う鞄には無いところです。
書類を入れる相手に贈るなら、A4が入るかどうかが分かれ目になります。見るのは内寸で、縦がおよそ310ミリ以上あれば、A4の紙がそのまま収まります。
そこにマチの深さを重ねて見ると、書類だけなのか、折りたたみの傘や弁当まで入るのかが読めます。商品名にA4と書かれていても、内寸まで出ていないものがあるので、毎日書類を持つ相手なら、数字の出ているものから見ていくほうが確かです。
大きさが決まったら、次は生地です。男性向けの並びには本革・ナイロン・合成皮革が入っていて、重さも寿命も、渡したあとの見え方も、ここで分かれます。片側の肩だけで重さを支える鞄なので、本体そのものの重さが効いてきます。
牛革を使ったものは、同じ大きさのナイロンより重くなります。中身を入れる前の時点で差が付くので、毎日掛ける相手ほど、この重さが響きます。
そのかわり、使い込むほど色に深みが出て、角が丸くなります。買った日から見た目が落ちていく素材ではないので、長く持ってもらう前提で渡すなら、革が向きます。
薄く仕立てて厚みを抑えたものなら、革の見た目のまま重さを削れます。厚みの数字が仕様に出ているものもあるので、その数字で比べられます。
ナイロンの生地は、革より軽く仕上がります。シワになりにくく、カビや虫の害も受けにくいので、しばらくしまい込んでも傷みません。
くだけた見た目になるのが、革との違いです。仕事の場に持ち込む相手なら、色を黒や紺に寄せておくと収まります。休日に持つ相手なら、軽さと扱いやすさが利点として残ります。
撥水の加工がしてあるものが多く並びます。急な雨で中身が濡れにくいので、自転車に乗る相手や、外を歩く時間の長い相手に効いてきます。
合成皮革は、ナイロンやポリエステルの生地の上に、ポリウレタンを塗り重ねて作ったものです。革の見た目に近く、水にも強く、値段は革より下がります。
ただ、ポリウレタンは空気中の水分と結びついて劣化していきます。使っても使わなくても進むので、寿命はおよそ3年です。十年単位で持ってもらう素材ではありません。
裏を返せば、毎日使えば使い切れる年数でもあります。革を渡すのはまだ早い相手や、その形を試してもらう一つ目としてなら、この素材が収まります。
贈り物として渡すときに困るのは、相手の体格も、その日の荷物の量も、こちらでは決められないことです。届いてから合わせてもらえる部分がどれだけあるかで、使われるかどうかが変わります。
斜めに掛ける鞄は、荷物の重さが片側の肩に集まります。同じ重さでも、ストラップが細いと一本の線に力がかかり、幅が広いと面で散ります。
毎日掛ける相手や、書類まで入れる大きさを渡す相手には、幅の広いものを選んでおけます。細い革のストラップは見た目が締まりますが、荷物を入れると肩に食い込みます。
裏側にずれ止めの付いたものなら、歩いても位置が動きません。上着の生地によっては掛けているだけで前へずり落ちてくるので、その動きを押さえる作りです。
ストラップの長さを変えられると、斜め掛けと肩掛けを切り替えられます。短くすれば脇の下に収まり、長くすれば腰の高さまで下がるので、同じ鞄で別の使い方ができます。
体格の違う相手に渡すときや、家族で共用してもらうときに、この調節幅が効いてきます。調節の幅が狭いものだと、掛けた瞬間に位置が合いません。仕様に最短と最長の数字が出ているので、相手の体格がその範囲に入るかを見ておけます。
底のスナップやファスナーでマチを広げられるものがあります。普段は薄く、荷物の多い日だけ厚くする、という使い方ができる作りです。
日によって持ち物が変わる相手なら、この仕掛けが効きます。薄いままなら体に沿うので、身軽に出たい日にも同じ鞄で出られます。
いつも同じものしか持たない相手には、この機能は要りません。広げる仕組みがあるぶん、留め具や折り返しが増えて作りは複雑になります。
持ち出す日が分かれるので、出番は残ります。荷物の多い日はリュック、財布とスマートフォンだけで出たい日は肩に掛ける鞄、という分け方をしている人が多いからです。
ただ、リュックに入れているものをそのまま移せる大きさを選ぶと、役目がぶつかります。同じ荷物を片側の肩だけで支えることになるので、重くて使われません。すでにリュックがあると分かっているなら、書類の入る大きさではなく、身軽に出るための小さいほうを選ぶことになります。
そのうえで、リュックでは出しにくいものを入れる鞄として渡すと、行き先がはっきりします。改札を通る、会計をする、地図を見る。背中から下ろさずに済む場面が一日に何度もあるので、そこが空いていれば毎日使われます。
入る大きさ、生地、ストラップとマチ。この三つが決まれば、渡す一つに絞れます。
大きさは、相手が何を持ち歩いているかで決まります。スマートフォンで支払いまで済ませる相手ならサコッシュ、長財布を使う相手はその一回り上、書類まで持つなら内寸の縦が310ミリ以上あるもの。小さすぎるものは見た目が良くても入らないので、迷ったら一つ大きいほうです。
生地は、何年使ってほしいかで分かれます。長く持ってほしいなら重いかわりに表情の変わる本革、毎日の足として気楽に使ってほしいなら軽くて雨に強いナイロン。合成皮革は値段が下がるかわりに寿命がおよそ3年なので、使い切ってもらう前提で選ぶものです。
ストラップとマチは、渡したあとで相手が合わせる部分です。毎日掛ける相手には幅の広いストラップ、体格が読めない相手には調節幅の広いもの、荷物の量が日によって変わる相手にはマチを広げられるものを。
そこまでの重さになると、片側の肩では一日持ちません。
休日に身軽に出かける相手には、厚みを抑えた本革のサコッシュを。自転車で動く相手には、撥水の効いた軽いナイロンを、幅の広いストラップで。荷物の量が日によって変わる相手には、マチを広げられる大きめを。財布とスマートフォンだけを持って玄関を出る日が、渡した先で一つ増えます。
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