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アートパネルは、渡す相手のためだけの一枚になります。こちらが選んだ写真が布に刷られて届くので、同じものが世の中に二つありません。孫の顔でも、飼っている犬でも、一緒に行った場所でも、そのまま壁に掛かる形になります。
もらった側は、自分では作りません。手元に写真があっても、わざわざ刷って壁に掛けるところまでは進まない人がほとんどです。人から届いてはじめて、部屋の壁が一つ埋まります。
渡す側が最初に決めるのは、写真を用意するかどうかです。こちらの写真を刷ってもらうものと、絵柄が最初から入っているものが並んでいます。
同じ壁に掛けるものでも、何に刷るかで見え方と扱いが変わります。商品名に並ぶ言葉で、どちらなのかが分かります。
キャンバスプリントと書かれたものは、帆布のような厚い布に印刷して、木の枠に張って仕上げたものです。表面に布の目が残るので、写真が絵のような見え方になります。
印画紙の写真を板に貼ったものは、フォトパネルと呼ばれます。こちらは写真そのものの質感で、つやのある仕上がりです。同じ「パネル」でも、届くものが違います。
キャンバスのほうは、額もガラスも付いてきません。そのまま壁に掛ける形なので、軽く、落としても割れません。小さい子どものいる家や、地震を気にする相手にも渡せます。
商品名に「F0からF50」「S0からS50」と書かれていることがあります。これは絵画で使われる大きさの単位で、数字が大きいほど大きくなります。
同じ数字でも、頭に付く記号で縦横の比が変わります。Fは人物を描くための形、Sは正方形。F10号なら53×45.5センチ、S10号なら53×53センチです。ほかにPやMもあり、それぞれ風景と海景のための比になっています。フランスで決められた規格が、そのまま使われ続けています。
紙の判で書かれているものもあります。A2やB3と書かれていれば、書類の大きさと同じ感覚で見当が付きます。号数と紙の判が両方書いてあるなら、相手の家の壁に合うほうで選べます。
小さい写真を大きく引き伸ばすと、粒が見えてぼやけます。どこまで大きくできるかは、元の写真の画素数で決まります。
A2の大きさに刷るなら、800万画素あれば足ります。ここ何年かのスマホで撮った写真なら、たいてい届きます。A1やA0まで大きくするなら、2000万から2400万画素は欲しいところです。古いカメラで撮った写真や、誰かから送られてきて縮んだ写真だと、そこまでは持ちません。
もう一つ、写真の形と刷る面の形も合いません。スマホの写真は縦横が9対16あたりで、紙の判やキャンバスの号数とは比が違います。そのままでは端が余るので、切り落とすか、余白を付けることになります。人が写っている写真なら、どこを切られるかで印象が変わるので、注文の前に自分で切っておくほうが確かです。
写真を送って作るものなので、渡す側が中身を決めます。ここが、ほかの贈り物といちばん違うところです。
孫の写真を祖父や祖母へ、子どもの写真を親へ。この向きなら、まず外れません。会う回数が減っている相手ほど、壁に掛かる意味が出ます。
逆に、渡す側が写っている写真は考えどころです。相手にとって毎日目に入れたい顔かどうかは、間柄によります。旅行や結婚式のように、二人で写っている場面のほうが収まります。
飼っている犬や猫の写真なら、この心配がありません。飼い主にとっては家族の顔ですし、亡くなったあとに残す一枚としても選ばれています。相手のペットの写真が手元にあるなら、それがいちばん確かな一枚です。
相手の写真を持っていない場合もあります。職場の人や、付き合いの浅い相手なら、写真を求めるところから始めるのは重くなります。
その場合は、絵柄が最初から入っていて額の付いたポスターがあります。北欧風や、線だけで描いたもの、色の面だけで作ったもの。飾る人の好みは要りますが、写真ほど踏み込みません。
相手の部屋の色を思い出せると、そこから絞れます。木の家具の多い部屋なら落ち着いた色、白い壁の多い部屋なら色の強いもの。壁に掛かるものは面積が大きいので、部屋の色に合うかどうかが効いてきます。
名前や日付を入れられるものがあります。子どもの生まれた日、結婚した日、祝いの言葉。写真と一緒に刷り込むので、あとから消せません。
だからこそ、記念の日に渡すものとして向きます。ウェルカムボードや、子育て感謝状として使われるのはこのためです。式が終わったあともそのまま壁に掛かります。
一方、文字が入ると飾る場所が限られます。来客の目に触れる居間には掛けにくくなるので、相手の寝室や机のまわりに落ち着く一枚になります。
壁に掛けるものなので、相手の家に空いた壁が要ります。ここを外すと、箱から出したまま部屋の隅に立てかけられます。
いまの住まいの壁は、多くが石膏のボードです。釘は効きませんが、1キロ台までのパネルなら、針先の長いピンで留められます。
粘着のフックを使う手もあります。壁に穴が残らないので、賃貸の家でも使えます。ただしフックごとに支えられる重さが決まっているので、大きいものには足りません。
大きくて重いものは、天井に付けたレールから吊るす形になります。これは相手の家に設備が要るので、こちらで用意できるものではありません。掛け方の側から、渡せる大きさに上限が付くことになります。
ピンや画びょうで開く程度の小さな穴は、部屋を出るときに通常の傷みとして扱われることが多くなっています。それでも気にする相手はいます。
粘着のフックか、壁に立てかける形なら、穴が一つも開きません。棚の上や床に置いて壁に立てかける飾り方もあるので、その前提なら小さめのものが向きます。
相手が持ち家か賃貸かは、たいてい分かります。分からないなら、穴を開けずに置ける大きさにしておくと、どちらでも収まります。
玄関や廊下のように狭いところなら、F0からF4くらいの小さいもの。目の高さに一枚あるだけで空気が変わります。
居間の壁や、ソファの上のように広く空いているところなら、F10以上でも収まります。大きいほど部屋の印象を作るので、相手の好みに寄せる必要も出てきます。
寝室に掛けるなら、落ち着いた色と小さめの大きさです。目に入る時間が長い場所なので、強い色や大きい面は疲れます。どの部屋に掛かるかを思い浮かべると、号数が一つに寄ります。
家族や親しい相手なら、そこは問題になりにくい場面です。撮った本人が渡す側なら、写真を使うこと自体に断りは要りません。
気を付けるのは、写っているのが相手だけの場合です。自分の顔が大きく刷られたものを壁に掛けるのは気恥ずかしい、と感じる相手がいます。相手の顔だけの一枚より、家族と一緒に写っているもの、後ろ姿、風景の中の小さい姿のほうが、掛けやすくなります。
もう一人写っている場合も見ておけます。友人や、別れた相手が一緒に写った写真だと、渡された側は飾りにくくなります。写真を選ぶ段階で、そこに誰が写っているかを一人ずつ見ておくと、あとで気まずくなりません。
写真を用意するかどうか、どの大きさにするか、掛ける壁があるか。この三つで、渡す一枚が決まります。
キャンバスプリントは布に刷って木枠に張ったもので、額もガラスも付きません。軽くて落ちても割れないので、子どものいる家にも渡せます。印画紙を板に貼ったフォトパネルとは、届くものが別です。
大きさは、号数か紙の判で書かれています。号数のFは人物、Sは正方形を指していて、同じ数字でも縦横の比が変わります。玄関や廊下ならF4くらいまで、居間の広い壁ならF10以上でも収まります。
元の写真の画素も要ります。A2までなら800万画素で足り、ここ何年かのスマホの写真なら届きます。A1やA0まで大きくするなら2000万画素以上。スマホの写真は紙の判と形が合わないので、どこを切るかは注文の前に自分で切っておけます。
掛け方も先に考えられます。1キロ台までなら石膏ボードの壁にピンで留まり、粘着フックなら穴も開きません。それより重いものは、天井のレールのような設備が要ります。
離れて暮らす祖父や祖母には、孫の顔をF4くらいで玄関に掛かる大きさに。ペットのいる家には、その子の写真を一枚。写真の当てが無い相手には、額の付いた絵柄のものを、部屋の色に合わせて。中身をこちらで決められる贈り物なので、写真さえ選べれば、あとは大きさの話だけです。
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