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小学校で書写の授業が始まる三年生の春に、書道セットが一つ要ります。親は値段だけ見て決めてしまいがちですが、中の道具までは見ていないことも多い。先に良いものを渡しておけば、子どもは卒業まで買い直さずに済みます。
中身の顔ぶれは、どの商品もほぼ同じです。太筆と細筆、すずり、墨汁、文鎮、下敷き、水差し。差が出るのは、筆の太さと毛の種類、下敷きの作り、それに入れる鞄です。
書道の道具は、墨で汚れる前提の物でもあります。使い終わった筆とすずりを、子どもは濡れたまま鞄に戻して持ち帰ります。見るのは、鞄がどこまで開くかと、鞄ごと洗えるか。
太筆には号数が振ってあり、数字が小さいほど太くなります。書写が始まる三年生で使うのが4号、四年生からは一つ太い3号に替わるのが目安です。半紙に書く文字の大きさと数で、要る太さが決まっています。
セットに入っている筆の号数は、商品ページに書かれています。これから始める子に渡すなら4号、四年生から上の子に渡すなら3号が入っているものを。ここが合っていないと、渡してすぐ買い足しが要ります。
もう一本の細いほうは、作品の脇に名前を書くための筆です。8号から10号あたりが使われますが、これは細筆の中での数え方で、太筆の号数とは別の尺度になっています。数字だけを並べて比べても意味がありません。
太筆に比べて出番は少ないのですが、無いと作品が仕上がりません。セットに両方が入っているかどうかは、確かめておくと安心です。細筆だけをあとから一本買うと、はじめから入っているものを選ぶより高く付きます。
筆の毛は大きく三通りです。羊の毛を使った柔らかいもの、馬や狸、いたちの毛を使った硬いもの、その両方を混ぜたもの。混ぜた毛の筆は兼毫筆と呼ばれます。
柔らかい毛は墨をよく含みますが、慣れないと線が定まりません。硬い毛は弾みますが、かすれやすくなります。その間を取った兼毫筆が、初めて筆を持つ子や小学生に向くとされているのは、弾力と墨の含みのつり合いが取れているからです。学校向けのセットはたいていこの型なので、そこは確かめるだけで足ります。
筆のほかにもう一つ差が出るのが、下敷きです。真っ黒なだけのもの、白い線が引いてあるもの、片面ずつ両方になっているものがあります。線が入っていると、半紙を下敷きの上に置いたときに、文字の中心と間隔の目安になります。
始めたばかりで字の大きさが定まらない子ほど、この線が助けになります。慣れてくれば線の無い面を使うので、両面の作りなら卒業まで一枚で足ります。
商品名に「フルオープン」と書かれているのは、鞄の上面が大きく開いて、中身が一度に見渡せる作りです。すずりも筆巻きも墨汁も、決まった場所へ戻せます。授業の終わりに急いで片づける子ほど、この形が効きます。
口だけが開く手提げ型は、そのぶん小さく作れます。ただ、中で道具が動くので、すずりの上に筆が乗ったまま帰ってくることもあります。片づけを一人でやり始めたばかりの年齢なら、上面が開くほうを。自分で整えられる年齢になっていれば、小さくまとまる手提げ型でも困りません。
授業のある日は、これを持って登校します。ランドセルを背負ったうえに片手が塞がるので、肩に掛けられるベルトが付いていると助かります。ショルダーベルト付きと書かれたものがそれにあたります。
机の横に掛けられる作りのものもあります。教室で床に置かずに済むので、鞄の底が汚れません。学校の机の形は場所によって違いますが、掛けられる作りかどうかは商品ページの写真で見当が付きます。
墨の染みは、一度付くと完全には落ちません。授業のたびに手が触れ、濡れた道具が入るので、鞄の内側も外側も少しずつ汚れていきます。汚れが目立たない黒や紺、灰色が勧められるのは、この一点があるからです。
洗えると書かれたものなら、丸ごと水に通して軽い汚れは落とせます。柄の入った明るい色のものを選ぶなら、洗えるかどうかも合わせて見ておくと、三年後も人前に出せる見た目で持てます。
リボンや果物の柄が付いたものは、渡した日にいちばん喜ばれます。書写が始まる三年生にとって、自分の道具を持つのは初めてに近い経験です。持ちたくなる柄であることは、続ける力になります。
引き換えに、高学年になると持ちにくくなることがあります。六年生が三年生のころの柄を持って教室に入るのは、本人にとって小さくない話です。四年間で役目を終える前提で選ぶなら、それでも構いません。
商品名に「小学生 中学生 高校生 大人」と並記されたものがあります。柄を入れず、鞄として見ても普通の形にしてあるので、学年が上がっても持ち続けられます。書写の授業は中学にもあるので、そこまで使える形にしておけば買い直しが要りません。
大人になってから書道を始める人が選ぶのも、この並びです。相手が習い事として始める大人なら、無地の落ち着いたものから選ぶことになります。
書道セットの中には、水で書くものが混ざっています。特殊な加工をした紙に水で書くと、乾いたときに消えるので、何度でも書き直せます。墨を使わないので、服も机も汚れません。
授業が始まる前の年の子に渡すなら、この形が入口になります。片づけがほとんど要らないので、家で気軽に広げてもらえます。ただし学校の授業で使うのは墨のほうなので、三年生になる子には、本式のセットのほうを渡します。
書写の授業が始まる学年になると、学校から道具の案内が配られることがあります。まとめて注文する形を取る学校もあれば、各自で用意するようにとだけ言われる学校もあります。指定があるかどうかは家庭に届く案内で分かるので、進級の前に贈るなら、相手の家に一声かけておくと重なりません。
半紙については、セットに入っていないものと思っておいたほうが確かです。消耗品なので、学校でまとめて配られたり、家庭で買い足したりする側の品になります。
上の子が使ったものを下の子へ回している家もあります。ただ、筆は使うほど毛先が減りますし、太筆の号数も学年で変わります。上の子が四年生から3号を使っていれば、三年生になる下の子には4号が要ります。筆だけを買い足すと、細筆や下敷きは古いままになるので、一式を渡す形でも無駄になりません。
決めるところは、筆と下敷き、鞄の作り、そして使ってもらう年数です。
中身の顔ぶれはどれもほぼ同じなので、差は筆に出ます。太筆の号数は学年で決まり、三年生なら4号、四年生から上なら3号。名前を書く細筆が入っているかも合わせて見ます。毛は柔らかい羊、硬い馬や狸、その両方を混ぜた兼毫に分かれ、初めて持つ子には兼毫が向きます。下敷きは、罫線の入った面があるものなら、字の中心を取る目安になります。
鞄は、墨で汚れる前提の道具入れです。上面が大きく開くものなら片づけが早く、肩に掛けられるベルトが付いていれば登校の日が楽になります。汚れの目立たない色か、洗える作りか。この二つで三年後の見た目が変わります。
使ってもらう年数では、柄物が四年間、無地の黒や紺なら中学まで持ちます。授業が始まる前の年の子には、墨を使わない水書きのセットという入口もあります。
書写が始まる三年生へ渡すなら、4号の太筆と細筆が入って、上面が大きく開く鞄のものを。四年生から上の子には3号の太筆で、無地の落ち着いた鞄のものを選べば、中学の授業まで持ちます。まだ授業の始まらない年の子には、水書きのセットで筆に慣れてもらってから、三年生の春に本式のものを渡すという順番もあります。
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