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包丁の切れ味が落ちたことに、使っている本人はなかなか気づきません。トマトの皮に刃が入らなくなって、ようやく研ぎのことを思い出します。研ぎの道具は自分では後回しになるので、もらってはじめて、包丁のほうが生き返ります。
選ぶときに最初に確かめるのは、相手の包丁が片刃かどうかです。ここで、渡せるものが変わります。
そのうえで、溝に通すものか、平らな石か。同じジャンルに並んでいますが、やっていることが違います。最後に、石なら番手を決めます。
砥石は、刃そのものを削って新しい刃を作ります。それに対してシャープナーは、刃先に細かい凹凸を付けて、食材への食いつきを戻す道具です。
このため、シャープナーで回復した切れ味は一時的で、しばらく使うとまた切れなくなります。砥石で研いだ刃は、そこから長くもちます。同じ「研ぐ」でも、別のことをしているので、片方があればもう片方が要らない、という関係ではありません。
シャープナーは、引き出しから出して刃を数回通すだけ。一、二分で終わります。使ったらそのまましまえます。
砥石のほうは、水に浸けるところから始まり、研いで、水気を取って、乾かすまで。準備と片付けを入れて三十分前後かかります。この差が、そのまま相手が続けられるかどうかを分けます。毎日料理をする相手でも、三十分の作業を月に何度もやるとは限りません。
砥石に付いている三桁から四桁の数字は、粒の細かさです。#400前後の荒砥は、刃が欠けたところを削り直すもの。#1000前後の中砥は、刃を整えるもの。#3000から上の仕上げ砥は、磨き上げるもの。
家庭で要るのは、まず中砥の#1000です。日ごろの切れ味はこれで戻ります。そこへ仕上げの#3000を足せば、家の包丁はほぼ足ります。荒砥は、刃が欠けたときにだけ出番があるもの。仕上げの#3000だけを渡しても、中砥がなければ出番がありません。両面で番手の違うものは、中砥と仕上げの二枚を一枚でまかなえる形です。
シャープナーの溝は、両刃に合わせた角度で作られているものが多く、出刃や柳刃のような片刃には対応していないものがあります。刃の厚いものやチタンも同じです。片刃に対応と書かれたものもあるので、そこは商品ページの書き方で分かれます。
セラミックの包丁は、また別です。普通の砥石でもシャープナーでもなく、セラミック用と書かれたものが要ります。相手がセラミックの包丁を使っていると分かっているなら、そこを外すと使えません。
片刃かどうかが分からないだけなら、石のほうが外れません。当てる角度を人が決めるので、包丁の側を選ばないからです。
石に当てて研ぐので、使うほど中央がすり減って、平らでなくなります。へこんだ石で研ぐと、刃のほうも真っすぐになりません。
そこで要るのが面直しと呼ばれる、石を平らに戻す道具です。砥石と面直しが組になったものなら、渡したあとに買い足す話が出ません。石を渡すつもりなら、面直しが入っているかどうかが見どころになります。
これまで一度も研いだことがない相手に石を渡すと、三十分の作業を始められないまま、箱で置かれます。シャープナーなら、思い立った日に一、二分で終わります。
このとき、溝が二段階以上あるものを選んでおくと、荒く整えてから仕上げる流れが一つの道具で済みます。溝が当てる角度を決めてくれるので、角度で迷うところがありません。まず切れ味が戻る体験をしてもらうなら、こちらからです。
石を持っている相手なら、今持っていない番手が効きます。中砥だけを使っているなら仕上げの#3000を、刃が欠けて困ったことがあると聞いているなら荒砥を。
このとき、面直しを持っているかどうかも一緒に考えるところです。何年も同じ石を使っている相手なら、その石の中央はたいていへこんでいます。新しい石より、面直しのほうが効くということもあります。
新しく暮らしを始めた相手や、道具を買いそろえている最中の相手なら、中砥の一枚が長く使えます。相手が包丁を買い替えたばかりなら、その手入れの道具が自然につながります。
初めて石を使う相手なら、研ぎ方の紙や図が入っているものを。角度の話を口で伝えると長くなりますが、紙が入っていれば渡すだけで済みます。石は水に浸けて使うので、置き場所は流しのそばになります。台に留める道具の付いたものなら、石がずれずに研げます。
出刃や柳刃のような片刃の包丁を使っている相手には、両刃向けに作られた溝の道具が合いません。対応と書かれていないものは、そこで外れます。
この場合は石のほうへ。当てる角度を人が決めるので、片刃でも研げます。相手が魚をさばく人だと分かっているなら、そこは外さないほうがいいところです。
1,000円台には、溝に通すシャープナーが並びます。ほかの贈り物に添える一つとして渡すならこのあたりで、台所の引き出しに入る大きさです。
2,000円台から3,000円台になると、両面で番手の違う石や、面直しの付いた組が入ってきます。単品で渡すなら、この値段から。6,000円ほどのものは、包丁を作っている会社が自社の刃に合わせて出しているものです。
包丁の会社が出しているシャープナーは、その会社の刃の角度に合わせて作られています。相手がその会社の包丁を使っていると分かっているなら、そこを合わせるのがいちばん確かです。箱に会社の名前が並ぶので、渡したときにも伝わります。
作っている会社が分からないなら、対応する包丁の書き方が広いものへ。「両刃用」とだけ書かれたものより、刃の種類がいくつも並んでいるもののほうが、届いてから使えないという事態を避けられます。
シャープナーは小さいので、包んでも手のひらに載ります。そのぶん、贈り物としては軽く見えることもあります。包丁と組にする、鍋つかみや布巾と組にする、といった形にすると、台所の贈り物としてまとまります。
石は重さがあります。手渡しするなら、袋に入れて持ち運べる重さかどうかを先に見ておくところ。送るなら、梱包について商品ページに書かれているかも一緒に見どころになります。
包丁を贈るときには、言い伝えを気にする人がいます。研ぎの道具はその外にあるので、そこを気にせず渡せます。相手が包丁にこだわりを持っていても、手入れの道具なら好みとぶつかりません。
そのうえで、すでに何かで研いでいる相手かどうかだけは考えるところです。同じ働きのものが二つあっても、片方は引き出しの奥に入ります。今使っているものと役が違うほうを選べば、そこは避けられます。
相手が研ぐ習慣を持っているかどうかで決まります。持っていない相手に石を渡すと、三十分の作業が始められないまま置かれます。溝に通すものなら一、二分で終わるので、そこから始めてもらえます。
すでに研いでいる相手なら、石のほうへ。シャープナーの効きは一時的なので、研ぎ慣れた人にはもの足りません。今持っていない番手を足すか、へこんだ石を平らに戻す面直しを渡すか、という選び方になります。
商品ページの対応する包丁の書き方です。溝に通すものは両刃に合わせて作られたものが多く、片刃、セラミック、チタン、刃の厚いものに対応していないものがあります。刃の種類がいくつも並べて書かれているものほど、届いてから使えないことが減ります。
相手の台所を見たことがなくても、片刃かどうかだけは思い出せることがあります。魚をさばく人なら出刃を持っています。そこが読めないときは石のほうへ。ただしセラミックの包丁だけは、石でも溝でもなく、セラミック用と書かれたものが要ります。
相手の包丁、溝か石か、番手。この順に決めると、一つに絞れます。
相手の包丁は、片刃かどうかが先に来ます。片刃に対応していない溝の道具があり、セラミックにはセラミック用が要ります。片刃かどうかが読めないだけなら、角度を人が決める石のほうが外れません。
溝か石かは、やっていることの違いです。シャープナーは刃先に凹凸を付けて食いつきを戻すもので、効きは一時的。砥石は刃そのものを削って作り直すもので、そのぶん時間がかかります。研ぐ習慣のない相手にはシャープナー、すでに研いでいる相手には砥石。
番手は粒の細かさで、大きいほど良いわけではありません。家庭で要るのは中砥の#1000がまず一枚、そこへ仕上げの#3000。荒砥は刃が欠けたときだけの出番です。
研いだことのない相手には、溝が二段階以上あるシャープナーを。初めて石を持つ相手には、研ぎ方の紙の付いた中砥を。すでに研いでいる相手には、今持っていない番手か面直しを選んでみてください。
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