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皿は、たいていの家にもう何枚か並んでいます。暮らしを始めたばかりの人でなければ、足りなくて困っているということがありません。贈り物として難しいのはそこで、「あると助かる」という理由では一枚が決まりません。
手がかりは、商品の並び方にあります。同じ形のまま、15cm、17cm、21cm、23cm、26cmと寸法違いが別々に売られています。色違いも隣に並びます。買う人が最初に決めているのは、何センチかのほうです。
そして、よく使う大きさから順に買われていきます。毎日出てくる一枚ほど、相手の家にはもう入っている。残っているのは、自分では後回しにするけれど、あれば使う寸法のほうです。
相手の家に何が並んでいるか見えないこともあります。その場合でも、材質と縁の形なら決められます。水を吸うか吸わないか。汁気を受けられるか。毎日出してもらえるかどうかは、この二つでかなり変わります。
どの大きさが空いているかに当たりがつけば、皿は選びやすい贈り物になります。
皿の名前には、たいてい数字がついています。その数字が、台所での持ち場をそのまま決めています。15cmと26cmでは、載るものも出てくる場面も別です。
15cmは取り分けるための大きさです。大皿から自分のぶんを移す、ケーキを一つ載せる、副菜を一品置く。どれも一枚あればできる仕事ですが、食卓に出す段になると人数分が要ります。二人の家なら二枚、四人の家なら四枚。一枚だけでは出す場面が来ません。
17cmになると、パンを一つ載せて余白が残ります。朝食で焼いたものを置く大きさで、取り分けにも使えます。15cmとの差は2cmですが、載るものが変わります。ケーキ一つで埋まるか、パンとバターが並ぶかの境目がこの辺にあります。
小さい皿を贈るなら、枚数をそろえて渡すほうが使われます。一枚では出番が来ないまま片づけられてしまう大きさだからです。
21cmは、主菜を一人ぶん盛って、付け合わせを少し添えられる大きさです。朝も夜も出せるので、洗って戻すまでの回転が速い一枚になります。家庭で枚数がいちばん多いのも、たいていこの辺りです。
23cmはパスタやカレー、ワンプレートの朝食に合います。21cmだと縁までいっぱいになる量が、23cmなら余白を残して収まります。26cmはさらに大きく、夕食をひと皿にまとめる使い方にも、食卓の真ん中に置いて取り分ける側にも回れます。
日常でよく使われるのは、15cmから24cmほどまでの範囲だとされています(Re:CENO Mag、おうちごはん)。並んでいる寸法でいえば、23cmまでがそこに入ります。
商品名に「カレー・パスタ皿」と書かれたものは、直径が21cm台でも底から壁が立ち上がっています。汁気のあるものを載せても流れません。平らな21cmとは別の一枚として数えられるので、片方を持っている相手にもう片方を渡すことができます。
平らな側は、汁気のないおかずならたいてい受けます。深皿は麺類や煮込みのように汁を連れてくるものが載ります。どちらが上ということはなく、家に無いほうを足すのが順当です。
大きさと深さの二つが決まれば、候補はかなり絞れます。残るのは、その一枚が相手の家で毎日出てくるかどうかという話です。
家の皿は、使用頻度の高い大きさから順に埋まっていきます。贈り物が入り込めるのは、その外側です。どこが外側なのかは、必要な枚数を数えてみると見えてきます。
ふだんの食事で使う皿は、家族のぶんに予備を一枚足せば回ります。毎週人を呼ぶ家でなければ、来客用に何枚もそろえる必要はありません(Sheage)。
四人の家なら、21cmは四枚に予備を足したくらいで足りています。そこへもう一枚同じ大きさが届いても、順番待ちの列が長くなるだけです。足りないのは枚数ではなく、持っていない寸法のほうになります。
小さい側だけは事情が違い、そろっていない家が多く残ります。15cmや17cmは、どの寸法が空いているかではなく、何枚あるかで決まる側です。
日常でよく使われる15cmから24cmほどまでは、たいてい買いそろえられています。残りやすいのは、その上の26cmです。
26cmは取り分けにも一人分の夕食にも使えますが、どちらも手持ちの皿で間に合わせられます。買わなくても困らないので、順番が後ろへ回ったままになる。あれば使うのに手が伸びていない、という一枚がここにあります。
深皿は、寸法の空きとは別の軸です。直径が21cm台であっても、平らな皿を人数分持っている家と重なりません。カレーやパスタを深い器で食べる習慣がなければ、買う理由が出てこないためで、平らな皿だけがそろっている家は珍しくありません。
引き出物の食器で挙がる不満に、重いというものがあります(結婚スタイルマガジン)。
皿は持ち上げて洗い、また持ち上げてしまうものです。一枚の重さが毎日そのぶんだけ積み重なるので、厚みのある器ほど、出すかどうかを迷われます。軽さが商品の説明に書かれていることがあるのは、そのためです。
絵柄も、外れの理由として繰り返し出てきます。相手の家に何が並んでいるかを見ていないなら、縁の飾りが少ない単色のものが無難です。すでに並んでいる皿の間に混ぜても浮きません。
絵柄のあるものが働くのは、渡す先がはっきりしているときです。子どものいる家に子ども用の一枚、というように使う人まで見えている場合だけ、柄が選び分けの材料になります。
大きさと深さが決まっても、同じ寸法の中に候補がいくつも残ります。ここから先は、相手の家に何が並んでいるかを知らなくても絞れる部分です。
磁器は石の粉を高い温度で焼き固めたもので、水を吸いません。硬くてなめらかで、薄く作っても丈夫です。においや色が移りにくいので、洗って戻せばそれで終わります。
陶器は土で作るため、生地に細かい穴が残ります。使う前に水にくぐらせる、しまう前によく乾かす、といった手間が要ります。土の色と表情が出るので、食卓の見え方はこちらのほうが豊かです。
材質ごとの性質と見分け方は、器を扱う側の資料にまとまっています(dinos、uchill)。
相手が器を扱い慣れているかどうかが分かっているなら、そこに合わせられます。手で洗って布で水気を取っている家なら、陶器の手間は負担になりません。
そこが読めないときは磁器のほうが条件がゆるくなります。吸水しない器は、乾かし方を気にせずに片づけられます。土の風合いを取るのは、相手の暮らし方が見えているときに回すほうが安全です。
縁に金や銀の線が引いてあるものは、磁器でも陶器でも電子レンジに入れられません。火花が出ます。同じシリーズでも、線の入った柄だけ扱いが変わります。
つまり、レンジに入るかどうかだけは材質名から決められません。商品ごとに書かれている表示が唯一の答えで、贈るものを選ぶ段階でそこだけは読んでおくと後が楽です(フェリシモ)。
もう一つ、電子レンジに入れられても食洗機は不可、という組み合わせもあります。二つは別の条件なので、片方を確かめて両方を済ませたことにはできません。
リムというのは、皿の縁に平らなまま残された部分のことです。中央がわずかに低くなっていて、そのぶん縁が土手のように働きます。深皿のように壁が立ち上がっているわけではないので、受けられるのは、こぼれ落ちない程度の汁気までです。
盛ったものに枠がつくので、少し改まった見え方になります(コトゴト)。
リムの無い皿は、面をそのまま端まで使えます。同じ直径でも載る量が増えるため、取り分ける料理や、量のあるものを盛るときに働きます。汁気と見え方を取るか、載る量を取るかの違いです。
重ねたときの高さは、平らな皿のほうが低く収まります。深皿は深さのぶん積み上がるので、何枚も渡すなら置き場を考えておくことになります。
大きさ、深さ、材質、縁の形。ここまでで一枚の形が決まり、あとは絵柄が残ります。
ふだんの贈り物では、気にしなくて構いません。食器は結婚の引き出物として定番に挙がるほど渡されているもので、割れる材質だからという理由で外れるジャンルではありません(結婚スタイルマガジン)。
考えるとしたら、婚礼や快気祝いのような改まった場面で、相手が気にする人だと分かっているときです。その場合は、割れない素材のものへ替えてしまうほうが早い。皿の中で折り合いをつけようとすると、選ぶ理由がぼやけます。
分からない相手なら、そこを推し量っても答えが出ません。手が届かないことに時間を使うより、寸法と材質を詰めるほうが実りがあります。
割れにくさそのものが心配なら、硬い磁器のほうが欠けにくくなります。ただし、厚みで丈夫にしようとすると重くなります。重い皿は出すのをためらわれるので、そちらのほうが使われなくなる理由として大きい。丈夫さを取りすぎない厚みで止めておくほうが、結果として長く出てきます。
大きさを一つ選ぶ。平らか深皿かを決める。相手の器の扱いに材質を合わせる。縁の形を選ぶ。皿・プレートは、この順でひと通り決まります。
大きさで狙うのは26cmと深皿です。よく使われる範囲は先に買いそろえられているので、隙間はその外側にしか残っていません。どちらも、あれば使うのに手が伸びていない一枚です。
15cmと17cmへ寄せるなら、話は寸法ではなく枚数に変わります。人数分そろって初めて食卓に出る大きさで、一枚では片づけられて終わります。
材質は、相手が器を扱い慣れているかどうかで分かれます。手洗いで水気を取る家なら、陶器の手間は苦になりません。そこが読めないなら磁器。乾かし方を気にせずに済みます。
金や銀の線が入ったものは、電子レンジには入りません。食洗機の可否はまた別に書かれています。選ぶ段階で確かめるのは、その二か所です。
絵柄は、渡す先の顔まで見えているときに効きます。見えていないなら、単色のほうがすでに並んでいる皿に混ざります。
相手の家がまったく見えなくても、26cmか深皿を磁器の単色で選べば、置き場のない一枚にはなりません。
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