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持ち物の好みを知らない相手にも渡せて、渡したあとに物としては残りません。花が贈り物に選ばれてきたのは、そこです。
見るところは三つ。飾るのに花瓶が要るかどうか、祝いの席に渡すのか仏壇や墓に供えるのか、そして咲いているあいだに届くかどうかです。
同じ花屋の商品でも、束ねただけの花束、器ごと置けるアレンジメント、保水材を付けた花束では、受け取ったあとにすることが違います。
花束は、切った花の茎をそろえて束ね、紙やフィルムで包んだものです。飾るときは包みをほどき、茎の先を切って花瓶に活けます。
抱えて渡せるので、その場で手から手へ渡す形に向きます。送別の席や、舞台の袖で渡されるのはこの形です。ただし受け取った側に花瓶が要ります。
アレンジメントは、かごや箱に入れたスポンジに水を含ませ、そこへ花を挿して形を作ったものです。器のまま置けるので、花瓶を出す必要がありません。
移し替えの手間が無いぶん、受け取った人の手が空いていなくても飾れます。そのかわり、スポンジの水は減っていくので、上から足してもらうことになります。
包みの中に水を含ませた材を入れた花束があります。そのまま立てて置けるので、花瓶が無くても飾れます。商品名に花瓶いらず、そのまま飾れる、といった言葉が入っているものです。
花束の姿のまま渡せて、受け取った側の手間も少なくなります。ただし保水材の水も限りがあるので、何日か経ったところで花瓶に移すか、そこで終わりにするかになります。
花を飾る習慣のない家には、花瓶がありません。もらったその日に買いに行くことになると、包みをほどけないまま台所に置かれます。
相手の部屋に花が飾ってあるのを見たことがあれば、束ねた花束で問題ありません。見た覚えがなければ、器ごと置ける形か、保水材の付いたもののほうが確かです。手渡しの場面でも、渡したあとに飾られるかどうかは同じ話です。
このジャンルには、誕生日や記念日に渡す花と、仏壇や墓に供える花が並んでいます。商品ページに仏花、お供え、供花と書かれているものが後者です。選ぶ花も、数のそろえ方も変わります。
仏壇や墓には、左右に花を立てる場所があります。そこへ左右対称に置けるよう、同じ量の花束を二つ組んだものを一対と呼びます。
商品ページに一対と書かれていれば、二つ届きます。数の書かれていないものは一つなので、左右に立てたい場合は数が足りません。相手が仏壇に供えるのか、墓に持って行くのかにかかわらず、立てる場所が二か所あるなら一対を選ぶことになります。
供える花では、とげのある花を避けるとされています。とげが痛みや殺生を思わせるためです。バラは祝いの場でよく使われますが、供える側では外れます。
使われるのは菊やカーネーションで、白や淡い色でまとめられます。本数は三本、五本、七本といった奇数が基本とされます。近ごろは色の入った洋花を使ったものもあり、故人の好んだ色に寄せることもできます。ただし、家によって考え方が違うところなので、相手の家の様子が分からないなら白と淡い色のものが収まります。
バラの花束には、本数を指定して注文できるものがあります。二十本、三十本、五十本と刻んで選べる形で、記念の年数や、渡す場の大きさに合わせられます。
本数が増えるほど束は太く重くなります。渡す場所が狭かったり、そのあと相手が電車で持ち帰るなら、本数を増やすより一輪が大きく見える花を選ぶほうが持ち運べます。
切花が咲いているのは、水に挿してからの限られたあいだです。届く日が飾る日から離れるほど、その日数は削られます。
茎の先を水の中で切ってから花瓶に挿すと、七日から十日ほど咲きます。種類によっては二週間ほど持つものもあります。この一手間を入れずに挿すと、茎から水が上がらないぶん早く終わります。
商品によっては、水の中で切ってから挿すようにという紙が同封されています。花を扱い慣れていない相手に贈るなら、そうした案内の付いているものを選んでおくと、届いた形のまま挿されずに済みます。
葉の付いた枝を束ねたものは、花より日持ちします。花が七日ほどのところ、枝ものなら二週間ほど。ドウダンツツジのように、手をかければひと月を越えるものもあります。
花より水が濁りにくいので、水を替える回数も減ります。花瓶に活ける習慣のない家や、こまめな手入れが難しい相手には、こちらのほうが長く残ります。花のような華やかさは無いかわりに、置いておくだけで部屋の見え方が変わります。
暑い時期は毎日、春や秋は三日から五日に一度、寒い時期は五日から一週間に一度が目安とされます。夏に間があくと、花瓶の水の中で菌が増えて、茎が詰まります。
暑い季節に贈るときは、そもそも日数が短くなると見込んでおくことになります。同じ商品でも、真夏と冬では飾れる日数が違います。
生花は、不在で持ち帰られているあいだにも傷みが進みます。再配達で一日ずれれば、飾れる日数がそのぶん減ります。
冷蔵で送るものは、日時を指定できる範囲が短く取られています。遠方へ送るなら、相手が受け取れる日を先に聞いてから注文する形になります。職場へ送るなら、休みと重ならない曜日かどうかも関わってきます。
集まりで渡すつもりなら、始まる前に着いている必要があります。当日の夕方を指定すると、席が始まったあとに届くことがあります。前日に受け取っておけるなら、そのほうが慌てません。
墓に供える花は、参る日のほうが先に決まっています。何日か前に届いたものを置いてから持って行くと、供えたときには終わりかけています。
受け取れる日を先に決めることになります。手渡しなら渡した瞬間に水に挿してもらえますが、配送では箱の中で待つ時間が入ります。不在で持ち帰られれば、その日数だけ飾れる期間が減ります。
もう一つ、届いた箱を誰が開けるかも変わります。手渡しならその場で包みを見てもらえますが、配送だと帰宅後に開けることになります。夜遅くに帰る相手なら、器ごと置ける形か保水材の付いたものにしておけば、そのまま置いて翌朝に整えてもらえます。
葉の付いた枝を束ねたものが、いちばん長く残ります。水も濁りにくいので、手をかける回数も少なくて済みます。花瓶に活ける習慣のない家でも、置いたまま日が過ぎます。
花で長くというなら、暑い時期を外すことです。同じ花でも真夏は日数が短くなります。届いてすぐ茎を切って挿してもらえるかどうかで、そこからさらに差が付きます。
飾るのに何が要るか、祝いか供えか、届く日。この三つで、送る一つが決まります。
束ねただけの花束は、包みをほどいて花瓶に活け直します。かごに入ったアレンジメントなら器ごと置け、保水材の付いた花束はその中間で、そのまま立てて置けます。相手の家に花瓶があるか分からないなら、後ろの二つから選びます。
供える花は、左右に立てるので同じものが二つそろった一対が基本です。とげのある花は外され、菊やカーネーションを白や淡い色でまとめたものが選ばれてきました。祝いの花とは、選ぶ種類から別になります。
咲いているのは、水に挿してから七日から十日ほど。暑い時期はそれより短くなります。葉の付いた枝を束ねたものなら二週間ほど保ち、水も濁りにくくなります。
その場で手渡しできるなら、抱えられる大きさの花束を。家に届けるなら、花瓶が要らない形で、集まりの始まる前に着くように。墓に供えるなら、参る日に合わせて一対を。花を飾り慣れている相手にだけ、束ねただけの花束が生きます。
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