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新しい店や家に一鉢あるだけで、その場所の印象が変わります。切り花のように何日かで終わることがなく、世話をしてもらえれば何年も同じ場所に立ち続けます。
ただ、その世話をするのは受け取った側です。土に植わったものは、水をやり、明るさを気にする役目が付いてきますし、土から虫が出ることもあります。そこを見越して、土を使わずに育てられるものも並んでいます。
大きさも先に決まります。商品名にある3号、7号といった数字は鉢の直径で、置ける場所の幅から逆にたどれます。
土の代わりに使うのは、粘土を高温で焼き固めた人工の石です。ハイドロボールという名前で売られていて、ガラスの器に入った小さいものは、たいていこの植え方になっています。
土を使わないので、虫がわきにくくなります。こぼれても出てくるのは石と水だけで、土のように後に残りません。食べ物を出す店や、洗面所のような水回りの近くには、この植え方が向きます。器の外から水の量が見えるので、次にいつ水をやればいいかも目で分かります。
ハイドロカルチャーは、土に植えたものより成長が遅くなります。そのぶん、買ったときの小さい姿を長く保ちます。机の上や棚に置いてもらう前提なら、これは利点のほうに数えられます。
手間がゼロになるわけでもありません。年に一度か二度、中の石を洗うか入れ替える手間がかかります。土に植えたものが数年に一度の植え替えで済むのと比べると、回数はこちらのほうが多くなります。相手にどこまでの手間を渡すかで、選ぶものが変わります。
3号なら直径9センチ、5号なら15センチ、7号なら21センチです。商品名にこの数字しか書かれていないことがあるので、置ける場所の幅と突き合わせるときは、この計算に戻ります。
高さでいえば、30センチ前後のものが5号から6号、それより大きいものが7号から10号あたりです。ただし同じ号数でも鉢の深さが違えば背丈は変わります。全体の高さがセンチで書かれている商品なら、そちらを見るほうが確かです。6号までは机や棚に載り、7号から上は床に直接置く大きさです。
サンスベリアは、暗さに強い観葉植物のなかでも際立っています。日の入らない場所でも、しばらくはそのままの姿でいます。ただし、そこに置きっぱなしにはできません。週に一度は、本が読める程度の明るさのところへ戻してもらう必要があります。多肉植物に分類されるので、乾燥のほうにも強く、水をやる間隔をあけられます。
ポトスはつるが伸びる種類で、こちらも日陰に強いほうです。棚の上から垂らす飾り方も、吊るす飾り方もできるので、床に空きのない部屋に向きます。玄関、廊下、洗面所のように窓の小さい場所へ贈るなら、この二つが候補に残ります。
パキラは日を好みますが、光の少ない室内でも枯れにくい種類です。乾燥にも寒さにも強く、育てる環境の幅が広いので、相手の家の様子が分からないときの基本です。
ガジュマルは、机に載る小さいものから床に置く大きさまで幅広く出回っています。丈夫なので、水やりを極端に忘れなければ育ちます。どちらも置かれる場所によって当たり外れが出にくく、初めて贈るときに選びやすい二つです。
モンステラは葉に切れ込みの入る種類で、一鉢あるだけで部屋の印象が変わります。ただし日が直に差し込むところに置くと、葉が焼けて傷みます。
かといって暗くてよいわけでもありません。明るい蛍光灯の下なら育つので、日中に人のいるリビングや、店の照明の下が向いています。南向きの窓のそばに置かれると、葉のほうが先に傷みます。葉の大きい種類を選ぶときは、相手の部屋のどこに置かれるかまで見当がついている必要があります。
入口の脇に7号の鉢を置ける店もあれば、カウンターの端しか空いていない店もあります。広さが分からないなら、贈る前に相手へ聞くほうが確かです。床置きの大きさのものが届いて置き場所に困らせては、祝いにならなくなります。
新築や引っ越しの祝いは、事情が違います。家具の入り方が落ち着くまで置き場所が決まらないので、大きい鉢は相手が何度も動かす羽目になります。荷ほどきの最中に届くことも考えると、机や棚に載る大きさのほうが収まります。落ち着いた頃にあらためて床置きのものを、という順序にもできます。
パキラは「発財樹」とも呼ばれます。ドラセナには「幸福の木」という別名があり、どちらの呼び方で売られているかは店によって違うので、同じものだと分からずに別の種類として比べてしまいます。ガジュマルは、精霊が宿る木として扱われてきました。
鉢に植わったものは「根付く」ので、その土地で商売が続くようにと願って開店祝いに選ばれてきました。縁起を目当てに選ぶ必要はありませんが、渡すときに一言添えられる材料にはなります。
一つの種類を指定して買えるもの、何種類かの候補から選べるもの、店に任せて何鉢か届くものが並んでいます。
自分の家に置くなら任せてしまっても困りませんが、贈り物として渡すなら、種類は決めておくほうが無難です。相手の置き場所に合わないものが混ざると、その鉢だけ持て余されます。候補から選べるセットなら、明るさの条件が近いものを組み合わせられるので、届いたあとに全部を同じ場所へ置いてもらえます。
種類を選べば大丈夫です。パキラとガジュマルは、水やりを極端に忘れず、真っ暗なところに置きさえしなければ育ちます。剪定も肥料もいらないので、最初の一鉢として渡せます。
土に虫がわくのを気にする相手なら、ハイドロカルチャーの小さいものへ。器の外から水位が見えるので、水をやる日を勘で決めずに済みます。大きい鉢は置き場所も手間も増えるので、初めての一鉢は机に載る大きさまでにしておくと、相手も構えずに受け取れます。
水やりの間隔をあけられる種類にします。サンスベリアは乾燥に強く、しばらく水をやらなくても保ちます。土の量の少ない小さい鉢より、多めに入った鉢のほうが乾ききるまでの日数も稼げます。
ただし、暗い場所に置いたまま何週間も留守にすると、明るさのほうで参ります。出張の多い相手なら、日中に光の入る部屋に置いてもらえるかどうかまで想像してから、種類を決めます。
土か、土を使わないか。置く場所の明るさ。渡す場面。この三つで、一鉢が決まります。
ハイドロカルチャーは虫がわきにくく、こぼれても後に残りません。小さいままの姿を保つかわりに、年に一度か二度、中の石を洗うことになります。土に植わったものは伸びるのが早いので、そのうち相手が大きい鉢へ移す日が来ます。号数は鉢の直径で、1号ごとに3センチ。6号までが机や棚、7号から上は床置きです。
明るさでは、サンスベリアとポトスが暗い場所に耐えます。パキラとガジュマルは幅が広く、モンステラは明るいけれど日の直に当たらない場所が要ります。窓の小さい玄関か、日中に人のいる部屋か。そこが分かるかどうかで、選べる範囲が変わります。
置き場所を聞ける間柄なら、明るさと幅を確かめてから種類と号数を決められます。聞けないなら、パキラかガジュマルの机に載る大きさを。どちらも枯れにくく、相手が気に入れば自分で大きい鉢に移していきます。
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