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カプセルコーヒーは、贈った相手が毎朝ひとつずつ使っていきます。豆を量る手間も、抽出したあとの片づけもないので、朝の忙しい時間にそのまま出番が来る飲みものです。規格さえ合っていれば、同じものが家にあっても行き場に困らず、箱で渡しても飲む日が来れば減っていきます。
その規格が、このジャンルで先に決めることです。カプセルはマシンごとに専用で、別の規格のものは使えません。ここを外すと、どれだけ味を選んでも一杯も飲めません。
規格が合ったところで、ようやく味と飲みものの種類の話になります。同じ規格の中でも、そのまま飲むものと、ミルクを合わせるものに分かれます。
カプセル式のマシンには、いくつかの規格があります。ネスプレッソ、ドルチェグスト、ドリップポッド。それぞれに専用のカプセルがあり、別の規格のものは使えません。
淹れ方からして違います。ドリップポッドは、手で淹れるドリップを自動にしたもの。湯を落として、紙や網を通します。ドルチェグストとネスプレッソは圧力をかけて出す方式で、濃く短く抽出します。
多くの組み合わせは、形が合わずにそもそも収まりません。厄介なのは、収まってしまう組み合わせがあることです。ドリップ式のカプセルは圧力に耐える作りではないので、圧力式のマシンに載ると破れることがあります。使えないだけでなく、機械のほうを傷めることがあるということです。
商品名には「ドルチェグスト専用」「ネスプレッソ オリジナル専用」のように規格が書き添えられています。ただし、社名だけでは足りません。
ネスプレッソにはオリジナルとヴァーチュオという二つの系統があり、この二つのあいだにも互換性がありません。カプセルの形がまるで違うからです。「ネスプレッソ用」とだけ書かれたものを買っても、相手のマシンがもう一方なら入りません。社名のあとに系統の名前まで書かれているかを見ることになります。
二つの違いは、抽出のしかたにも出ます。ヴァーチュオのカプセルにはバーコードが付いていて、マシンがそれを読み取ります。カプセルを回す速さ、湯の量、温度を、そのカプセルに合わせて自動で決める仕組みです。オリジナルのほうにはこれがなく、そのぶんカプセルの種類が多く出ています。
味の向きも分かれます。オリジナルはエスプレッソやラテを淹れる側、ヴァーチュオはマグに注いでたっぷり飲む側です。
マシンを作っている会社ではないところが出しているカプセルを、互換カプセルと呼びます。値段は純正の3分の2ほどで、そこが選ばれる理由です。
味と抽出の安定は、純正のほうが上とされています。互換は各社が独自に設計しているので、香りの出方や仕上がりに差が出ます。
贈り物として大きいのは、こちらの話です。マシンの保証は、純正を使うことを前提にしています。互換が原因で不具合が出た場合、保証の外になることがあります。そのとき修理代を払うのは受け取った人で、贈った側は代わりに直してやれません。値段の差は魅力ですが、人に渡すものとしては純正のほうが収まります。
規格が決まっていても、その中で作れる飲みものは同じではありません。ラテ系の飲みものが揃っている規格と、ミルクを足さずに飲むコーヒーだけの規格があります。
ドリップを自動にした規格には、ラテ系のカプセルが用意されていません。手で淹れるドリップの延長にある作りなので、そこにミルクを合わせる仕組みが載っていないからです。カフェオレやカフェラテを毎日飲む相手なら、この規格では応えられません。
圧力をかけて出す規格のほうには、ミルクを合わせたものが並びます。牛乳を別に温める必要がなく、カプセル一つで甘いものまで出ます。相手が朝に何を飲んでいるかを思い出すだけで、ドリップを自動にした規格が候補から外れます。
デカフェのカプセルは、どの規格にも用意されています。一種類だけでなく、箱ごとデカフェで揃えたセットもあるので、夜に飲む習慣のある相手には、そのまま一箱を渡せます。
コーヒーを飲みたいが眠れなくなるのは困る、という人は珍しくありません。カプセルの利点は、同じマシンで昼はふつうのもの、夜はデカフェと使い分けられるところです。豆から淹れる人なら二種類の豆を置くことになりますが、カプセルなら箱を二つ並べるだけで済みます。
授乳中の相手、カフェインを控えている相手にも、この一箱なら渡せます。規格さえ合っていれば、中身で相手の事情に合わせられるのがこのジャンルです。
氷に落とす前提で濃く出るもの、水で出すものが、規格ごとに用意されています。ふつうのカプセルを氷に注ぐと、溶けた水で薄くなります。アイス用と書かれたものは、そこを見込んで濃く抽出されます。
暑い時期に渡すなら、アイス用と書かれているかどうかで、届いてすぐ飲んでもらえるかが変わります。冬に渡すなら、深く煎ったものや、ミルクを合わせるものが手に取られます。
ただしこれは、渡した季節に飲みきってもらう前提の選び方です。相手が一年中同じものを飲む人なら、季節に寄せないほうが、いつ開けても出番が来ます。箱で渡すと数か月ぶんになることもあるので、飲みきるまでに季節がまたぐかどうかで決めることになります。
マシンの前面や側面には、規格の名前が入っています。相手の台所で見たことがあるなら、その文字を思い出せば手がかりになります。写真が残っていれば、そこから読めます。
ただし本体の表示だけでは、系統まで分からないことがあります。確かなのは、相手が使っているカプセルの箱です。そこには系統まで書かれています。以前もらったことがあるなら、その箱を思い出すのがいちばん外れません。
聞ける間柄なら、聞いてしまうのが早道です。「何のカプセルを使っているか」と尋ねれば、箱の名前が返ってきます。同居している家族に聞く手もあります。規格の名前が分かるかどうかが、選べるか選べないかの境目なので、ほかのどこを調べるより先に、ここに手間をかけることになります。
「選べる4箱」「5種のアソート」といった売り方があります。これは同じ規格の中で味を組み合わせるもので、規格そのものを跨ぎません。
ここを取り違えると、いちばん外れます。種類が多いから誰にでも合うだろうという考えで選ぶと、規格が違った時点で全部が使えません。味の当て外れは救ってくれますが、規格の当て外れは救ってくれない。性質のまるで違う二つを、同じ「たくさん入っている安心」で並べないことです。
規格がどうしても分からないなら、カプセルを渡すこと自体を考え直すことになります。マシンごと渡すか、カプセルの要らない淹れ方のものにするか。分からないまま賭けるより、別の形へ移るほうが確実です。
規格さえ合っていれば、あとは味の話です。ここは外しても飲めなくなるわけではないので、相手に飲み比べてもらう形が取れます。
一つの箱に何種類も入ったものなら、濃いものから軽いものまで一通り試してもらえます。気に入った一つが見つかれば、次からは本人がそれを買います。
好みがはっきり分かっている相手なら、逆に一種類をまとめて渡すほうが、最後の一つまで飲まれます。毎朝同じものを飲む人に何種類も渡すと、選ばれなかったカプセルが箱に残ります。探ってもらうのか、いつものを切らさないようにするのか。そこで箱の中身が決まります。
そのままでは一杯も飲めません。カプセルは専用のマシンに入れて初めて中身が出るようにできていて、湯を注いで溶かすことも、破って粉を取り出すこともできません。相手がマシンを持っていないなら、カプセルだけを渡す形は成り立たないと考えておくところです。
本体ごと渡すという手はあります。ただし、そこから先は相手がカプセルを買い続けることになります。台所に置き場所が要り、コーヒーの買い方も変わります。すでに豆を挽いて淹れている人、ドリップバッグで足りている人に渡すと、道具を一つ増やすことになります。
マシンの有無が分からないなら、淹れ方を選ばないものへ移るほうが収まります。湯さえあれば飲めるものなら、相手が何を持っていても届いた日に一杯目が出ます。カプセルは、相手がすでにその仕組みの中にいると分かっている場合の贈り物です。
相手のマシンの規格が何か。それが分かって初めて、味と飲みものの種類の話になります。順番を入れ替えると、選んだものが一つも使えません。
多くの組み合わせは形が合わずに収まりませんが、収まってしまうものでは、圧力に耐えずに壊れることがあります。ネスプレッソには系統が二つあり、社名だけ合っていても形が違えば入りません。
互換カプセルは値段が純正の3分の2ほどですが、マシンの保証は純正を使う前提です。修理代を払うのは受け取った人なので、人に渡すものとしては純正のほうが収まります。
規格が決まれば、そこから相手の飲み方に寄せられます。カフェオレを毎朝飲む人に、ミルクを合わせるカプセルの無い規格を渡しても出番が来ません。どの規格にもデカフェがあり、夏には冷やして飲む前提のものが出ます。
「選べるセット」は味を救っても規格は救いません。種類が多いから誰にでも合うだろう、という選び方がいちばん外れます。
マシンを持っていない相手には、そもそも一杯も出ません。
規格が分かっていて好みも知っている相手には、いつもの一種類をまとめて。規格だけ分かっている相手には、何種類も入ったセットを。夜にも一杯飲む相手には、箱ごとデカフェのものを。マシンを持っているかどうかも分からない相手になら、湯だけで飲める形のほうが、届いたその朝に一杯目が出ます。
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