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肉は、量さえ間違えなければ、あって困ることのない贈り物です。届いた週の献立が一つ埋まりますし、同じものが別の人から届いたとしても、日を分けて使えば重なりません。自分では手の出ない値段のものでも、もらったなら食卓に出せます。
豚のロースを選ぶときに最初に決まるのは、厚さです。切られた時点で決まっていて、届いてから変えることはできません。
そのうえで効いてくるのが、重さと袋の数です。ここから、何人で何回食べられるかが読み取れます。
ロースは、背骨の両側の、胸から腰にかけての背中側の肉です。赤身のかたまりの外側に、脂の層が一枚ついた形をしています。ほかの部位に比べて肉のきめが細かく、赤身と脂の境目もはっきりしています。
脂を切り落とせば赤身だけになるので、食べる人の側で加減ができます。脂が苦手だと聞いている相手でも、この形なら渡せます。
肩ロースは、背中より肩に寄った場所の肉です。同じロースの字が付きますが、こちらは赤身のなかに脂が細かく入り込んでいて、外側に一枚でついてはいません。
そのため肩ロースは、切り落としても脂が残ります。コクのある仕上がりになるかわりに、加減が利きません。あっさりしたものを渡したいならロース、食べごたえのほうを取るなら肩ロースで、後者は豚肉のジャンル全体を見れば並んでいます。
商品名によく出てくる「三元豚」は、三つの品種を掛け合わせて生まれた豚のことです。豚の品種名ではありません。日本で売られている豚の多くがこの掛け合わせで育てられているので、そのぶん届くものの差が小さくなります。
一方で「黒豚」は、バークシャー種という一つの品種そのものを指します。二つは同じ並びの言葉ではありません。
生産者や地域の団体が、独自の基準で育てた豚にブランドの名前を付けたものを銘柄豚と呼びます。数は全国に四百を超えるので、名前を見てもその中身までは分かりません。育て方に決まりがある、という印だと思っておけば足ります。
商品名の先頭に銘柄が来ているものは、そこに値段が乗ります。同じ重さでも、産地だけを書いたものより高くなります。改まった相手へ送るなら銘柄の名前があるほう、毎日の献立に使ってもらうなら産地表記のほうへ寄せると、収まりがよくなります。
とんかつのために切られたものは、厚みが2センチほどから始まります。厚く取るところでは3センチや4センチまであるので、「とんかつ用」という同じ表記でも店によって違います。数字が書かれている商品なら、そちらを先に読むほうが確かです。
一枚あたりの重さは100グラムから150グラムで、これがそのまま一人分になります。厚みがあるぶん中まで火を通すのに時間がかかるので、焼くだけで済ませたい相手に厚いものを送ると、そこで手が止まります。
薄切りにされたものは、火が早く通ります。しょうが焼き、野菜との炒めもの、鍋に入れる使い方まで、一枚の厚みが薄いほど幅が広がります。
商品名に「スライス」「薄切り」と書かれていれば、こちらです。厚みの数字が書かれていない商品でも、この語があれば薄いほうだと読めます。
肉は切られた状態で届くので、厚いものを薄くすることも、薄いものを厚くすることもできません。厚さを選んだ時点で、相手がその肉で作れる料理の範囲が決まります。
揚げ物をする家だと聞いているなら、厚みのあるものを人数分。そうでないなら、あるいは相手の作るものが思い浮かばないなら、薄切りのほうが外しません。使い道が広く、少しずつ使えます。
重さで書かれた商品は、一人分の目安と突き合わせると回数が出ます。とんかつ用の一枚が100グラムから150グラムなので、1キロなら七枚から十枚。四人家族なら、二回分に届くかどうかというところです。
薄切りの一人分も、厚切りの下のほうと同じ100グラムほどと見ておけば、大きくは外れません。
商品によっては、重さではなく枚数で書かれていることがあります。とんかつ用のように一枚の重さが決まっている切り方なら、枚数がそのまま人数になります。
薄切りを枚数で書かれた場合は、一枚が薄いので人数には結び付きません。こちらは総量の表記を探すことになります。重さと枚数の両方が書かれているものが、いちばん見当を付けやすい形です。
商品名に「200グラム×5袋」のように書かれているものがあります。一袋がそのまま一回分になるので、開けた分だけを使って、残りはそのまま置いておけます。
まとめて1キロが一つの袋に入っていると、開けた日に使い切る算段が要ります。ただし小分けであっても、総量そのものが多ければ最後まで残ります。二人で暮らしている家や、料理をする回数が読めない家へ送るなら、先に決まるのは総量のほうです。そこを落としたうえで、袋が分かれているかどうかが効いてきます。
銘柄の名前が付いたものを少量、というほうが、産地表記のものを大量に送るより収まる相手もいます。台所に立つ回数の少ない家は、そちらに当たります。
銘柄豚というのは、生産者や地域の団体が決めた基準で育てた、ということを表しています。餌や育てる期間に決まりがあるということであって、味そのものを保証する言葉ではありません。
相手の好みが分からないときは、味を当てにいくより、育て方の分かっているほうを選ぶ、という決め方になります。当たりを狙うのではなく、大きく外さない側を取る形です。
「とんかつ用」「しょうが焼き用」「スライス」といった語が入っていれば、厚いほうか薄いほうかは分かります。ただし何センチかまでは、数字が書かれていないと読めません。
用途の語も数字も無いときは、写真の断面が手がかりになります。それでも決まらないなら、薄いほうだと思って選んでおきます。厚いものが届いて手が止まる場面のほうが、薄いものが届いて困る場面より起きやすいためです。
豚のロースは、背中側の赤身に脂が一枚でついた肉です。同じ字の付く肩ロースは、赤身のなかに脂が入り込んでいます。あとから加減できるかどうかがここで分かれるので、商品名に「肩」の一字が入っていれば、別の肉です。
読むところは三つ。厚さ、重さ、袋の数です。厚さはとんかつ用で2センチから4センチ、薄切りならその表記だけで足ります。重さは、1キロでとんかつ七枚から十枚。袋の数は、そのまま使い切りの回数になります。
相手の作るものが思い浮かばないなら、薄切りの小分けを。使い道が広く、開けた袋の分だけで済みます。揚げ物をする家だと聞いているなら、2センチ以上に切られたものを人数分。どちらの場合も、総量を先に決めてから商品を見ていくと、渡したあとに残る量まで見当が付きます。
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