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自分では買わないけれど、届けばその日の食卓に出ます。カニは、献立の主役をそのまま置き換えてしまう食べ物です。
贈るときに引っかかるのは、重さの読み方です。箱に書かれた数字には氷と殻が入っているので、実際に食べられる量はそれよりかなり少なくなります。
贈り物としてよく並ぶのは、ズワイガニ、紅ズワイガニ、タラバガニ、毛ガニの四つです。値段の差だけでなく、身の質と味噌の取れ方が違います。
ズワイガニは繊細な甘みがあり、身はふっくらしています。味噌も入るので、身と味噌の両方を食べてもらえます。四つの中では値が張るほうです。
姿でも脚でも売られていて、食べ方の幅が広く取れます。相手の好みが分からないときに置きにくい形が少ない、という点でも扱いやすい種類です。
紅ズワイガニはズワイガニとは別の種類です。甘みははっきり出ますが、水分が多く、身は柔らかめです。味噌も少なめになります。
値段が下がるので、同じ予算でも量を多く渡せます。身が柔らかいぶん、鍋に入れて長く煮ると崩れやすいので、火を入れる時間の短い食べ方に向きます。
タラバガニは味そのものは淡白ですが、身が太くて弾力があります。一本の脚から取れる量が多いので、食べたという実感が残ります。
ただし、タラバガニの味噌は加熱しても固まらず、溶け出してしまいます。甲羅に味噌を残して焼くという食べ方は成り立ちません。味噌を目当てにしている相手には、そこが抜け落ちます。
毛ガニは脚が細く、身の量ではタラバガニに及びません。そのかわり味噌が濃く、そこを目当てに選ばれます。
一杯が小さいので、人数分そろえやすいという面もあります。身の量を優先するならタラバガニ、味噌まで含めて楽しんでほしいならズワイガニか毛ガニ、同じ予算で量を渡したいなら紅ズワイガニ、という並びになります。
商品ページには「総重量1kg」「内容量700g」のように、二つの数字が並ぶことがあります。どちらの数字を見ているかで、食卓に出る量の見当が大きくずれます。
冷凍の魚介には、グレースと呼ばれる薄い氷の膜が付けられています。乾燥と酸化を防ぐためのもので、カニやむきえびでは全体の10パーセントから15パーセントほどを占めます。
総重量と書かれているものには、この氷が含まれています。内容量と書き分けられている場合は、氷を除いた重さを指していることが多くなります。二つが並んでいれば、その差から中身の量が読めます。
ここからさらに殻を引きます。総重量1kgのボイルの姿なら、氷が溶けたあとで850gから900g。そこから甲羅と殻をむいていくと、実際に口に入るのは300gから500gほどになります。書かれた数字の三分の一から半分です。
ポーションは脚の殻をむいてあるので、この目減りが小さくなります。表面の氷はポーションにも付いているため書かれた重さがそのまま出るわけではありませんが、殻の分が引かれないぶん、姿より残る割合はずっと高くなります。
ポーションなら、一人あたり200gから300g。姿で贈るなら、一人あたり500gほどが見当です。姿の500gは殻込みの重さなので、口に入るのは150gから250gほどになります。
鍋にするなら、野菜や豆腐が一緒に入るので、ポーションで一人150gから200gあれば足ります。カニだけを並べる席なのか、鍋の具の一つなのかで、必要な量が三割ほど変わります。
同じ種類のカニでも、姿のまま届くもの、殻をむいたもの、切れ目を入れたものがあります。ゆでてあるかどうかでも、届いてからの段取りが違います。
一杯まるごとの姿は、甲羅を外して味噌を取り、脚を切って身を出すところから始まります。台所に立つ時間はかかりますが、味噌まで含めて食べられます。
食卓に出したときの見え方も、姿がいちばん強く出ます。人の集まる席で使ってもらうなら、この形です。そのかわり、殻をむく道具が要り、殻を捨てる手間まで相手に渡すことになります。
ポーションは脚の殻をむいた棒状の身です。解凍したらそのまま鍋に入れられますし、刺身で食べられると書かれたものなら、解けた時点で食卓に出せます。
小さい子どものいる家や、手を汚さずに食べたい席ならこちらです。ただし味噌は付いてきません。味噌まで届けたいなら、姿か、味噌を別に付けたものになります。
殻に切れ目を入れた状態で届くものがあります。殻の見た目は残るので姿に近く、身を出すのは切れ目から開くだけで済みます。味噌は付いてこないので、そこは姿と違います。
爪だけを集めたものは、一つずつつまんで食べられます。殻をむく手間も、味噌が無いことも、切れ目入りと同じです。量の見当は、どちらもポーションと同じように考えれば足ります。
ボイルは水揚げのあとにゆでてあるので、解凍すればそのまま食べられます。台所に長く立たない相手や、届いた日に食べてもらいたい場面では、こちらが向きます。
生のものは、鍋やしゃぶしゃぶで火を通す前提のものです。刺身で食べられると書かれたものもありますが、その場合は解凍の仕方が案内されています。料理をする相手なら生でも扱えますし、そうでないならボイルにしておけば、封を切ってすぐ食卓に出ます。
書かれている数字だけでは比べられません。殻が付いているかどうかで、口に入る量が変わるためです。
殻付きの1kgは、氷と殻が引かれて300gから500gほどになります。ポーションの700gなら、氷の分は引かれるものの、殻をむく必要がないぶんそれより多く残ります。数字の大きいほうが多く見えるところで、逆になることがあります。ポーションは殻をむく手間の代金が入っているぶん、同じ重さなら値段は上がります。そこも含めて比べることになります。
ポーションにしておくと、量の見当が付けやすくなります。殻の分を引かなくてよいので、二人なら500g、四人なら1kgというように、割り算がそのまま通ります。
姿のカニは、人数がはっきりしている集まりに向きます。一杯を分ける食べ方になるので、何人で囲むかが決まっていないと数を出せません。相手の家族構成が読めないなら、鍋にも刺身にも回せるポーションのほうが、使い道の幅が広く残ります。
種類、重さの読み方、形と下処理。この三つで、送る一箱が決まります。
種類は四つ。ズワイガニは身も味噌も取れて値が張り、紅ズワイガニは値段が下がるかわりに身が柔らかく味噌も少なめです。タラバガニは身が太くて食べごたえがありますが、味噌は加熱すると溶けます。毛ガニは味噌の濃さで選ばれます。
重さは、氷と殻を引いてから見ます。表面の氷が全体の1割から1割半。総重量1kgの殻付きなら、口に入るのは300gから500gほどです。ポーションは殻の分が引かれないので、同じ数字でも残る量がずっと多くなります。
形は、姿・切れ目入り・ポーションの順に手間が減ります。姿だけが味噌まで食べられ、そのかわり殻をむく道具と時間が要ります。ボイルなら解凍してすぐ、生なら火を通すか、案内どおりに解凍してから食卓に出ます。
人数の決まった集まりに送るなら、姿を一人500gずつ。手を汚さずに食べてほしいなら、ポーションを一人200gから300gで。鍋にしてもらうなら一人150gから200gあれば足ります。味噌まで味わってほしいときは、タラバガニが候補から外れます。
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