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あられとおかきは、その場にいる人を選びません。甘いものが苦手な人でも手が伸びますし、お茶にもコーヒーにも合います。職場のように、好みの分からない人がまとめている場所へ持って行くと、いちばん減りが早いのがこの手のお菓子です。
箱を開けたときの見た目も、粒の色と形が並んでにぎやかです。同じ袋から大きいものと小さいものが出てくるので、取る人が自分で選べます。
選ぶときに最初に決まるのは、一人に渡すのか、大勢に配るのかです。同じ名前で並んでいても、箱に詰めた贈答用と、小袋を何十も入れた配る用では、中身の作りが別です。
同じ米のお菓子でも、あられ・おかきとせんべいでは使う米が違います。ここが歯ざわりの差になって、渡せる相手も変わります。
せんべいはうるち米、あられとおかきはもち米で作られます。うるち米は粘りの成分が少ないので焼いても膨らみにくく、締まった硬い歯ざわりに仕上がります。もち米のほうは焼くと膨らんで、噛んだときに口の中でほどけます。
あられとおかきの違いは、大きさだけです。小さいものをあられ、大きいものをおかきと呼びます。どこからが大きいという線は決まっておらず、関西では小さいものもおかきと呼ぶことがあります。
商品名に「あられ」と「おかき」が並んでいるものは、粒の大小がどちらも入っているという意味です。呼び分けに決まった線がないので、店によってどちらの言葉を前に出すかも変わります。
火の入れ方が二通りあります。手で焼いたものや直火で焼いたものは、表面が香ばしく、歯ごたえがしっかり残ります。噛みごたえのあるほうが好きな相手に向きます。
油で揚げたものは、口に入れたときにさくっとほどけます。同じもち米でも軽さが違うので、少しずつつまむお菓子として食べやすくなります。
味は醤油と塩が基本ですが、えび、青のり、黒ごま、七味唐辛子と幅があります。醤油味は、焼いた餅に醤油を絡めてもう一度焼くことで、あの香ばしさが出ます。何種類か詰め合わせたものなら、相手の好みが分からなくても、どれかは当たります。
あられ・おかきの賞味期限は、六十日から百八十日ほどが目安です。生菓子と違って渡す日を選ばないので、会う日が決まっていない相手にも用意しておけます。
ただし、外の袋を開けたあとは湿気るのが早くなります。一週間から十日ほどで軽い歯ざわりが落ちて、そこからは戻りません。中が個包装になっていても、外の袋を開けた時点から同じです。
一人で少しずつ食べる相手に大袋を渡すと、後半は湿気たものを食べることになります。一人暮らしの相手には小さめのものを、家族のいる家や職場には大きいものを、という分け方ができます。
職場で配る贈り物として選ばれることの多いお菓子です。この場合は味より先に、何人に配るかが立ちます。
同じ部署の人数が三十人までなら、全員に一つずつ渡せる数を用意しておくのが無難です。安いものでよいので、配り漏れが出ないほうが後に残りません。
三十人を超える職場では、全員に配らないことも珍しくありません。世話になった人だけに渡すか、休憩室にまとめて置いておく形になります。置いておくなら、袋のまま出せる大きめのものです。
小袋を二十個、四十個と入れたものが並んでいるのは、この数え方に合わせているからです。人数より少し多めを選んでおくと、来客や隣の部署に回すぶんが残ります。
職場には甘いものを食べない人がいます。焼き菓子やチョコの詰め合わせだと、その人の机の上に一つ残ったままになります。醤油や塩の味なら、手を伸ばさない人が出ません。
お茶にもコーヒーにも合うので、飲み物を選ばないのも配りやすさにつながります。休憩の時間がばらばらな職場でも、それぞれの手が空いたときに食べてもらえます。
一つずつ袋に入っているものなら、机の上に置いておいても手が汚れません。粒の大きさで、食べ方も変わります。あられの粒なら手を止めずに一口で終わり、大きいおかきなら一枚でひと休みになるので、席を立てる職場ならこちらです。
配るのではなく一人に渡すなら、箱に入って包装まで済んだものがあります。手土産や、法事や、お供えのように、形の要る場面で使えます。
箱のものは中身の種類が多く、一箱で何種類も食べられます。相手の好みが分からないときほど、種類の多いものが効きます。
箱に入ったものは、その箱と包装のぶんが値段に乗ります。袋のまま送るものなら、同じ値段でも中身の量が増えます。気心の知れた相手や、家で食べてもらう前提なら、袋のほうが得です。改まった席で手渡すのか、家に届けるのか。そこで箱と袋のどちらかに寄ります。
もち米で作るぶん、米のお菓子の中では歯に優しい部類です。せんべいでは固いと思っていた相手にも、こちらなら手が届きます。
焼いて締まったせんべいは、噛む力の落ちてきた相手には固く感じられます。もち米のあられ・おかきは膨らんで空気が入っているので、同じ米のお菓子でも歯が入りやすくなっています。
その中でも、油で揚げたものはさらに軽くなります。口に入れてすぐほどけるので、歯や入れ歯に不安のある相手に渡せます。小さい粒のあられも同じで、一粒が小さいぶん噛む回数が少なく済みます。
逆に、手で焼いた厚いおかきは歯ごたえが身上です。噛みごたえを楽しむ相手には合いますが、年配の家に一種類だけ渡すなら、揚げたものか小さい粒のほうが確かです。
新潟の米で作ったもの、金沢のもの、北海道の銘菓として売られているもの。土地の名前が入っていれば、それだけで渡すときの一言が要りません。
帰省の手土産や、遠方の相手への贈り物では、その土地でしか買えないという意味が乗ります。同じ味でも、どこの米で、どこで作られたかが分かるものは、食べたあとに覚えてもらえます。
味の変わったものもあります。帆立やえびのように魚介の味を付けたもの、マヨネーズのような洋の味を合わせたもの。定番の醤油や塩を渡し慣れている相手には、こちらのほうが目を引きます。
小さい粒のあられは、子どもの口にも入りやすい大きさです。手も汚れにくく、少しずつ食べられます。
ただし、粒が小さいものは喉に入りやすくもあります。幼い子どものいる家に渡すなら、大きめのおかきのほうが、大人が割って渡す量を決められます。
家族で食べる前提なら、粒の大きさが混ざった詰め合わせが向きます。大人は大きいおかき、子どもは小さいあられと、同じ袋から別々に手が伸びます。
噛む力と、味の幅で分かれます。せんべいはうるち米なので締まって硬く、噛みごたえが身上です。あられ・おかきはもち米で膨らむぶん軽い歯ざわりなので、年配の相手や、少しずつつまむ場面に向きます。
味の付き方も違います。せんべいは醤油を塗って焼いたものが柱で、そこにざらめや海苔が加わります。あられ・おかきは粒が小さく表面が多いので、えび、青のり、黒ごま、七味、さらに洋の味まで乗せやすくなります。何種類か入った詰め合わせで幅を見せたいなら、こちらのほうがそろいます。
配る場面ではもう一つ差が出ます。せんべいは一枚が大きく、割れやすいものもあります。小袋に小さい粒を詰めたあられなら、鞄に入れて持ち歩いても形が残り、机の上でも一口で終わります。人数分を持ち回るなら、この扱いやすさが効いてきます。
一人に渡すのか大勢に配るのか、噛む力はどうか、袋を開けてから食べきれる量か。この三つで、渡す一つが残ります。
あられとおかきはもち米で作るので、うるち米のせんべいより軽く仕上がります。粒の小さいものがあられ、大きいものがおかきで、違いは大きさだけ。焼いたものは香ばしく歯ごたえが残り、揚げたものはさくさくします。年配の相手なら、揚げたものか小さい粒が渡しやすくなります。
配る贈り物としては、袋の数から選びます。三十人までの職場なら、全員に行き渡る数を。それより多い職場なら、休憩室に置いておける大きめのものを。人数が読めないなら、少し多めを選んでおけます。
日持ちは六十日から百八十日ほどありますが、外の袋を開けると一週間ほどで湿気てきます。一人暮らしの相手に大袋を渡すと、後半は軽さの落ちたものが残ります。
退職や異動の挨拶なら、小袋を人数より少し多く入れたものを。年配の家に持って行くなら、揚げたおかきか小さい粒のあられを。改まった席には、種類の多い箱入りを包装のまま。歯ごたえも味も幅のあるお菓子なので、相手の顔を思い浮かべれば一つに絞れます。
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