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受け取った人が、自分の好きな時間に一切れずつ食べられます。大皿に盛る必要も、誰かを呼ぶ必要もない。開けた分だけ食べて、また閉じておけるのが、この詰め合わせの持ち味です。
分かれ目は、チーズに何をしてあるかです。乾かしてあるのか、香りを付けてあるのか、溶かして固め直してあるのか。贈答の詰め合わせでは、切って皿に並べる形のものは少なくなります。
この一手間が、そのまま重さと日持ちを決めます。冷蔵庫の場所を取るのか、取らないのか。相手の台所に合うほうを選ぶことになります。
商品名に「プロセスチーズ」と書かれたものがあります。チーズの名前ではなく、作り方の名前です。ここを知っておくと、日持ちの長さと、味の変わり方が先に読めます。
ナチュラルチーズは、牛乳などを乳酸菌や酵素で固めて熟成させたものです。プロセスチーズは、そのナチュラルチーズを一種類か数種類まとめて、加熱して溶かし、固め直したもの。
加熱の工程で乳酸菌が死ぬので、そこから先は熟成が進みません。そのぶん長く置けます。パンに塗る「ぬるチーズ」もこの系統で、味と香りが穏やかにそろえてあるのが特徴です。
ナチュラルチーズは発酵が続いています。置いておくあいだにも味と香りが変わっていく。そこが面白さでもあり、渡す相手を選ぶところでもあります。
モッツァレラは、フレッシュと呼ばれる型です。水分を多く残したまま作るので、軟らかく、味もミルクに近いところにあります。熟成させません。
カマンベールは、白カビの型です。表面に白いカビを植え付けて熟成させます。食べられるカビで、熟成が進むと中がとろりとしてきます。モッツァレラより風味が強い側です。
ただし詰め合わせでは、この二つがフリーズドライにした状態で入っていることがあります。名前は同じでも、受け取る側の食べ方は別になります。生のまま切って使う形かどうかは、商品名の加工の語で見分けます。
内側に青いカビを入れて熟成させる型もあります。香りと塩味が強く、好きな人と受け付けない人にはっきり割れるのが、この型です。
好き嫌いがはっきり割れるので、贈答用に組まれた詰め合わせには入りにくい型です。相手が好きだと分かっている場合を除いて、外しておくほうが無難と言えます。
贈答用に組まれるのは、水分を飛ばしたもの、煙をあてたもの、溶かして固め直したもの。ほかに珍味やジャム、バターと組んだものもあります。どれも、生のチーズに手が入っています。この一手間が、受け取った人の冷蔵庫を占めるかどうかを決めます。
凍らせてから、真空の中で水分を抜く作りです。商品名に「フリーズドライ」と書かれたものがこれにあたります。水分が無いので、軽くてかさばりません。
未開封のうちは常温で置けます。旅先へ持ち出す、非常用に棚へ入れておく、といった使い方ができるのはこの形です。ただし、封を切ったあとは冷蔵が勧められます。袋が分かれているものなら、開けた分だけ冷蔵庫に入れれば済みます。
燻製にして香りを付けたものです。商品名に「燻製」「スモーク」と書かれたものがこれにあたります。香りが強いぶん、好みが出ます。
煙の香りが苦手という人もいるので、相手が燻製をふだん食べるかどうかは、一度思い出しておくところです。日持ちは延びますが、常温で置けるわけではありません。冷蔵が基本なので、棚に置いておける形だと思って渡すと、行き違いになります。
プロセスチーズと、パンに塗る「ぬるチーズ」がここです。熟成が止まっているので、置いておくあいだに味が濃くなっていくということがありません。
開けたときの味がおおよそ続くので、少しずつ食べる相手に向きます。ぬる形のものは、パンに塗る、野菜に付けるという使い方ができるので、朝食の卓にも回ります。
珍味を組んだおつまみのセットや、ミルクジャム、バターを一緒にしたものもあります。「チーズ詰め合わせ」で探していても、チーズだけとは限りません。
チーズだけを渡したいなら、商品名の顔ぶれを最後まで読みます。逆に、相手の好みが読めないときは、中身が分かれているほうが、どれかは当たります。
商品名には「おつまみ」「ワイン」「酒のつまみ」と、「おやつ」「カルシウムおやつ」の両方が出てきます。同じチーズでも、売る側が置いている場面が違うということです。中身が近くても、どちらの顔で渡すかは選べます。
「おつまみ」「ワイン」の語が付いたものは、酒に合わせる前提で組まれています。煙をあてたものや、フリーズドライの小袋に付きやすい語です。
晩酌をする相手なら、一度に全部を開けなくて済む形のほうが長く続きます。小袋に分かれているものを選んでおくと、開けるたびに新しいという食べ方ができます。
「おやつ」「カルシウムおやつ」と書かれたものもあります。フリーズドライのチーズは、手が汚れず、こぼれにくい。
ただし、乳のアレルギーがある子には渡せません。チーズは牛乳から作るものなので、そこだけは先に確かめておくことになります。煙をあてたものは香りが強いので、小さい子には向かないこともあります。
ぬる形のものや、バターと組んだものです。パンに塗る、野菜に付けるという使い方ができるので、酒を飲まない相手にも渡せます。チーズをそのまま食べる習慣が無い家でも、この形なら台所で使ってもらえます。
ミルクジャムと組んだものもあります。甘い側から入るという選び方ができるので、チーズそのものに構えのある相手にも渡しやすくなります。
商品名には「お中元」「夏ギフト」「暑中見舞い」「残暑見舞い」が付きます。夏に動くジャンルで、そのぶん相手の冷蔵庫がいちばん埋まっている時期に届くことになります。
冷蔵で届くものは、受け取れる日に合わせて送ります。水分を飛ばしたものなら、そこの心配が減るので、相手の在宅が読めないときは、そちらへ寄せるという手があります。
渡せます。贈答用の詰め合わせに青カビのものはまず入らないので、いちばん好みの割れる型は最初から外れています。
残る心配は、煙の香りです。まったく読めない相手なら、溶かし固め直したものか、ミルクジャムなどと組んだものが向きます。チーズの味が前に出ない形なので、行き場のない箱になりません。
プロセスチーズなら食べられます。製造の工程で加熱してあるためです。商品名に「プロセスチーズ」「ぬるチーズ」と書かれたものは、この系統になります。
ナチュラルチーズは、妊娠中は控えるものとされています。加熱していないものが、リステリアという菌に汚染されることがあるためです。加熱すれば食べられるとされますが、贈り物として渡すなら、そこまで相手に頼まないほうが自然です。加熱してあるものを選んで渡す。それで済みます。
フリーズドライにしたものです。水分を飛ばしてあるので、未開封のうちは棚に置いておけます。
封を切ったあとは冷蔵が勧められるので、袋が分かれているものを選ぶと、開けた分だけを冷蔵庫へという形になります。一袋ずつなら、庫内の場所もほとんど取りません。
使えます。肉や魚と違って、乳製品は「四つ足生臭もの」には当たりません。日持ちのする詰め合わせは、法要の返礼にも選ばれています。
ただし、商品名に「おつまみ」「ワイン」と書かれたものがあります。酒の席を思わせる言葉なので、弔事に使うなら、そこが書かれていないものへ寄せておくほうが落ち着きます。
開封したあとは、賞味期限に関係なく早めにというのが基本です。早いもので数日、長くても数週間が目安になります。熟成が止まっているものでも、乾いたり匂いが移ったりはします。
一度に全部を開けなくて済む形なら、そこは避けられます。商品名に袋数や個数が書かれた、中で包みが分かれているものを選んでおくと、相手が食べる速さを自分で決められます。
切って皿に並べるチーズを何種類も味わってもらうという贈り方は、このジャンルでは成立しません。並んでいるのは、どれも一手間かけたものです。そのかわり、受け取った人がすぐ口に入れられる形に整っています。道具も、支度も要りません。
水分を飛ばしたものは、封を切るまで棚に置けます。煙をあてたものは香りが主役になり、冷蔵で置いてもらうことになります。溶かして固め直したものは熟成が止まっているので、味の振れ幅が小さく、少しずつ食べる相手に向きます。
モッツァレラもカマンベールも、詰め合わせでは加工された状態で入っていることがあります。名前は知られていても、食べ方は違う。香りと塩味の強い青カビのものは、好き嫌いが大きく割れるので入りにくい型です。
「おつまみ」と「おやつ」の両方の顔を持っています。中身が同じでも、渡すときにどちらの場面を言うかで、開けられる場所が変わります。
冷蔵庫の空きが読めない相手なら、袋入りの軽いものを。晩酌をする相手なら、香りの立つものを小分けで。妊娠中の相手や、乳を控えている子のいる家なら、加熱してある表示まで確かめてから。相手の台所と、開ける時間帯を思い浮かべてから、見くらべてみてください。
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