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# オリーブオイル
台所に置いて、料理のたびに手に取ってもらえます。自分では近くの店にあるものから選びがちなので、贈られて初めて上等な一本を知る、という形になりやすい品です。
選ぶときに効くのは、味の方向です。青い香りと苦みや辛みの立つものと、まろやかで甘い香りのものがあり、実を摘む時期でどちらになるかが決まります。相手の料理と好みで、選ぶ先が分かれます。
もう一つ、ラベルの読み方に落とし穴があります。「エキストラバージン」という表示は、日本と世界で意味する範囲が違います。
オリーブオイルのラベルには、酸度、エキストラバージン、コールドプレス、早摘みといった言葉が並びます。どれも味と質に関わりますが、意味が分からないままだと、文字が並んでいるだけに見えます。
世界の生産国が集まる国際オリーブ協議会の基準では、エキストラバージンと名乗れるのは酸度0.8パーセント以下のものです。
一方、日本のJASにはエキストラバージンという区分がありません。JASが分けているのは「オリーブ油」と「精製オリーブ油」の二つだけで、名乗り方についての決まりもありません。オリーブ油としての条件、つまり酸価2.0以下(酸度でいえばおよそ1パーセント以下)で、オリーブらしい香味があれば、そこに「エキストラバージン」と書いても止められないことになります。
国際の基準には届かないものが、日本では同じ名前で並ぶことがある。表示だけを見て選ぶと、そこで外れます。
酸度は、オイルに含まれる遊離脂肪酸の割合です。搾ってから時間がたつほど上がるので、低いほど新しく、質がよいものとされます。
商品ページに酸度の数字を出している生産者は、そこを見せられるということでもあります。国際の基準である0.8を大きく下回る数字が並んでいれば、その一本は表示の言葉だけに寄りかかっていません。
ただし、この数字が効くのはエキストラバージンとして売られているものの中で比べたときです。精製したオイルは酸度を下げられるので、数字が小さいことだけで良し悪しは決まりません。
緑のまま摘んだ実から搾ったものが早摘みです。ポリフェノールが多く、青々とした香りと、のどに残る苦みや辛みが立ちます。パンにつけたり、生の野菜にかけたりして、その風味そのものを味わう使い方に合います。
黒く熟してから摘んだ実のものは、まろやかで、果物のような甘い香りが出ます。苦みや辛みが苦手な人や、繊細な味の料理に合わせたい人には、この完熟のほうが合います。
同じ産地の同じ生産者でも、摘む時期でここまで変わります。相手が料理に何を使うかを知っているなら、産地より先にこの軸で絞れます。
熱をかけずに低温で搾るやり方を、コールドプレスと呼びます。搾るときに温度を上げると量は取れますが、香りは飛びます。低温で搾ったものは、その香りが残ります。
風味を渡したい贈り物なら、この言葉が入っているかどうかを見ておきたいところです。早摘みの青い香りを渡すつもりなら、なおさら効きます。
オリーブオイルは、開けてからも変わり続けます。渡したあとに味が落ちないかどうかは、瓶の作りと容量でだいぶ変わります。
劣化のもとは、光と酸素と温度の三つです。このうち光は、置き場所ではなく容器で防げます。
色の付いた遮光瓶は光を通しにくく、質を保ちやすい形です。透明なガラス瓶やペットボトルは中身の色が見える代わりに、光の影響を受けやすくなります。台所の明るい棚に置かれることを考えれば、贈り物としては遮光の瓶のほうが安心です。
開けたあとは、ひと月からふた月で使い切れる量がよいとされます。長くても三か月のうちに使い切れる容量に、という言い方もあります。
ひとり暮らしや、油をあまり使わない家に大きい瓶を渡すと、後半は酸化したものが食卓に出ることになります。良いものを渡したつもりが、逆に働く場面です。小さい瓶を二本にすれば、一本目を使い切ってから二本目を開けられます。
同じ量を渡すなら、大きい一本より、味の違う小さい二本のほうが向きます。早摘みと完熟を一本ずつなら、相手が自分の料理に合うほうを見つけられます。
好みが分からない相手には、この形が効きます。使い比べてもらう渡し方です。
光は容器で防げますが、残りの二つは使う人の側にあります。使ったら口を閉める、こんろの脇に置きっぱなしにしない。ここは渡したあとの話なので、こちらから決められません。
だからこそ、容器と量で守っておく形になります。遮光の瓶で、使い切れる量。この二つを押さえておけば、置き方の差はある程度吸収できます。
同じオリーブオイルでも、毎日炒め物に使う家と、仕上げにひとかけする家では、当たるものが変わります。相手が台所でどう使うかから決めます。
早摘みの、香りと辛みの立つものを。生の野菜やパン、焼いた肉にかけるだけで一皿が変わるので、使い道を相手が自分で広げてくれます。
普段から油を使い分けている相手なら、酸度の数字が出ているものを選ぶと伝わります。数字を見ればどれくらいのものかが分かる相手だからです。
完熟のまろやかなものを、小さい瓶で。苦みや辛みが強いと、慣れていない人には「くせがある」と受け取られます。
パンにつける、サラダにかける。それだけで使い切れる量にしておけば、台所に長く立たない家でも最後まで使ってもらえます。
味の違う小さい瓶を二本。早摘みと完熟を一本ずつにしておけば、相手が自分の台所で試して決められます。
渡すときに「こちらは辛みが立ちます」と一言添えれば、開ける順番も相手が決められます。好みが分からないまま大きい一本を渡すより、この形のほうが最後まで使われます。
近くの店で買える範囲から選んでいる人ほど、良い一本の違いに気づきます。早摘みの青い香りは、値段の安いものとの差がいちばん分かりやすいところです。
そのかわり、風味の強いものは好みが分かれます。相手の口に合うかどうかを賭けるより、小さい瓶から始めてもらうほうが確実です。
同じとは限りません。世界の基準では酸度0.8パーセント以下のものだけがこの名前を使えますが、日本のJASにはエキストラバージンという区分そのものが無く、名乗り方の決まりもないためです。
見分けるなら、酸度の数字が書かれているかどうかが手がかりになります。0.8を大きく下回る数字が出ていれば、表示の言葉だけに寄りかかっていない一本だと読めます。数字が書かれていないものが全部だめということではありませんが、贈り物として渡すなら、選んだ理由を言えるほうが安心です。
相手が使い切る速さで決めます。開封から三か月を超えて残るような量だと、後半は味の落ちたものが食卓に出ます。料理をよくする家なら大きい瓶でも回りますが、そうでない家では小さい瓶のほうが最後まで良い状態で使えます。
量を渡したいときも、大きい一本より小さい二本です。一本目を使い切ってから二本目を開けられますし、早摘みと完熟を一本ずつにすれば、相手が好みのほうを見つけられます。
表示の読み方から入ります。酸度0.8パーセント以下という線を引いているのは国際の基準で、日本のJASにはこの区分そのものがありません。名乗り方の決まりもないので、名前ではなく酸度の数字のほうが手がかりになります。精製したものは数字を下げられるため、比べるのはエキストラバージンを名乗る品どうしのあいだで。
味の方向は、実を摘む時期で決まります。緑のまま摘んだ早摘みは、ポリフェノールが多く、青い香りとのどに残る辛みが出ます。完熟してから摘んだものは、角の取れた甘い香りになります。辛みが苦手な相手や、繊細な料理に使う相手には後者が合います。
コールドプレスと書かれたものは、熱をかけずに低温で搾ったものです。香りを残すための搾り方なので、風味そのものを渡したい贈り物なら、この言葉を探す価値があります。
届いたあとの味は、瓶と容量で守れます。遮光の瓶は光を通しにくく、透明な瓶より質を保ちやすい。容量は、開けてからひと月かふた月、長くても三か月で使い切れる量まで。大きい一本より小さい二本のほうが、最後まで良い状態で使ってもらえます。
料理をよくする相手には、酸度の数字が出た早摘みを。あまり料理をしない相手には、まろやかなものを小さい瓶で。好みが分からない相手には、早摘みと完熟を一本ずつ。相手が台所でどんな料理を作っているかを思い浮かべてから、選んでみてください。
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