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昆布と聞いて浮かぶのは、鍋の底に沈んだ黒い一枚だと思います。ところがこの分野で長く売れ続けている14件のうち、板のまま売られているのは二件だけです。残りは細く刻んであるか、粉になっているか、そのまま口に入れる形になっています。
分かれ道は昆布の種類にあります。がごめ昆布は水に浸すと糸を引くほど粘り、羅臼や真昆布は粘らずに澄んだ出汁が出ます。粘る側は刻んで食べるものになり、粘らない側は引き上げて出汁を取るものになります。同じ「昆布」でも、台所での扱いが正反対です。
商品名を読むと、そこが書き分けられています。「がごめ」「納豆昆布」と入っていれば粘る側、「羅臼」「真昆布」「一等検」と入っていれば出汁の側です。挽いて粉にしてしまうと見た目では分からなくなるので、そこだけは表示に頼ることになります。
贈る側にとっては、相手の台所で何が起きるかが変わります。鍋を出す相手なのか、匙で足すだけの相手なのかで、渡す一袋は違ってきます。ここでは14件がどんな形で並んでいるのか、使ったあとに何が残るのかを順に並べます。
14件は、昆布をどこまで手を加えて袋に詰めたかで分かれています。切っていないもの、細く切ったもの、粉にしたもの、味を付けたもの、そのまま口に入れるものです。袋の見た目もそれぞれ違います。
幅の広い昆布を長さだけ切りそろえた形です。この分野には二件あり、どちらも北海道の産地名が商品名の前に来ています。厚みがあるので、袋も硬い板を包んだ形になります。
一枚が大きいので、使うたびに鋏か手で分けることになります。155グラムや200グラムという表示でも、枚数は数枚です。保存する場所も、他の形より嵩を取ります。
乾いた昆布を糸のように細く切った形です。この分野ではいちばん数が多く、150グラムから200グラムの袋で売られています。袋を開けると黒い糸が絡み合った状態で入っています。
刻んであるので、量を目分量で取り出せます。板から切り出す手間がないぶん、使う頻度が上がる形です。袋の口を閉じて置いておけるのも、この形の扱いやすいところです。
昆布をそのまま挽いて微粉にした形です。100グラムから200グラムの袋に入っていて、見た目は緑がかった茶色の粉です。この分野には三件並んでいます。
匙で量を測って使います。溶かす対象を選ばないので、汁物にも和え物にも入れられます。粉なので湿気を吸いやすく、袋の口の作りが他の形より丁寧になっています。
塩や醤油で味を付けて、そのまま食べられるようにした品です。塩吹昆布、昆布茶、ご飯にかける形が並んでいます。袋の大きさは35グラム前後と小さくなります。
台所で使うというより、食卓に置く品です。開けてすぐ食べられるので、料理をしない相手にも渡せます。味が決まっているぶん、好みが分かれるところでもあります。
やわらかく仕上げて、菓子のように口に入れる形です。おしゃぶり昆布と呼ばれる品と、薄く焼いて軽くした品が並んでいます。46グラムの小袋を何袋かまとめた売り方もあります。
台所を通らずに食べられるので、渡した相手が誰でも扱えます。仕事の合間や車の中で口にする人もいます。この分野のなかでは、いちばん贈り物らしい見た目になりません。
同じ昆布という名前で呼ばれていても、性質が正反対の二種類が並んでいます。片方は水に浸すと糸を引き、もう片方は透き通った汁だけを出します。どちらを渡すかで、相手の台所での使われ方が変わります。
表面に籠の目のような凹凸のある昆布です。水に浸けると、ぬめりが出て箸で持ち上がるほどになります。この分野では、刻んだものと粉にしたものの両方が並んでいます。
粘りの強さは、他の昆布と比べものになりません。少しの量を水に浸けるだけで、器の中身が糸を引きます。商品名に「フコイダン」と書かれているのは、この粘りの成分のことです。
粘りの強い刻み昆布は、納豆昆布と呼ばれて売られています。糸を引く様子が納豆に似ているためです。商品名にこの言葉が入っていれば、粘る側だと分かります。
山形では、刻んだ夏野菜とこれを混ぜた料理が食卓に出ます。商品名に「山形のだし」と書かれた品は、その使い方を想定しています。出汁を取る昆布ではなく、料理そのものの材料です。
羅臼昆布と真昆布は、水に浸けても糸を引きません。出るのは澄んだ汁だけです。この分野で板のまま売られている二件は、どちらもこちら側になります。
香りと旨みの出方が種類ごとに違います。羅臼は香りが強く、白口浜の真昆布は雑味の少ない汁が出ます。使う人が汁の味を選べるように、産地名が商品名の前に置かれています。
粘る昆布で出汁を取ると、汁がとろりとして濁ります。澄まし汁や吸い物には向きません。食べる料理には向きますが、汁を取る道具としては別のものです。
逆に、粘らない昆布を刻んで和え物にしても、ぬめりは出ません。どちらが上等ということではなく、行き先が違います。ここを取り違えると、渡した相手が使いあぐねることになります。
「がごめ」「納豆」「フコイダン」のどれかが入っていれば粘る側です。「羅臼」「真昆布」「白口浜」「一等検」が入っていれば汁を取る側になります。粉にした品はどちらもあるので、原料の名前まで読みます。
産地の表記だけでは決まりません。北海道産と書かれていても、がごめ昆布であれば粘ります。種類の名前が入っているかどうかが分かれ目です。
昆布は、汁を取ったあとに現物が残ります。それを捨てるのか、食べるのか、そもそも残らないのか。形によってそこが変わり、渡した先の台所仕事も変わります。
水に浸けて火にかけ、沸く前に取り出します。残った一枚は、そのままでは硬くて食べにくい状態です。刻んで煮るか、佃煮にするか、捨てるかを毎回決めることになります。
出汁を取るたびにこれが出ます。使い切る算段のある家では無駄になりませんが、そうでなければ生ゴミが増えます。一枚が大きいぶん、出る量もまとまります。
細く切ってあるので、水を吸わせた時点で食べられる太さです。引き上げる必要がなく、汁ごと器に移せます。和え物や漬け物に混ぜるなら、そのまま材料になります。
戻したあとの嵩は、乾いた状態の数倍になります。ひと掴みで一人分より多くなるので、少しずつ出すことになります。袋の口を閉じておけば、残りは乾いたまま置いておけます。
挽いた昆布はそのまま汁に溶け込みます。取り出すものが無いので、濾す手間も捨てるものもありません。匙ですくって入れるだけで済みます。
昆布そのものを飲み込むことになるので、繊維も一緒に口に入ります。汁が少し濁るのは、粉が漂っているためです。澄んだ汁にしたい料理には向きません。
そのまま口に入れる形なので、台所を通りません。皿も鍋も使わず、袋から出して食べ終わります。この分野のなかでは、いちばん後片付けの少ない形です。
小袋に分けてある品は、開けた分だけで済みます。湿気を吸うと硬さが変わるので、一度に開ける量が決まっているのは理にかなっています。まとめ買いの形が多いのもそのためです。
一人か二人の家では、出汁を取るたびに昆布が出ると持て余します。冷蔵庫に溜めておいて、結局捨てることになります。粉や刻みの形なら、それが起きません。
台所に立つ時間の短い相手ほど、残らない形が使われます。逆に、煮物や佃煮を作る習慣のある相手なら、板の昆布は二度使えます。相手の家の人数と、台所での過ごし方から選びます。
日持ちがして場所も取らないので、受け取る側の負担が少ない品です。生ものや菓子のように、いつまでに食べるという縛りもありません。台所を預かっている相手には、むしろ実の詰まった贈り物になります。
素っ気なく見えるのが気になるなら、産地の名前が箱に入った品を選びます。羅臼や白口浜と刷ってあれば、選んだ理由が伝わります。袋のままの品は、他の乾物と組み合わせて渡すという手もあります。
乾いた昆布は年単位で保ちます。表示も一年から二年先になっていることがほとんどです。渡してすぐ使ってもらう必要はありません。
味を付けた品と粉にした品は、それより短くなります。水分を含んでいたり、表面積が大きかったりするためです。まとめて渡すときは、短いほうに合わせて考えます。
黒い昆布の表面に白い粉が浮いていることがあります。これは旨みの成分が乾いて出てきたもので、傷んでいるわけではありません。拭き取らずにそのまま使うものです。
商品写真に白い粉が写っている品もあります。知らない相手だとカビと勘違いすることがあるので、渡すときに触れておくと安心してもらえます。濡らした布で拭くと旨みも一緒に落ちます。
200グラムの袋は、出汁を取る家でも数か月かかります。一人で暮らしていて台所に立つ時間が短いなら、100グラム前後か、小分けの品にします。使い切れない量を渡すと、置き場所のほうが問題になります。
粉にした品は少量ずつ使うので、量が多くても困りません。刻んだ昆布も、乾いたままなら場所を取らないので置いておけます。板の昆布だけは嵩があるので、量を見ておきます。
昆布は「よろこぶ」に掛けて祝いの席に使われてきた品です。結納や正月の飾りに使う土地もあります。そのため、弔事の返礼としては避けられることがあります。
地域や家によって考え方が違うので、迷うなら海苔や茶に替えます。日常の食材として渡すぶんには問題になりませんが、掛け紙を付けて改まった形にするなら別の品を探します。判断がつかないときは、その家の年長の人に聞くのが確かです。
粉にした品なら、汁物でなくても使えます。炒め物やスープに匙で足すだけなので、和食の作法を知らなくても困りません。味も塩気がないので、洋風の料理に混ぜられます。
そのまま食べられる品も候補になります。ご飯にかける形や、噛んで食べる形なら台所を通りません。板の昆布は使い方から説明することになるので、和食を作らない相手には向きません。
配送の方法を最初に見ます。この分野には、封筒の形で郵便受けに入るメール便で届く品が並んでいます。留守がちな相手なら受け取りの手間が減りますが、包装を掛けたまま送れないので、改まった場面では宅配便の品を選びます。
商品名に「規格変更」「従来版」と書かれた品があります。中身の作り方が切り替わっている途中で、袋の表示と写真が食い違っていることがあります。何が変わったのかは商品説明の欄に書かれているので、そこまで読んでから決めます。
等級の表示も出ています。一等検といった言葉が入っている品は、産地の検査を通った区分だという意味です。同じ産地でも区分で値段が変わるので、贈り物として渡すなら表示のある品を選ぶ手があります。
袋の口の作りも見ておきます。閉じられる形になっているか、輪ゴムで留めることになるかで、開けたあとの扱いやすさが変わります。粉にした品は特に湿気を吸うので、この違いが効いてきます。
最後に送料の条件です。乾物は軽いのに嵩があるので、袋の大きさで運賃の区分が変わることがあります。産地から直に送る品は送料込みの表示になっていることが多いので、そこを揃えてから見比べます。
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