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ラム肉は、届いた日がそのまま人の集まる日になります。鉄鍋で焼くもの、皿に並べて主菜にするもの、どちらにしても人を呼ぶ理由になるからです。ふだんの買い物ではなかなか選ばれないぶん、相手の台所に予定が一つ増えます。
まず分かれるのは、届く形です。タレに漬けてある味付きのもの、味の付いていないスライス、そして骨の付いたラムチョップ。焼くまでの手数も、卓に出したときの見え方も別ものになります。
もう一つ、表記でつまずきやすいのが「生ラム」です。冷凍していない肉を指す言葉で、味が付いていないことを表しているわけではありません。
袋を開けて、そのまま鉄鍋へ載せれば焼けます。北海道のジンギスカンとして売られているものに多い形で、醤油の味と塩の味から選べるものもあります。
味が決まっているので、焼き加減だけ見ていれば食卓が回ります。台所に立つ時間の短い相手や、子どものいる家には、この手軽さが効きます。羊の香りもタレの後ろに回るので、羊肉を食べ慣れていない相手への一皿目にも向きます。
肩ロースを薄く切って、味を付けずに凍らせたものです。タレは別に付いてくることが多く、焼いてから付ける形になります。肩ロースは赤身と脂のつり合いが取れた部位で、羊らしい香りと脂の甘みがそのまま出ます。
肉の香りを味わってもらえるので、羊肉が好きな相手にはこちらです。ジンギスカンだけでなく、しゃぶしゃぶや野菜炒めにも回せるのが、味の付いていないものの強みになります。
背中のロース肉を、骨ごとに切り分けたものがラムチョップです。牛でいえばリブロースに当たるところで、一本ずつ手に持って食べられます。
皿に並べたときの姿が、ほかの二つとまったく違います。人を招く日の主菜として出せるので、見せる料理を作りたい相手に向きます。一本あたり70グラムから100グラムほどなので、一人二本と数えて人数を掛ければ本数が決まります。
切り分けずに、背中の肉をかたまりのまま骨ごと売っているものもあります。こちらはラムラックと呼ばれ、チョップの切り分ける前の姿です。台所に立つのが好きな相手なら、焼いてから卓で切り分けてもらえます。
商品名に「ラムロール」と書かれたものは、肉を巻いて棒状にまとめ、凍らせてから輪切りにしたものです。皿に並べると、まるい形がそろいます。味の付いていないものも、タレに漬けたものもあります。
もとは、固くて食べにくいところや脂の多いところも食べられるようにするために巻いた、といわれています。いまはショルダーなど部位を決めて作られているので、中身は変わりました。北海道では、この丸い肉が長くジンギスカンの定番でした。
ジンギスカン用のロールは、5ミリ前後の厚みで切られています。鉄鍋に載せればすぐ火が通り、待たせません。人数の多い集まりでは、次々に焼いて出せます。
厚みのある肉を噛みたい相手には、手で切った厚切りのものがあります。機械で切ったものより厚みがそろわないぶん、噛みごたえに幅が出ます。ロールの薄さを取るか、厚切りの噛みごたえを取るかは、その場をどう過ごしてもらいたいかで決まります。
ロールをスライスした商品には、「多少切れ端入ります」と書かれているものがあります。棒状の肉を端まで切っていけば、最後のところは丸くならず、小さな形で残ります。それが袋に混ざる、という意味です。
味が落ちるわけではありません。断り書きの無いものを選べば形はそろいますが、そのぶん値段は上がります。家で焼いて食べるだけなら、気にせず量を取れます。
同じ1キロでも、一袋にまとめてあるものと、500グラムずつ二袋に分けてあるものがあります。分けてあれば、半分だけ解かして残りは凍らせたままにできます。
二人暮らしの家へ大きい袋を渡すと、一度に焼ききる前提になってしまいます。重さの合計だけでなく、中が何袋に分かれているかも見ておくと、渡したあとが楽になります。
「生ラム」と書かれていても、生で食べる肉ではありません。冷凍せず、0度から4度あたりのまま運ばれてきた肉を指します。冷凍と解凍を通っていないので、焼いたときに肉汁が出ていきにくくなります。
紛らわしいのは、この言葉が冷凍の有無だけを指しているところです。味付けの有無は別に書かれています。タレに漬けた生ラムもあれば、味の付いていない生ラムもあるので、味が付いているかどうかは商品名を最後まで読むと分かります。
生ラムは冷蔵のまま届くので、日持ちが短くなります。届いたその日か翌日には焼いてもらうことになるので、相手の予定が読める日に合わせて送ります。
同じラムでも、凍らせて届くものなら日を選びません。受け取ったあと冷凍庫へ入れておけば、食べたい日まで待てます。相手が留守がちなら、冷凍のほうが確かです。焼いたときの肉汁の残り方を取るか、渡しやすさを取るか、という分かれ方になります。
ラムは生後一年に満たない羊のことを指します。そのなかでも、ニュージーランドの春に生まれ、その年のうちに出荷されるものがスプリングラムと呼ばれています。生後三か月からと書く店もあれば、六か月に満たないものと書く店もあり、線の引き方には幅があります。
若い羊なので肉が柔らかく、羊の香りも穏やかになります。体が小ぶりなので、骨付きも一本が小さめです。羊肉を食べ慣れていない相手や、最初の一皿として渡すなら、この表記のあるものが入口になります。
スプリングラムと書かれたものか、タレに漬けた味付きのものから選びます。若い羊は香りが穏やかで、味付きのものはタレが前に出るので、羊らしい風味が気になりにくくなります。
味の付いていない肩ロースは、羊の香りと脂の甘みがそのまま出る部位です。羊肉が好きな相手には喜ばれますが、初めての相手に渡すなら、そこは一段あとに回します。
人を招く日があるなら骨付きです。皿に並べたときの姿が違いますし、一本ずつ手に持って食べる形そのものが場になります。相手が料理を見せたい人なら、こちらが向きます。
家族で囲んで焼くなら、スライスのほうが回ります。焼ける速さが違いますし、量をグラム単位で選べるので、人数に合わせやすくなります。どちらが上ということではなく、その日の食卓がどうなるかで選び分けます。
決めるところは、届く形と、表記の読み方と、渡す日です。
形は大きく三つ。タレに漬けた味付きは開けてすぐ焼けて、味の付いていないスライスは肉の香りが立ち、骨付きのラムチョップは皿の上の姿が変わります。丸いラムロールはスライスの中の一つの形で、かたまりのラムラックはチョップの切り分ける前の姿です。焼くまでの手数を減らしたいのか、肉そのものを味わってほしいのか、人を招く日の主菜にしてほしいのか。そこで一つ決まります。
表記では、「生ラム」が冷凍していない肉を指しています。味付けの有無は別に書かれているので、商品名を最後まで読みます。「多少切れ端入ります」は、棒の端が混ざるという断り書きで、味の話ではありません。
渡す日は、冷蔵か冷凍かで変わります。冷蔵の生ラムは日持ちが短いので、相手の予定が読める日に。冷凍なら、受け取ってから食べたい日まで待ってもらえます。
この記事はラム、つまり生後一年に満たない仔羊です。
羊肉を初めて食べる相手には、スプリングラムか、タレに漬けた味付きのものを。香りが穏やかで、最初の一皿として構えさせません。人を招く予定のある相手には、骨付きのラムチョップを一人二本で数えて。家族で鉄鍋を囲む家には、味の付いていないスライスを、小分けになった冷凍で送っておけば、食べたい日に半分だけ開けてもらえます。
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