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寿司は、届いた日の食卓を一皿で埋めます。箱を開けて皿に移せば、支度が要りません。人の集まる日に合わせて送れますし、台所に立つ手を休ませたい相手にも渡せます。
最初の分かれ目は、握りが送れないということです。送り物として並ぶのは、押したものと、棒の形に巻いたものと、油揚げに詰めたものです。作りが違えば、日持ちも食べ方も変わります。
もう一つの分かれ目は、冷蔵で届くか、冷凍で届くかです。届く日を合わせるか、相手の都合に任せるかが、そこで分かれます。
握り寿司の期限は、冷蔵でその日のうちが目安です。常温に置くものではありません。作ってから時間が経つほど、米の締まりも魚の味も落ちていきます。
送って渡すとなると、この期限が越えられません。注文を受けて、荷を作って、運んで、届く。その間ずっと、握りは形も味も保ちません。だから、送り物として並ぶ寿司に、握りが入ってきません。
代わりに並ぶのが、押した寿司、棒の形に巻いた寿司、油揚げに詰めたものです。どれも形が固まっていて、揺れても崩れません。
魚も、そのままでは載せません。酢や塩で締めたもの、焼いたものが使われます。米の上に重ねる前に手が入っているので、そのぶん日が持ちます。鯖寿司なら、作った日を入れて三日という期限の付け方をしているものがあります。
同じ鯖でも、バッテラと鯖寿司は別のものです。バッテラは型に押し込んで作るもので、四角い形になります。酢飯の上に、薄く削いだ鯖を載せ、甘酢で煮た白板昆布を重ねてあります。
鯖寿司は、巻きすで巻いて作ります。丸みを帯びた形になり、鯖は半身をまるごと使うので厚みが出ます。魚をしっかり食べてもらいたいなら鯖寿司、昆布ごと薄く切って出したいならバッテラという分かれ方です。
焼き鯖寿司は福井のものです。「浜焼き鯖」という郷土の料理をもとに、2000年ごろに考え出されました。冷めてもおいしい焼き鯖なら寿司にも合うという発想から生まれ、駅弁と空弁で広まった、新しい名物です。
ますのすしは富山のもので、江戸時代までさかのぼります。大正時代に駅弁として売り出されて、全国に知られました。商品名に「福井名物」「富山名産」と産地が添えてあるのは、そのためです。名前を聞いたことがある相手なら、中身の説明が要りません。
押した寿司や棒の形のものは、「本」で数えられています。一本が、切る前のひとかたまりです。
「1本×8貫」と書いてあれば、その一本を八つに切った状態を指します。本数を増やせば、そのぶん量が増えます。一本を何人で分けるかが、頼む本数を決めます。
「カット済み」と書かれているものがあります。箱から出して、そのまま皿に並べられます。
書かれていないものは、受け取った側が切ります。押した寿司は米が詰まっているので、そのまま切ると刃に付きます。台所に立たない相手へ送るなら、切ってあるものを選ぶことになります。「食べ方の説明書」が入っているものがあるのは、切り方から迷う人がいるからです。
「2〜3人前」のように、人数で書いてあるものがあります。一本が何人ぶんかは、切る大きさでも変わるので、貫数だけでは読めません。
一人で食べきってもらうなら一本、家族で囲む席なら数本。一本を分け合うのか、一人一本ずつなのかで、頼む数が変わります。
「専用化粧箱」「のし紙対応」と書かれているものがあります。惣菜として売られているものの中には、袋のまま届くものもあります。
改まった相手へ送るなら、箱とのし紙の有無が先に来ます。日々の食事として売っているものと、贈り物として整えてあるものが、同じ「寿司」の名前で売られています。
冷蔵で届くものがあります。商品名に「生」と付いているものは、締め加減が浅く、刺身に近いという売り方をされています。届いた日がいちばんおいしいとされるものです。
相手が家にいる日が分かっていないと、この届き方は選べません。受け取れる日を聞ける間柄か、その日に集まることが決まっている席か。どちらでもないなら、冷凍のほうへ寄せることになります。
冷凍のものなら、受け取ってから食べる日を相手が決められます。期限も長く取ってあります。
急に決まった贈り物や、いつ食べるか分からない相手には、こちらが向きます。恵方巻きや、年の変わり目に食べるものとして売られているのも冷凍の側です。行事の何日か前に届けておけるのも、冷凍だからです。
焼き鯖寿司は、火が通っています。生の魚を食べない相手でも、焼いた魚なら口にするということがあります。
いなり寿司や太巻きには、魚が入らないものもあります。年配の相手や、小さい子どものいる家なら、いなりや太巻きのほうが手が伸びます。「骨取り」と書かれているものがあるのも、魚を食べ慣れない人に渡せるようにするためです。
福井の焼き鯖寿司、富山のますのすし。相手が住んでいた土地、旅で寄った土地の名物なら、箱を開ける前から話が始まります。
駅弁として売られてきたものは、食べたことのある人が多くいます。何を送ったかを説明しなくてよいぶん、添える言葉が短くて済みます。
握りは、冷蔵でその日のうちに食べるものです。送るあいだに期限が来てしまうので、贈り物として並びません。
**米と合わせてしまった握りには、その形がありません。米と魚が一緒になったものを送りたいなら、押した寿司か、棒の形のものが答えになります。
一本を切って分けるのか、一人一本ずつなのかで変わります。「2〜3人前」と書かれている一本を、人数の半分ほどの本数で頼むと、足りないということになりにくくなります。
足りないより余るほうがよいという場面なら、冷凍のものを一本足しておく手もあります。その日に食べきらなくてよいぶん、**残っても冷凍庫に戻せます。
寿司を送るとき、選べるのは押したもの、棒の形に巻いたもの、油揚げに詰めたものです。どれも形が固まっていて崩れず、魚は酢や塩で締めてあるか、焼いてあります。生のまま米に載せて握ったものは、運んでいるあいだに期限が来ます。
バッテラと鯖寿司は、名前が違うだけではありません。型に押し込むか、巻きすで巻くか。薄く削いだ鯖か、半身をまるごとか。四角いか丸いかは、その作りの違いが表に出たものです。
数え方は「本」です。「1本×8貫」なら、その一本を八つに切った状態。切ってあるかどうかは、受け取った家に包丁を出させるかどうかの違いです。
冷蔵で届くものは、その日に食べてもらうものです。受け取れる日が分からない相手には、冷凍のほうを。生の魚が苦手な相手には、焼き鯖寿司や、いなり寿司、太巻きを。
集まる日が決まっている席には、冷蔵のさば寿司をその日に届くように。いつ食べるか分からない相手には、冷凍の太巻きやいなりを。福井や富山に縁のある相手になら、土地の名物になっている一本が、箱を開ける前から話になります。
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